『ドン・キホーテ』で華やかにー国田美和バレエスタジオ・コンサート
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ワールドレポート/大阪・名古屋
- すずな あつこ
- text by Atsuko Suzuna
今年のコンサートは、主宰の国田美和にとてもよく似合う演目『ドン・キホーテ』から夢の場と結婚の場を抜粋、それをメインに行われた。
幕があいて、まず最初は小品集。やっと歩きだしたような幼児たちの可愛い踊りから、大人のオープンクラスの人たちの踊りまで。野田弓未の踊った『Priere』や、野村敦子と北村俊介を中心とした『Tango』など、大人の魅力を上手に活かした作品が散りばめられていたのは印象深い。
小品集の最後やバレエコンサートでは、将来のバレリーナを目指して頑張っている中高生前後のヴァリエーションやグラン・パ・ド・ドゥ。このスタジオの生徒たちは、自然な笑顔が出る子が多く、それぞれ個性がありつつどの子も素直な踊りで好感が持てる。また、回転テクニックに長けている子が多い。
そして『ドン・キホーテ』より。夢の場は、そんな中高生を中心に。結婚の場の方は、国田美和自身がキトリを、バジルは牧阿佐美バレエ団より逸見智彦。彼女のキトリは、スケールが大きくて華やかなのはもちろん、視線がハッキリとして強い意志を感じさせる。スペイン舞踊の情熱をきちんと持ったキトリだった。
『ドン・キホーテ』
夢の場
『ドン・キホーテ』
国田美和、逸見智彦
『ドン・キホーテ』
(6月10日、大阪国際交流センター大ホール)