【大人のダンス〜 How to編 〜 】Vol.5『冬の悩み「冷え」を解消するには』
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『大人からはじめたダンサーに、長くダンスをたのしんでもらえるよう、ダンサー KaQがとっておきのコツを教えます♪』
さまざまなダンスを踊るダンサーKaQだからこそ伝えられる効果的なストレッチ方法や身体づくりに役立つ情報をおとどけします。
【How to】では「冷え」を解消するほかの具体的な内容をあげていきます。
その解消法として以下の3つがあります。
①血流を良くして全身の体温を一定にする
②筋肉を動かして熱を生み出す
③身体の特定の部位を保護して熱が逃げないようにする
これを気をつけていればレッスンのときのウォームアップがやりやすくなるだけでなく、日常でのちょっとした冷え性の解消もしやすくなります。
①血流をよくして全身の体温を一定にする
血液を全身に張り巡らせようと心臓ががんばってくれてはいますが、寒さを感じたときには皮ふ表面への血流を抑える仕組みが働いてしまいます。
その時に反応しているのが交感神経系。
交感神経系は緊張しているときに活発になるので、「呼吸」をしてリラックスし副交感神経系を活発にさせることで全身がゆるみ、末端まで血流がいくようになります。
「呼吸」の効果はほかにもあり、酸素をたくさん体内に取り込むことで熱を生み出すための代謝を上げることができます。
冷え性の人は特に指先などの末端が冷えるもの。そういう場合は大きく「呼吸」しながら自分の指先まで血流が届くようにイメージしてみてください。
また、腕や脚を大きく動かすと、それだけでも血液が流れやすくなります。
「呼吸」自体も首の下から骨盤にかけての組織をダイナミックに動かすので、上体の血流促進に効果大ですね!
息を8カウントで鼻から吸って16カウントで口から吐きます
大きな風船をかかえるように腕をまるくして指先は開きます。
視線は指先に。先まで血流が届くイメージをしましょう。
大きく腕を回します
踵を上げ下げします
②筋肉を動かして熱を生み出す
筋肉が熱を生み出そうとするときは、何も意識しなくても勝手に震えて熱を生み出そうとします。
寒くなるとブルブル震えるのがそれですね。
自分で意識する場合は、同じようにくり返しの動作をすると、それだけ筋肉が熱を生み出しやすくなります。
具体的には、身体で細かく上下にリズムをとったり、腰を細かくツイストさせたりします。
ただ小刻みにジャンプするだけでも、ジャンプは全身の筋肉をバランスよく使うので大きな効果があります。
レッスン前であれば、腕立て伏せや腹筋などを少し弱めに何度もくり返すのがいいでしょう。
また、筋肉量を増やすことでそれだけ熱の発生量を増やせますので、定期的な筋トレ推奨です!
③身体の熱を逃がさないようにする
どんなに熱を生み出しても、それが空気に触れて奪われていってしまうようでは効果がありません。
なので、熱が逃げやすい部位を覆って保温することで、体温を上げる&一定にすることができます。
そのために覚えておきたいのが3つの首です。
首
上体で生み出された熱は服に包まれて保温されていますが、あたたかい空気は上昇気流をつくります。
そうすると首に沿って上がっていって放出されてしまうんですね。「煙突効果」というそうです。体温を上げたいときは、それを防ぐために首をネックウォーマーなどで保護しておきます。
ほかにも、首は大きな血管が皮ふに近いところを通っているため、直接血液自体を冷やしてしまいやすい箇所です。
レッスンで汗をかくまでは首筋をあたたかく守っておくことをおすすめします。
手首
首と同じように、それまで衣服で覆われていた部分が露出する部分です(長袖の場合)。そして手首自体は関節がさまざまな方向に動くため、に脂肪や筋肉が薄くなっていて、皮ふの近くを動脈が通っているだけでなく、骨がむき出しの部分でもあります。こういう部分が冷えやすい部分です。
リストバンドを巻いたり、手の甲まで覆うことができる袖のある服を身につけることで、手のひらや指先の冷えがだいぶおさまります。
足首
手首と同じような理由で露出していて冷えやすい部分です。特にくるぶし周辺は骨が大きく出ているところなので、血流自体が届きにくく冷えやすいところです。
こちらはレッグウォーマーやくるぶしまで保護できるブーツタイプのシューズを着用しましょう。
そして足は、手とちがってあまり指先を動かす機会が多くなく、それも足先・つま先を冷やす原因になります。
バレエやジャズで行うルルヴェアップはまさにこれにうってつけ!ルルヴェアップ/ダウンを繰り返したり、足の指を開いたり閉じたりすることで、しっかり足の先まで血流が届くようになります。
これは座って行っても効果があるのでぜひやってみてください。
体温は人に関わらず一定ですが、手先や足先については生命活動にはあまり影響がないため、個人差がとてもあります。
「冷え」を感じやすい人は、血流が末端までいかないようにしてエネルギーのロスを抑えている体質でもあります。
逆に、「冷え」を感じずいつも全身ポカポカの人は、エネルギーの消費も激しいという欠点があったりします。
自分の体質を見極めて対応することで過ごしやすくなりますので、ぜひ試行錯誤してみてください。
ライター: KaQ / 羽祢田核(はねだ かく)
国立大学生物学科在学中にダンスにのめり込み卒業後、ダンサーとして大手テーマパークで活躍。
その後は舞台やコンサートに出演し2014年『ブエノスアイレス午前零時』出演を機に、2015年よりアルゼンチンタンゴを本格的に始める。
現在は清澄白河でStudioENTRADAを主宰し、キッズダンス・大人向け各種クラス・アルゼンチンタンゴなどを、4歳から74歳まで幅広い世代に向けて教えている。
ジャズ・ヒップホップ・サルサ・タンゴなど様々なジャンルの経験と理系的なセンスで組み立てたレッスンは、わかりやすく他にはない独特の切り口を持つ。
日本アルゼンチンタンゴ連盟認定インストルクトール
江東区立深川小学校HipHop講師
2017年Chacottダンスキューブ勝どきスタジオパフォーマンス出演
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