【大人のダンス〜 How To編 〜 】Vol.3『ストレッチと体幹の話』
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『大人からはじめたダンサーに、長くダンスをたのしんでもらえるよう、ダンサー KaQがとっておきのコツを教えます♪』
さまざまなダンスを踊るダンサーKaQだからこそ伝えられる効果的なストレッチ方法や身体づくりに役立つ情報をおとどけします。
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では、『体幹を感じる方法』を実際に行ってみましょう!!
『体幹』の筋肉をうまく使ってストレッチを効率的に行う
そのためには『体幹』の筋肉を自分で使っている感覚を身につける必要があります。
先に断っておきますが、ここからはかなり個人差がある内容になります。
体幹の筋肉のバランスや柔軟性というのは、その人のふだんの習慣や生活に応じてかなり癖(個人差)があるものだからです。
「肩こりがひどい」「背中がガチガチ」「猫背」「反り腰」。こんなタイプの人はかなり筋肉のバランスが偏っていますので、注意してください。
『体幹』を締めて姿勢をよくする方法
じつはこちら、前々回のコラムで説明しています。
引用:【大人のダンス〜 特別編 〜 】『椅子にすわってかんたんストレッチ(1)』ー 前編 ー
■ すわり方のポイント
- 椅子に対しては浅く腰掛け、骨盤を座面から垂直に立てます。
- 尾てい骨の周りの平らな部分(仙骨)が座面から真っ直ぐ立っているように座ってください。
- 坐骨で座面を押しているのを感じてください。
- 骨盤から背骨を垂直に真っ直ぐ立てていきます。
- 脚は、肩幅より少し広めに開きます。
顎を引いて後頭部を後ろに引っ張るようにすると背骨を立てやすいですよ。この姿勢で呼吸をして胸とお腹が膨らんだり萎んだりするかを試してください。
もし、胸もお腹もあまり動かないようだと、身体が前後左右のどちらかに倒れてしまっているかもしれません。
背骨を真っ直ぐ立てることで、力が入ってしまっている筋肉をまずは緩めていきたいので、胸とお腹が動いて楽に大きく呼吸ができるポイントを探してください。
しかしながら、これをもっと『体幹』を意識してやってみましょう。
身体の上の部分からつくっていきます。
(1)顎を引いて頭を首の付け根の真上にのせてください。頭頂部はずっと天に向かって伸びていく感覚です
(2)肩を後ろに少し引いてから床の方向に押し付けてください。肩だけでなく肩甲骨の下の尖ってる部分が地面に刺さっていくようなイメージを持って下げます
(3)肩を(2)の状態にすると胸を張りすぎた状態になると思います。肩は(2)の状態を維持して、胸の中心(みぞおち)を背中のほうに押し付けます。ただし肩の(2)の状態が崩れてしまうとやりすぎです。
(4)胸を(3)のようにしてしまうと骨盤が後傾しようとしていきます。それをお尻を締めて腰の上側の筋肉を引き上げて、骨盤を床面と水平に立てます。
この(1)〜(4)までを維持すると『体幹』を効かせた状態になります。
この状態で改めて椅子に座って行うストレッチを試してみてください。
伸ばしたい部位がより伸ばされるのを感じませんか?
そして、この姿勢を維持するのはじつはとても疲れます。
筋肉をずっと使い続けないといけません。
そこでもう一つ、『体幹』の筋肉をつけていきましょう!
『体幹』の筋肉を育てる方法
本一冊できるくらい、この方法はたくさんありますが、ここでは大事なものを少し取り上げます。
腹筋をつける→プランク
『体幹』トレーニングと言えばコレ!と私は思い浮かぶくらいなのですが、このプランクでみぞおちをしまう筋肉を育てます。
うつ伏せになったら両拳から両肘までを床につき身体を押し上げます
下半身はつま先の一点だけを床についてください
足の指は折り曲げても大丈夫です
頭頂部~背骨~尾てい骨を真っ直ぐにします
首筋は伸ばし続ける意識を保ってください
この状態でみぞおち&おへそをグッと背骨のほうに引っ込めます
背中側が少し湾曲しても問題ありません
反対に腰を痛める可能性があるので腰の後ろが反らないように
気をつけてください
この状態で、1分以上を2-3セットやってください。
慣れていなかったら30秒x3セットからトライしてみましょう!!
『体幹』は姿勢を維持するための筋肉群なので、同じ姿勢を長時間続けるのが効果的です。
このプランクの場合は腹筋がプルプルし始めてからが本番です。
肩を下げる筋肉をつける
これはホントにたくさん方法があると思いますが、道具なしで一番かんたんにできるものを紹介します。
椅子に座っても大丈夫です。
拳をギュッと握って腕全体を地面の方向に押し付けようとしていきながら首筋を天井方向に伸ばそうとしていきます
このとき背中側と胸側に同じだけの力をかけるのがポイントです
ふだん姿勢が悪い人はこの力をかけるポイントが悪く、
背中側が強い→反り腰、腰をいためやすい
胸側が強い→猫背、肩こりになりやすい です
これは全力で10秒を10セット!たぶん5セット目くらいから嫌になってきます(笑)
が、がんばりましょう!
筋トレについてはこの2つをやれば、ストレッチのための『体幹』はとりあえず大丈夫です。
この筋トレをした後で『体幹』を効かせながらストレッチをすると、より効果的に伸ばしたい部位を伸ばせるようになります。
いかがだったでしょうか?ストレッチと『体幹』の話。
同じストレッチの形をとっていても何か先生とはちがった形になってしまう、それは『体幹』を効かせているかどうかのちがいがだったりします。
ぜひ『体幹』を感じられるようになって、効率的なストレッチを、やわらかい身体を、そして美しい動きを手に入れてくださいね♪
ライター: KaQ / 羽祢田核(はねだ かく)
国立大学生物学科在学中にダンスにのめり込み卒業後、ダンサーとして大手テーマパークで活躍。
その後は舞台やコンサートに出演し2014年『ブエノスアイレス午前零時』出演を機に、2015年よりアルゼンチンタンゴを本格的に始める。
現在は清澄白河でStudioENTRADAを主宰し、キッズダンス・大人向け各種クラス・アルゼンチンタンゴなどを、4歳から74歳まで幅広い世代に向けて教えている。
ジャズ・ヒップホップ・サルサ・タンゴなど様々なジャンルの経験と理系的なセンスで組み立てたレッスンは、わかりやすく他にはない独特の切り口を持つ。
日本アルゼンチンタンゴ連盟認定インストルクトール
江東区立深川小学校HipHop講師
2017年Chacottダンスキューブ勝どきスタジオパフォーマンス出演

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