【大人のダンス〜 Q&A編 〜 】Vol.5『冬の悩み「冷え」を解消するには』

大人からはじめたダンサーに、長くダンスをたのしんでもらえるよう、ダンサー KaQがとっておきのコツを教えます♪』

さまざまなダンスを踊るダンサーKaQだからこそ伝えられる効果的なストレッチ方法や身体づくりに役立つ情報をおとどけします。

新しい年になりましたね。今年もよろしくお願いします!

温暖化でしょうか?昨年末くらいからやっと、冬らしい寒さになってきました。 しかしながら自分は寒さが大の苦手なので、11月くらいからすでに「早く夏がこないかな~」とぶつぶつ呟いておりました。

ところで、どんなレッスンでも、ウォームアップの時間が取ってあることがほとんど。 いきなり振り付けが始まって全力で踊ってください、というレッスンはまずないですよね。

年始に行われていた箱根駅伝の選手も、走るときはあんなに寒そうな格好なのに、待機しているときはあたたかそうなベンチコートに身を包んでいました。
ウォームアップができているのといないのとでは、身体のパフォーマンスがとてもちがってきます。
そう、
ウォームアップはとても大事なんです!
とはいえ、この冬の寒さ、なかなか身体が温まらないですよね。
それを解決するためにまずは、『冷え』という状態がどういうことか考えてみましょう。

 

◆『冷え』とはどんな状態?

実はヒトの身体はいつも同じ体温でいられるような仕組みがそなわっています。
36~37℃がだいたいその温度で、これはどんな人でも、大人でも子どもでも男性でも女性でも、赤道直下の南国の人でもアラスカのエスキモーの人たちでも一緒です。

変温動物と恒温動物、という生物学上の区分けがありますが、ヒトは恒温動物、『恒(つね)に温かい』動物なんですね。
トカゲやカメなどの爬虫類はちなみに変温動物なので、カメなんかはときどき日向ぼっこしていますね。
呑気に見えてもあれは体温を上げるためにやっていること、生死がかかっているんですね。

ネコもよく日向ぼっこをしていますが、ネコさまはヒトと同じ恒温動物ですので、カメとは多分全然ちがう理由です(笑)

では、ヒトの体温はいつも一定に保たれているはずなのですが、『冷え』てしまう、のはなぜ?


じつは、いつ手を握ってもあたたかいようなポカポカの人と、手が凍るように冷たいいわゆる冷え性の人も身体の中心の温度は変わりません。でも握手してみると指先の温度は全然ちがいますよね。
これは、ヒトの身体にそなわっているいくつもの機能の1つに、『外が寒いと感じたら、皮ふから熱が逃げないように、皮ふ表面への血の流れを抑えて熱を維持する』という仕組みがあり、それが働いていると皮ふや末端へ温かい血が流れにくくなってしまっているからなんです。

あたたかい血の流れが抑えられてしまい、
身体の中心に比べて皮ふや指先などの温度が下がっていってしまうのが、
『冷え』の正体です。

この体温の低下が皮ふ表面だけにとどまっていればまだ問題は少ないですが、手足の筋肉の内側のほうまで冷えるようになってしまうと、筋肉もうまく力を出せなくなったり、柔軟性が失われて、筋肉や腱、関節の怪我もしやすくなります。
これではうまく踊ることができなくなってしまいますね。

◆「冷え」を解消するためにはどうすればいいか?

①血流をよくして全身の体温を一定にする
②筋肉を動かして熱を生み出す
③身体の特定の部位を保護して熱が逃げないようにする

【How To】では①~③それぞれの具体的な内容をあげていきたいと思います。

 

 

 

ライター: KaQ / 羽祢田核(はねだ かく)

国立大学生物学科在学中にダンスにのめり込み卒業後、ダンサーとして大手テーマパークで活躍。
その後は舞台やコンサートに出演し2014年『ブエノスアイレス午前零時』出演を機に、2015年よりアルゼンチンタンゴを本格的に始める。
現在は清澄白河でStudioENTRADAを主宰し、キッズダンス・大人向け各種クラス・アルゼンチンタンゴなどを、4歳から74歳まで幅広い世代に向けて教えている。
ジャズ・ヒップホップ・サルサ・タンゴなど様々なジャンルの経験と理系的なセンスで組み立てたレッスンは、わかりやすく他にはない独特の切り口を持つ。

日本アルゼンチンタンゴ連盟認定インストルクトール
江東区立深川小学校HipHop講師
2017年Chacottダンスキューブ勝どきスタジオパフォーマンス出演


StudioENTRADA公式Webサイト

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【大人のダンス】

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