お話や簡単エクササイズ、初心者にも親しみやすいバレエ案内──野間バレエ団「バレエを楽しもうin Sakai堺」

ワールドレポート/大阪・名古屋

すずな あつこ
text by Atsuko Suzuna

野間バレエ団

野間康子:振付、芸術監督、野間景、青木崇ほか:出演

野間バレエ団が堺市文化振興財団と共催で行った企画。一般2000円、学生(高校生以下)1500円、親子ペアで3000円とバレエ公演にしては比較的リーズナブルで解説もつくということで、初めてバレエを鑑賞する方にとって足を運びやすかったのではないかと思う。

まずはじめは「やさしいバレエ講座&簡単エクササイズ」。野間康子、真銅恵子、平井恵の解説・指導で、クイズも盛り込みながらの親しみやすい構成。その後、横野愛をモデルに客席でもできる簡単エクササイズ。おだやかなおしゃべりで楽しんだ後は、野間景と青木崇による『白鳥の湖』第2幕よりグラン・アダジオ。初めてバレエを観るなら"白鳥"が観たいと思っている日本人が多いようにいつも感じているのだけど、一部分とはいえ、この2人の白鳥が観られたのは良かったのではないだろうか。野間景のオデットはしっとりとした大人の落ち着きと清らかさが感じられ、青木崇の端正な魅力とともに、とても品のある踊りに仕上がっていた。

「やさしいバレエ講座&簡単エクササイズ」解説・指導:野間康子、モデル:横野愛 撮影:M take 連昌浩

「やさしいバレエ講座&簡単エクササイズ」
撮影:M take 連昌浩(すべて)

後半は『コッペリア』ダイジェストから。スワニルダを荒瀬結記子がチャーミングに、フランツを青木崇が自然な演技で、2人ともテクニックも楽しませてくれた。さまざまなディヴェルティスマンもあり、観客はいろいろなタイプの踊りを楽しめたのではないだろうか。その後、野間景によるバレリーナのお話をはさみ、フィナーレはジャズ調。舞台はほとんど素舞台での2時間だったが、良いダンサーによって、バレエの魅力の一端を伝えるものに仕上がっていたと言えそうだ。
(2016年2月7日 堺市立栂文化会館ホール)

『白鳥の湖』第2幕よりグラン・アダジオ オデット:野間景、ジークフート王子:青木崇 撮影:M take 連昌浩

『白鳥の湖』第2幕よりグラン・アダジオ

「やさしいバレエ講座&簡単エクササイズ」解説・指導:野間康子、真鍋恵子、平井恵 撮影:M take 連昌浩

「やさしいバレエ講座&簡単エクササイズ」

『コッペリア』フランツ:青木崇、コッペリウス:井村祐介 撮影:M take 連昌浩

『コッペリア』

『コッペリア』曙:下川三和子、赤坂舞香、山下結友、秋山恵奈、中田未来 撮影:M take 連昌浩

『コッペリア』曙

『コッペリア』祈り:真銅美織、横野愛 撮影:M take 連昌浩

『コッペリア』祈り

『コッペリア』戦い:花井美夢、宇多田采佳 撮影:M take 連昌浩

『コッペリア』戦い

『コッペリア』スワニルダ:荒瀬結記子、フランツ:青木崇 撮影:M take 連昌浩

『コッペリア』

グランドフィナーレ 撮影:M take 連昌浩

グランドフィナーレ

撮影:M take 連昌浩(すべて)

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