シュツットガルト・バレエ団『マイヤリング』が本日(4/12)オンラインで視聴可能に

ワールドレポート/その他

アンジェラ・加瀬  Text by Angela Kase

欧米やロシアから劇場の灯が消えた。
主要オペラハウスはその扉を閉ざし、ダンサー達は自宅を中心にオンラインのクラス・レッスンを受け、再び舞台に立つ日に備えている。
シュツットガルト・バレエは、3月に国内ツアーの一環としてドイツ南部の街フリードリヒスハーフェンにて公演。本拠地に戻った後ダンサー5人とバレエ団関係者1人が体調不良を訴え、検査の結果新型コロナウィルスに感染していると判明。3月14日からダンサーとバレエ団関係者の殆どが自宅待機となった。
バレエ団は3月25日から全世界のバレエ・ファンに向けて「シュツットガルト・バレエ@ホーム ビデオ・オンデマンド」と題して、話題のバレエ映像を短期限定公開している。
日本時間の4月12日に、昨年5月18日にバレエ団の本拠地シュツットガルト州立劇場にて初演され大変話題となったケネス・マクミラン振付『マイヤリング うたかたの恋』が24時間限定で公開される。
シュツットガルト・バレエ版の衣装とセット・デザインを手がけたのは、巨匠ユルゲン・ローゼ。本家である英国ロイヤル・バレエ版の重厚さとは対照的ともいえるハプスブルグの帝都ウィーンの洗練がローゼの手によって州立劇場の舞台に鮮やかに蘇った。
男性ダンサーにとって最も難役と評される主役ルドルフ皇太子役には、この役を踊ることを熱望していたフリーデマン・フォーゲル、女性主役マリー・ヴェッツラをエリザ・バデネス、ラリッシュ夫人にはアリシア・アマトリアン、ミッツィー・カスパーをアナ・オサダチェンコ、ルドルフと政略結婚するステファニー妃にはディアナ・イオネスク、エリザベート皇后をミリアム・カセロヴァ、ルドルフの御者ブラットフィッシュにはアドナイ・ソアレス・ダ・シルヴァ、エリザベート皇后の愛人ベイ・ミドルトンをロマン・ノヴィッツキーというダンサー達に交じってバレエ団の2大レジェンドであるマルシア・ハイデ(皇帝フランツ・ヨーゼフの母ゾフィー大后妃)とエゴン・マドセン(皇帝フランツ・ヨーゼフ)もカメオ出演するという超豪華キャストだ。
視聴希望のファンはバレエ団の英語HPへ。
https://www.stuttgart-ballet.de/home/
https://www.stuttgart-ballet.de/schedule/a-z/mayerling/

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Elisa Badenes and Friedemann Vogel in Mayerling,© Stuttgart Ballet

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