島﨑徹振付『In the blink of an eye』など大阪独自の演目を紹介、「Dance at the Gathering 2018」

ワールドレポート/大阪・名古屋

すずな あつこ Text by Atsuko Suzuna

ダンス・ウエスト「Dance at the Gathering 2018」

『In the blink of an eye』島﨑徹;振付、『invitation』東條裕子:振付、『ALBINONI CONCHELT』片岡恒子:振付ほか

「Dance at the Gathering 2018」の東京での公演は、東京ページでレビューされるが、ここでは大阪独自の演目に絞って少しご報告したい。

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『In the blink of an eye』(振付:島﨑徹)撮影:岡村昌夫(テス大阪)(すべて)

第2部として上演された島﨑徹振付『In the blink of an eye』は、島﨑が教鞭をとる神戸女学院大学の公演でも観たことがあるのだが、今回、卒業後、NDT2で活躍する三﨑彩や、踊るだけでなく島﨑作品のミストレスとしても活躍する本間紗世なども出演し、より高いレベルでの仕上がりとなった。構成・振付が、幕開けスタイリッシュかと思いきや、進んでいくと、コミカル、ヘン系?──スピーディーだったり、メリハリの効いたバラエティに富んだ動きは実力あるダンサーでないとこなせないわけだが、そのダンサーたちが、一種独特の世界を観せてくれた。

芸術というものは、時に"常識"を覆す、世の中に"?"マークを付ける役割を担っていると思うけれど、まさにこれがそんな"常識"を揺さぶる作品。後半、宇宙人がお祭り(夏ということを思えば、盆踊りとも言いたくなる?)のような踊りをしているかと思える動きを観ていると、普段、小さな日本で当たり前に思っていることは、なんだか大したことではないのではないのではないかという気分になった。それは、個人的な私の思いで、人によって感じることは違うだろう。そんな感じる"幅"の可能性もある良い作品だと感じた。

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『In the blink of an eye』(振付:島﨑徹)

他に、大阪独自の演目として、東條裕子バレエシアターによる、井阪友里愛を中心とした華やかな第1部オープニング東條裕子振付『invitation』。それに、北沙彩や藤島光太、藤井彩嘉など国内外で活躍するダンサーも踊った第3部オープニング、創美バレエスクールの片岡恒子振付『ALBINONI CONCHELT』。また、関東とは違う演目『グラン・パ・クラシック』の金原里奈と二山治雄も、しっかりとしたテクニックが必要なこの踊りを、若さを感じさせる初々しさを見せながら魅力的に踊ってくれた。(2018年7月20日 NHK大阪ホール)

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第1部オープニング『invitation』(振付:東條裕子)井阪友里愛 ほか

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『invitation』(振付:東條裕子)

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『ALBINONI CONCHELT』(振付:片岡恒子)北沙彩、藤島光太

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『グラン・パ・クラシック』金原里奈、二山治雄

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第3部オープニング『ALBINONI CONCHELT』(振付:片岡恒子)創美バレエスクール、北沙彩、藤島光太
撮影:岡村昌夫(テス大阪)(すべて)

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