第5回目を迎えた守山俊吾指揮のニューイヤーコンサート──カンパニーでこぼこのバレエとともに
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ワールドレポート/大阪・名古屋
すずな あつこ Text by Atsuko Suzuna
国際交流協会、ザ・シンフォニーホール
「ニューイヤー祝祭コンサート」バレエ:カンパニーでこぼこ
第5回目を迎えた新春1月3日にザ・シンフォニーホールで行われる「ニューイヤー祝祭コンサート」。守山俊吾指揮で、彼が交流を持つ歌手たちをブルガリアから招いての催しだ。例年、カンパニーでこぼこが、いくつかの曲にバレエで出演し華を添えている。
今年のプログラムは、4つのポピュラーなオペラ、『カルメン』『トスカ』『椿姫』『蝶々夫人』からの抜粋を中心に、新春らしく『美しく青きドナウ』なども。司会(ナビゲーター)の鈴木美智子がユーモアを交えつつ、4つのオペラを「すべて最後に女性が死んでしまう」などと解説しながら親しみやすく進行し、お正月でもなければ、なかなか劇場に足を運ぶ機会も持てないでいる方々にとっても分かりやすく入って行きやすいコンサートに仕上がっていたように見える。
『蝶々夫人』蝶々さん:ラドスティーナ・ニコラエヴァ、坊や:青山朱里
『カルメン』カルメン(バレエ):佐藤智美、カルメン(歌)エレーナ・チャヴダローヴァ
撮影:正木万博(この公演すべて)
バレエは、今回、『カルメン』を中心に。スラッと高身長の女性ダンサー3人によるジプシーの踊りで格好良さを楽しみ、カルメンとホセの踊りで作品にグッと引きこまれた。カルメン&ホセを踊ったのは、元スコティッシュ・バレエのプリンシパルの佐藤智美とカンパニーでこぼこ代表の脇塚力。佐藤は華奢な身体でありながら、ホセを誘惑する演技のメリハリを持った迫力はさすがの存在感。2人の、もの哀しいパ・ド・ドゥからはきめ細やかな感情の機微が伝わり、ため息が出るほど素敵だった。観る度にいつも、佐藤の踊りをもっと観たいと思う。
『美しく青きドナウ』は、パステルトーンの衣裳で新春らしく。こちらの中心は今中亜莉沙と脇塚で、爽やかに、華やかに盛り上げた。また、『蝶々夫人』には、坊や役で青山朱里がオペラ歌手とともに出演、物語の一端を見せた。
(2020年1月3日 ザ・シンフォニーホール)
『カルメン』カルメン:佐藤智美、ドン・ホセ:脇塚力
『カルメン』より 中嶋美晴、岡田倖奈、中辻里佳子
『カルメン』カルメン:佐藤智美、ドン・ホセ:脇塚力
『美しく青きドナウ』今中亜莉沙、脇塚力
『美しく青きドナウ』
『美しく青きドナウ』
撮影:正木万博(この公演すべて)
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