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バレエが初めての人も楽しめる解説やマイム教室とともに──野間バレエ団プレゼンツ「バレエを楽しもうinフェニーチェ堺2025」

ワールドレポート/大阪・名古屋

すずな あつこ Text by Atsuko Suzuna

野間バレエ団

「バレエを楽しもうinフェニーチェ堺」野間景:振付

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『réverie』森虹乃歌
撮影:尾鼻文雄(OfficeObana)

毎年この時期恒例になって来た野間バレエ団プレゼンツ「バレエを楽しもうinフェニーチェ堺」。今年も演出・振付を手がけた野間景による司会進行で穏やかに進められた。

最初の踊りは、まだ今も大変な状況のウクライナの民族舞踊『ゴパック』、若手、水沼翔輝のやんちゃ坊主のように元気な踊りが良い。続いて楽しみなジュニア、森虹乃歌が玄玲奈の振付で踊った『réverie』。クロード・ドビュッシーのピアノ曲『夢想』に乗せての透明感を感じさせる踊りが良かった。そして花井美夢のキトリ、マイヤー敬洋ハリーのバジルで、友人のヴァリエーションやアントレも入れて踊られた快活な『ドン・キホーテ』。続いて「青島広志先生の楽しい♪バレエ音楽解説1」。プロコフィエフ『シンデレラ』の音楽について。つい、クスッと笑ってしまうところ満載の軽妙なおしゃべりがタイトル通り"楽しい"。

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『シンデレラ』継母:マイヤー敬洋ハリー、義姉:花井美夢、義妹:宇多田采佳
撮影:尾鼻文雄(OfficeObana)

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『シンデレラ』シンデレラ:中西智美、王子:後藤俊星
撮影:尾鼻文雄(OfficeObana)

野間景、真銅恵子、平井恵による「バレエマイム講座」で、客席の私たちも真似してやってみた後には、いよいよメイン演目の『シンデレラ』だ。シンデレラは中西智美、素朴で柔らかさを持った踊りに好感。王子は後藤俊星で王子らしい育ちの良さを感じさせた。継母は先ほどバジルを踊った長身のハリー、男性ながらトゥ・シューズで、義姉の花井、義妹の宇多田采佳とともに、ダイナミックに踊り演じ、笑いを誘った。また、仙女の浅井莉香が知的な魅力を感じさせたのも良い。

その後は、もう一度、青島先生の出番。「青島広志先生の楽しい♪バレエ音楽解説2」ということで、夏の野間バレエ団公演の演目『くるみ割り人形』の音楽についての解説があり、青島のピアノ演奏に乗って、宇多田が金平糖の精の踊りを披露した。
続くグランドフィナーレは、この催し毎年恒例の『Sing Sing Sing』。ジャズに乗っておしゃれに全員(青島ももちろん)で盛り上げた。
(2025年2月16日 フェニーチェ堺大ホール)

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「青島広志先生の"楽しい♪バレエ音楽解説」
青島広志 撮影:尾鼻文雄(OfficeObana)

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「青島広志先生の"楽しい♪バレエ音楽解説」
青島広志
実演『くるみ割り人形』より金平糖の精の踊り 撮影:尾鼻文雄(OfficeObana)

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『ドン・キホーテ』よりグラン・パ・ド・ドゥ
花井美夢、マイヤー敬洋ハリー
撮影:尾鼻文雄(OfficeObana)

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『シンデレラ』シンデレラ:中西智美
撮影:尾鼻文雄(OfficeObana)

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司会(案内役):野間景
撮影:尾鼻文雄(OfficeObana)

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