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貞松・浜田バレエの春のコンサート「ラ・プリマベーラ〜春」

ワールドレポート/大阪・名古屋

すずな あつこ
text by Atsuko Suzuna

貞松正一郎、スタントン・ウェルチ他:演出・振付

貞松・浜田バレエ団

貞松・浜田バレエが阪神大震災の翌春から2年に一度行っているコンサート『ラ・プリマベーラ〜春』。今年はこれまで以上に"春"を感じられる舞台になっていたような気がする。それは『オープニング』として上演された貞松正一郎振付作品の力が大きいかもしれない。オスカー・シュトラウスとヨハン・シュトラウスの曲に乗せて、このカンパニーを代表するダンサーたち14カップルが華やかに繰り広げた舞台は、リフトされた女性が花びらを散らしながら舞台を横切るなど春の喜びが溢れていて観ているだけで気持ちが高揚するような仕上がり。続いて、テクニカルな振付もよくこなしての半井聡子と塚本士朗による『タリスマン』、しっとりとした情感を感じさせる佐々木優希の『回想』、かなり難易度の高い振りが入っているにも関わらず魅力的に仕上げた廣岡奈美と武藤天華の『カントリー・ガーデン』と小品が続く。

第II部は、現在、ヒューストン・バレエの芸術監督であるスタントン・ウェルチがオーストラリア・バレエスクールのために振り付けたという初期の作品『ア・タイム・トゥ・ダンス(A Time To Dance)』。若手を中心としたキャスティングでの上演、長いソロを表情変化も多彩に踊りきった川崎麻衣、男たちの欲望を一身に受けるパ・ド・ユイットを堂々と踊った角洋子などが特に興味深い。

そして第III部は『ライモンダ』第3幕より。チャルダッシュの中心は色白美人で憂いもみせた佐々木優希とスラッとした長身が印象的な川村康二、マズルカは上村未香と芦内雄二郎がベテランらしく脇を固め、ライモンダ&ジェン・ド・ブリエンヌは、瀬島五月&アンドリュー・エルフィンストン。瀬島とアンドリューは出ただけで主役の風格を持つ。特に瀬島の凜をとした存在感が素晴らしい。物語としてのこの場のシュチュエーション"結婚"ということへの喜び以上の・・・広い意味での"喜び"そのものが香りたつような踊りに魅せられた。つくづくさまざまなタイプの良いダンサーが男女ともに多く育っていることを実感できる公演だった。

貞松・浜田バレエ団 ラ・プリマヴェラ「A Time To Dance」 撮影:文元克香(テス大阪)

ちなみに、この2日後から貞松・浜田バレエは中国公演に出発、北京と上海で、神戸らしい『セイラーズ・セイリング』(貞松正一郎振付)、『祭』(貞松融振付)、『白鳥の湖』2幕・4幕抜粋、『DANCE』(オハッド・ナハリン)振付を上演し絶賛されたそうだ。
(2010年4月11日 明石市立市民会館 アワーズホール)

貞松・浜田バレエ団 ラ・プリマヴェラ「オープニング」 撮影:岡村昌夫(テス大阪)

貞松・浜田バレエ団 ラ・プリマヴェラ「オープニング」 撮影:文元克香(テス大阪)

貞松・浜田バレエ団 ラ・プリマヴェラ「オープニング」 撮影:岡村昌夫(テス大阪)

貞松・浜田バレエ団 ラ・プリマヴェラ「ライモンダ」第3幕より 撮影:岡村昌夫(テス大阪)

貞松・浜田バレエ団 ラ・プリマヴェラ「ライモンダ」第3幕より 瀬島五月、アンドリュー・エルフィンストン 撮影:岡村昌夫(テス大阪)

貞松・浜田バレエ団 ラ・プリマヴェラ「ライモンダ」第3幕より」 撮影:文元克香(テス大阪)

撮影:岡村昌夫/文元克香(テス大阪)

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