西田佑子が『ジゼル』に客演ー大柴寛子バレエ教室発表会
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ワールドレポート/大阪・名古屋
- すずな あつこ
- text by Atsuko Suzuna
『ジゼル』伊東摩美
16回目を迎えた発表会、来年にはスタジオの25周年を迎えるという教室だ。1部と2部は小品集やバレエコンサート、クラシックから創作作品まで、さまざまな年齢の人たちの演目を楽しませてもらった。
3部は『ジゼル』。
1幕のジゼルは伊東摩美。やさしくて明るくかしこい---そんなイメージのジゼルだった。アルブレヒトは全幕通して大柴拓磨、パリ・オペラ座、ボルドー・オペラ座とフランスのバレエ団で踊り、昨年帰国したチャーミングで演技力も持ったダンサーだ。
そして2幕のジゼルは西田佑子、今、東京などでも多くの舞台に出演する彼女、以前から良いダンサーなのだが、数年前より格段に進歩した。以前は可愛らしさがまず目についたのだが、今回は気高い大人の女性。身体のラインの美しさも存分に魅せ、何よりもこの世のものではない透明感に引き込まれそう・・・余韻を残した表現にも心奪われた。そんなジゼルに、アルブレヒトもどんどん、深い悔やみの念に入っていくのが強く伝わって来た。心が震える素晴らしいジゼルだった。
『ジゼル』西田佑子、大柴拓磨
最後には、大柴拓磨が主宰するArt Live Projectのパフォーマンス。Art Live Projectは美術、音楽、ダンスなどさまざまなジャンルのアーティストが集ってのプロジェクトで、8月24日には吉祥寺シアターで次のステージの予定だそう。新しい試みの魅力の片鱗をここで観せ、楽しませてくれた。
ところで、フィナーレ。クールランド公を演じた宮城昇のものすごく楽しそうな笑顔が特に印象的だった。
『ジゼル』
(6月17日、八幡市文化センター大ホール)