秋深まる清水寺で行われた桧垣バレエ団の『くるみ割り人形』奉納

ワールドレポート/大阪・名古屋

すずな あつこ Text by Atsuko Suzuna

清水寺で世界を語る実行委員会

『くるみ割り人形』桧垣バレエ団

世界中の観光客で賑わう秋の清水寺。その経堂で桧垣バレエ団によるバレエ奉納、『くるみ割り人形』のお菓子の国から抜粋の上演が行われた。これは今回で7回目となる「清水寺で世界を語る」という催しの一環。2013年に「世界の課題に一緒に行動しよう」と、一人一人にきっかけを投げかけるために始まった催しで、地雷や子ども兵の問題に取り組む認定NPO法人テラ・ルネッサンス、世界中で緊急災害支援や環境に配慮した自立支援などに取り組んでいる公益社団法人日本国際民間協力会(NICCO)などとともに実行委員会を組織して行っている。当日は、それぞれの団体の活動紹介やフェアトレード商品の販売などが行われた。

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© テスビデオワークス伊藤

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今年のテーマは、世界を変えるための17の目標----持続可能な開発目標=SDGsの一つ「住み続けられる街づくり」。これに合わせ、桧垣バレエ団は、安全で災害に強い街づくり、その中で育まれる愛情いっぱいの家族を願って『くるみ割り人形』第2幕から抜粋を上演した。

クララ(金平糖)を踊ったのは小西裕紀子。ピンクのチュチュに身をつつみ、丁寧に華やかさを持って、幸せの象徴のように感じられる踊りを披露した。パートナーの王子役を務めたのは、この団体で育ち、今年から牧阿佐美バレヱ団で踊る福島元哉。優しい雰囲気でのサポートに好感が持てた。他に、スペイン、中国、ナポリを、箱崎絢子、小野紋弓、蘆原絵莉子、染川萌子、枝澤澟子、北川莉子が披露。

普段、劇場に行く習慣のない方々や、バレエを観る機会のない国から来られた観光客の方も数多く足をとめられたように見え、バレエの魅力を多くの方々に知っていただくためにも良いパフォーマンスだったと思えた。
(2019年11月9日 清水寺 経堂)

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