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被災地の一日も早い復旧をお祈り申し上げます。

エバ・ジェルバブエナの女性らしい美しい踊り、フラメンコ・フェスティバル 2018

Flamenco Festival 2018 Compania Eva Yerbabuena
「フラメンコ・フェスティバル 2018」コンパニーア・エバ・ジェルバブエナ し

"CARNE Y HUESO" by Eva Yerbabuena
『カルネ・イ・ウエソ』 エバ・ジェルバブエナ:振付

今年のフラメンコ・フェスティバルのメインステージでは、3つのダンス・カンパニーがスペインから招聘されました。
メインステージの2つ目のプログラムは、コンパニーア・エバ・ジェルバブエナの『カルネ・イ・ウエソ(肉と骨)』です。
芸術監督と振付はエバ・ジェルバブエナです。出演した舞踊手はエバの他は男性5名で、クリスティアン・ロサーノ、アンヘル・ファリーニャ、フェルナンド・ヒメネス、マリアーノ・ベルナル、アレハンドロ・ロドリゲスです。ミュージシャンはギタリスト、カンタオール3名、パーカッションです。公演は休憩なしで1時間半近く、8曲が連なっていきました。そのうち5曲をエバがソロで踊りました。
エバ・ジェルバブエナは優れたバイラオーラで、以前にもフラメンコ・フェスティバルに出演しています。

幕が開き水がしたたるような音が鳴り、男性3名が1人ずつ出てきて立ち、照明がいったん消えました。ギターの演奏が静かに始まり、男性1人が踊り始め、また別の男性のソロの踊りの後、さらに男性2名も同時に踊りました。
次はチャップリンのような、鼻の頭に赤い丸いものをつけたピエロがサスペンダー付きのパンツをはいて登場し、コミカルな表情と動きで踊りました。バックの音楽では、カンタオールが"パヤソ!"とハレオをかけていました。パヤソはピエロという意味です。ピエロはパントマイムをコミカルに演じて会場を沸かせていました。フラメンコではちょっと珍しい演出だと思いました。

次に、エバがロングドレスで登場し、ソロで踊りました。3人の男性のカンタオールがエバを囲み、歌とハレオをかけあいながら、エバを盛り上げていきました。さすがにエバは重心が安定していて足の動きはとてもなめらかで細かく、とても女性らしく美しいかったです。エバはよく、長いスカートのスソを両手でひざ上までまくり上げて踊りますが、エバのひざ下の形は無駄がなく、すっとまっすぐで美しく、サパテアードのリズムは安定していて的確で、速打ちで鳴らし続けます。ここでは、伝統的フラメンコのインプロビゼーションの踊りをかなり長く見せすごい拍手を浴びていました。
続いて上半身裸の男性3名が静かに登場し、ゆっくり踊りはじめました。全員、バレエの基礎ができていて、ピルエットに2回転なども入れていました。
そして舞踊なしで、男性カンタオールがソロで歌いました。すごい声量と迫力でした。
また、エバのソロが続きました。男性3名が同時に踊り、すごい速打ちで迫力あるサパテアード。さらに2名の男性も参加して男性5名で、時折、バレエのピルエットやシェネを入れた踊りです。
カンタオール3名がパンタローネス(長いパンツ)をはいたエバを囲んで、カンテを交互にかけて盛り上げます。エバはその歌と演奏を受けてインプロビゼーションで激しく踊りました。そしてエバ1人だけとなり、ソロで踊り続けました。エバはジャケットを脱いで、肩にかけて舞台を去っていき、終わりました。すごい拍手でした。

(C) Ian Gavan

(C) Ian Gavan

現代的な振付を採り入れて新しいフラメンコ作品を作りつつ、伝統的フラメンコらしいインプロビゼーションも長く踊り、とても見ごたえがある舞台でした。
(2018年3月9日夜 ニューヨーク・シティ・センター)

(C) Daniel Perez

(C) Daniel Perez

ワールドレポート/ニューヨーク

[ライター]
ブルーシャ西村

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