ウクライナから淡路島に避難したダンサーとともに、箏、太鼓とのコラヴォレーション──針山愛美プロデュース公演

ワールドレポート/大阪・名古屋

すずな あつこ Text by Atsuko Suzuna

「Awaji World Balletハイライト公演 Vol.3」

針山愛美:構成・演出

ウクライナのリヴィウ国立歌劇場から日本に避難しているダンサー、バレエ教師とともに淡路島を拠点に活動している針山愛美。昨年8月にはバレエ上演のためのテントシアター「Pasona world ballet tent theater」がオープンし、公演を重ねるとともに、バレエを学ぶ場も作っている。

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『美しき青きドナウ・春の声』
ネリア・イワノワ、スヴェトラーナ・シュリヒテル、クリスタップス・リンティンシュ、倉智太朗 撮影:野田直樹

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『春の声』
マルガリータ・ドゥシャコワ、カテリーナ・エフチコーワ、ネリア・イワノワ、スヴェトラーナ・シュリヒテル、針山愛美、山本春姫 撮影:野田直樹

ネリア・イワノワ、スヴェトラーナ・シュリヒテルとともに白のロマンティックチュチュに身を包んだダンサーたちが踊る『ウインナー・ワルツ」からの『美しき青きドナウ・春の声』で幕開け。続いて「ウクライナ民族舞踊」からの3演目で、マルガリータ・ドゥシャコワ、カテリーナ・エフチコーワ、ネリア・イワノワ、スヴェトラーナ・シュリヒテル、山本春姫、針山真実の女性6人でのユーモアたっぷりな『踊り比べ』、ベラルーシ国立ボリショイ・バレエ団プリンシパルとして活躍していた倉智太朗が男性の高いテクニックを楽しませてくれた『ゴパック』、そして、ウクライナ民族舞踊の『春の声』。頭に花飾りを付けての穏やかな踊りを観ていると、ウクライナの春がとても素晴らしい季節なのだとしみじみ感じられる。

バレエ教師のマルガリータ・ドゥシャコワとカテリーナ・エフチコーワが覚えたての日本語で会話する心温まる趣向も挟み、ラストは淡路島の国生み神話をバレエにした『はじまりの鼓動〜舞〜』。大歳久美子の箏、太鼓集団「鼓淡」の太鼓とのコラヴォレーションで、針山愛美と倉智太朗中心に全員が出演しての作品。和の柔らかな魅力と迫力の双方を楽しんだ。
(2023年2月18日 Pasona world ballet tent theater)

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『はじまりの鼓動〜舞〜』
針山愛美、倉智太朗 撮影:野田直樹

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『はじまりの鼓動〜舞〜』
針山愛美 箏:大歳久美子 撮影:野田直樹

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『はじまりの鼓動〜舞〜』
針山愛美、クリスタップス・リンティンシュ、倉智太朗 撮影:野田直樹

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『はじまりの鼓動〜舞〜』
針山愛美、倉智太朗、カテリーナ・エフチコーワ 撮影:野田直樹

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『はじまりの鼓動〜舞〜』
ネリア・イワノワ、スヴェトラーナ・シュリヒテル、山本春姫、奈良井琴実
太鼓:太鼓集団「鼓淡」 撮影:野田直樹

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