牧阿佐美バレエ団などからゲストを招いてオオカワ・バレエアーツ公演

ワールドレポート/大阪・名古屋

すずな あつこ
text by Atsuko Suzuna

西宮市内、兵庫県立芸術文化センターから1駅の場所に本部を置くバレエ教室、オオカワ・バレエアーツ。主宰の大川律子は、このホールの着工前からここでの発表会開催を楽しみにしていたそうだ。そんな念願かなった今回は、教室初期からの生徒・大川きづなが現在、牧阿佐美バレエ団に在籍していることもあり、同バレエ団より逸見智彦、京當侑一籠、菊池研、それに谷桃子バレエ団から中武啓吾など、東京からのゲストをふんだんに招いての開催となった。

『くるみ割り人形』 大川きづな、逸見智彦

『くるみ割り人形』
大川きづな、逸見智彦

佐々木想美 『on the beat』

佐々木想美
『on the beat』

『ラ・フェットゥ・デ・フィーユ』

『ラ・フェットゥ・デ・フィーユ』

 全体的に、小さな子供たちも含めて約1年半前の発表会よりも確実にレベルアップ、成長がめざましい。
 グラン・パ・ドゥ・ドゥもいくつか上演された。なかで、菊池研をパートナーに『リーズの結婚』を踊った中島有香は笑顔がとてもチャーミングで、恋する女の子の可愛らしさを伝えてくれた。また、大川きづなは、逸見智彦と『くるみ割り人形』のグラン・パ・ドゥ・ドゥを踊り、控えめで滑らかな表現で大人のやさしさを感じさせた。
 また、佐々木想美が振付けた『on the beat』は、カラフルな水着にパイナップルヘアの女の子たちがショーダンスのように明るく踊り、観客を楽しませた。

 最後は、岩本桂と逸見智彦を中心にしての『ラ・シルフィード』第2幕。岩本は、清純な美しさと妖精らしい可愛らしさがとても良い。逸見智彦も品があって、軽さも見せてくれた。白いバレエに初挑戦というコール・ド・バレエたちも、おだやかで薄い笑顔をたたえ、バレエ独特の白い世界の魅力をつくってくれていた。

(3月31日、兵庫県立芸術文化センター中ホール)

『ラ・フェットゥ・デ・フィーユ』

『ラ・フェットゥ・デ・フィーユ』

『ラ・シルフィード』 岩本桂、逸見智彦

『ラ・シルフィード』
岩本桂、逸見智彦

『ラ・シルフィード』 岩本桂、逸見智彦

『ラ・シルフィード』
岩本桂、逸見智彦

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