泉ポール&下森瑞の振付によるオリジナルの『カルミナ・ブラーナ』

ワールドレポート/大阪・名古屋

すずな あつこ Text by Atsuko Suzuna

泉・下森バレエ団「iSバレエ・フェスティバル」

『カルミナ・ブラーナ』泉ポール、下森瑞:振付

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『run through』小泉杏(振付:酒井亜衣良)
撮影:古都栄二(テス大阪)

第1部がバレエ・コンサート、第2部が泉ポール&下森瑞振付、このバレエ団オリジナルの『カルミナ・ブラーナ』という構成。
まず、第1部のバレエ・コンサートでは、クラシックのヴァリエーションとともに、最後に3つの酒井亜衣良振付のモダン・コンテンポラリーが上演されて興味深く観た。そのなかで特に、小泉杏が踊った『run through』が印象に残った。顔が小さく手脚の長い恵まれたスタイル、目に残像が残る鮮やかなジャンプ、まだジュニアの年齢であるだろうにも関わらず、どこか艶やかな魅力も感じさせ、惹きつけるダンサー、これからの成長が楽しみだ。

そして第2部『カルミナ・ブラーナ』。カール・オルフの音楽にのせて、人間のさまざまな姿が描かれ、場面が紡がれていく。大久保彩香、白井貴子、岡田和香葉といった実力派ダンサーを中心とした群舞の迫力に引き込まれ、小さな子供たちも登場する場面では、人間の一生に思いを馳せ・・・場面、場面を楽しんだ。塚本士朗の高い技術と表現力をダイナミックに活かした踊り。また、伸び盛りの泉磨秀が、その塚本と2人で踊った第16曲「昼も夜も、何もかもが」、泉にとって、とても良い成長の糧になったのではないかと思いながら観た。
"生"を謳歌するような大人数での晴れやかな踊りで幕を閉じ、高揚した気分で帰途についた。
(2023年3月29日 豊中市立アクア文化ホール)

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『カルミナ・ブラーナ』撮影:古都栄二(テス大阪)

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『カルミナ・ブラーナ』撮影:古都栄二(テス大阪)

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『カルミナ・ブラーナ』塚本士朗
撮影:古都栄二(テス大阪)

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『カルミナ・ブラーナ』大久保彩香、椎木寧音
撮影:古都栄二(テス大阪)

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『カルミナ・ブラーナ』岡田和香葉、塚本士朗、他
撮影:古都栄二(テス大阪)

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『カルミナ・ブラーナ』撮影:古都栄二(テス大阪)

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『カルミナ・ブラーナ』撮影:古都栄二(テス大阪)

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