【速報】マニュエル・ルグリ、スカラ座バレエ監督就任へ

ワールドレポート/その他

三光 洋 Text by Hiroshi Sanko

マニュエル・ルグリは2009年にクランコ振付の『オネーギン』を踊ってパリ・オペラ座バレエを引退した後、2010年9月からウィーン国立歌劇場バレエ監督の任にあった。そのルグリがドミニック・メイエ・スカラ座新総監督(2019年就任)によりミラノ・スカラ座バレエ監督に任命され、2020年12月に就任することが決まった。ルグリはこの10年間で(退任は2020年6月)ウィーン国立歌劇場バレエ団の水準に引き上げ、クラシック・バレエをテコ入れするとともに、ネオ・クラシック作品にも徐々に手を広げた。また同バレエ団の若手の育成でも成果を挙げた。

メイエ氏はウィーン国立歌劇場総監督時代にルグリと手を取り合って同バレエ団の改革を推し進めた。ルグリはメイエ氏からの要請を受けて2019年12月に『シルヴィア』をスカラ座で上演し、同バレエ団の団員やイタリアのバレエ評論家から高く評価された。こうしてスカラ座総監督に転出したメイエ氏の後を追う形となった。

パリではステファン・リスナー総監督の後任選びに際して、ドミニック・メイエ氏が有力候補の一人で、オペラ座バレエ団のダンサーやファンの間にはメイエ氏の就任によるルグリのオペラ座バレエ監督就任への期待があった。しかし、今回のスカラ座への就任によりその道は閉ざされたことになる。

記事の文章および具体的内容を無断で使用することを禁じます。

ページの先頭へ戻る