名古屋シティバレエ団による「中部にバレエを育てる会」
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ワールドレポート/大阪・名古屋
- 唐津 絵理
- text by Eri Karatsu
また今年も、中部地域のバレエ団が合同で、新人の発掘と若手バレリーナの育成を目的に開催している「中部にバレエを育てる会」が行われた。
「クラシカルシンフォニー」
22回目となる今年は、成瀬ひろみバレエスタジオが『ドン・キホーテ』より「夢の場」、市川せつ子バレエ団が、バレエ団の大西こず恵振付による『シンフォニー組曲』、鳥居ゆき子バレエ団が自身の振付による『レ・プティーリアン』、小山みどりバレエ団が、バレエ団の冨田樹里による『瀕死の白鳥』、佐々智恵子バレエ団が、小川典子と神戸珠利振付の『Feeling』、越智インターナショナルバレエが越智久美子振付による『ディアナとアクティオン』と、6団体が若手などによる振付作品を披露した。
「夢の場」
「シンフォニー組曲」
「レ・プティーリアン」
「瀕死の白鳥」
「Feeling」
「ディアナとアクティオン」
メイン・プログラムは、突然の他界でバレエ界を驚かせたワレリー・コフトンが、プロコフィエフの音楽に振付けをした『クラシカルシンフォニー』。1998年にも上演され、好評を得た作品だ。ブルー、緑、オレンジ、赤など、目にも鮮やかなチュチュが舞台を彩る。
「クラシカルシンフォニー」
この日、主役を演じたのは、越智インターナショナルバレエの若手バレリーナの森弥生(24日は越智久美子)と越智友則だった。若手コンビは息もぴったりで、小気味よく軽妙、しかも安定感はすでにベテランの貫禄である。いくつかのバレエ団の合同によるコール・ドも、細かいステップを多用しながらも、音楽に乗って、流れるようなパを連続していく難しいコフトンの振付を、十分に踊りこなしていた。指導は、越智久美子とワディム・ソロマハ。
(名古屋市芸術創造センター・3月23日)