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[2010.02.15]

HIDEBOHインタビュー
「タップダンスとは自分の身体という楽器で、演奏することなんです」

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----最初にHIDEBOHさんのことを聞かせてください。お父様もタップダンサーだったとお聞きしているのですが。

HIDEBOH 両親がタップダンサーでした。父は振付師で母がSKDで活躍していたという夫婦です。
6歳の時にこの「ヒグチスタジオ」を2人が始めまして、僕も必然的に6歳の時から踊り始めました。

----HIDEBOHさんご自身が「自分もタップをやるんだ」と。

HIDEBOH 全く言ってないですね(笑)。流れでそうなって。でも面白かったのは覚えていますよ。
やり始めたときにイヤもいいもあまりなかったですね。自然にやっていました。

----その年齢でタップダンスをされている人は少なかったのではありませんか。

HIDEBOH やはり環境ですよね。
当時は野球などもやっていて、(ダンスは)辞めたかった時期もありました。
野球選手になるとかいろいろなことを言っていました。
確かにまわりにタップダンスをやっている小さい子はいなかったですね。

----火口親幸さんはどんなお父様でしたか?

HIDEBOH 礼儀にきびしい人ですね。物の道理が通らないとものすごく怒るんです。現役の芸人さんだったので。
挨拶や稽古の時間に遅れないということ、あとは取り組む姿勢にとても厳しかった。
でも面白いところもあって、中学時代にくるくるのパーマをかけたら「あれは天然パーマだ」と先生と戦ってくれたり。
当時のディスコに行って怒られるかと思ったら「踊りの勉強になるので毎日行きなさい」と言ったり。
厳しいところと、芸のためにということと。当時はまじめなんだかふまじめなんだかわからないと思っていました。

----当時はどのくらいお稽古されていたんですか。

HIDEBOH 今のクラスは1時間半とかになっているシステムが普通ですが、当時は5時間とか6時間ずーっと練習していましたね。区切りがないんです。
夕方4時から10時までとかみんないて。稽古って長いものというイメージがありましたね。

----小さい頃は大人と一緒にお稽古されていたんですか。

HIDEBOH そうです。むしろ大人しかいないです。
まわりの大人がディスコに行っていたので、小さい頃から連れていってもらったり。
当時は生バンドなんですね。いまでも格好良かったなあと思います。赤坂あたりにあったのかな。
今はもう存在しないですけどね。
 

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----そんなHIDEBOHさんにとってのタップダンスの魅力とはどんなものでしょうか。
例えばタップダンスをやったことがない人がいたらどのように説明しましょうか。

HIDEBOH 難しいという既成概念があるようですが、意外と簡単に考えてもらえばいいと思います。
身体でリズムを出す、身体の楽器で音にのると思うと良いです。
腿をたたいたり、手をたたいたり、いろいろなパートがあってその組み合せで音楽を表現できますから。
「こうでなくてはならない」ということがないです。
パーカッションの一部となって身体の楽器で演奏すると思ってほしいなと思います。
どうしてもストイックに練習するイメージがありますから、私には難しいかな〜とおっしゃる方が多いですけどそんなことはないですよ。
余談ですけど今後誰でも簡単に練習できるようなメニューを作ろうかな、と思っています。
例えば高齢の方も、お子さんももっと簡単にできるとか。
板とタップシューズさえあればできますし。極端な話、板の間があれば練習できますよ。

----今回の公演「タップ・ジゴロ」について見どころをお聞かせ下さい。

HIDEBOH 今、このお話を頂いた事で、時代を継承する「役目」が自分にあるのかなと感じています。
当時はいろいろなものがいっぺんに生まれていたすごい時代だったと思うんです。
アメリカと入り交じる文化の中で外国の人と英語でやり取りする人がいたりして。
そういう時代にいい芸がいっぱいあってー例えば日劇だとか、いろいろな文化ができてきたと思うんですよね。
その先に今の僕らが生きていて、様々な活動が出来ている訳ですけど、元を知ろうとするとこの時代は重要な原点だと思うんです。
すごいいい芸を持っていて、でもちょっとろくでなしのような人がいたりとか、
今回横山さんが演じる役のようなすごくいい歌手が地方から出て来てがんばってのぼって行ったりとか。
もちろんタップも見どころなのですが、そういう人達へのオマージュも含め、その時代の勢いを肌で感じて頂けるところだと思っています。
そうなる様にお話も語っていきたいし、みなさんに伝えたいです。

----どんな人にこの舞台を観ていただきたいですか。

HIDEBOH 今回のミュージカルだけに限らず、自分は常に意識しているのですが、普段からタップが好きで観に来て下さる方は勿論ですが、今回は特にそうではない方に是非とも興味を持って頂いて観に来ていただきたいです。
せっかくこの「タップ・ジゴロ」という作品をいただくことができたので
『まさか、観にこないでしょう?』という方にこそ観に来ていただきたいですね。

----これからダンサーとしてHIDEBOHさんの目指していることはなんでしょうか。

HIDEBOH ダンサーというと日本では「ダンスを踊るだけの人」というカテゴリーとして見られている気がします。
ここから上の段階へとダンサーやダンス自体を引き上げたいと常々考えています。
タップダンサーというジャンルだとリズムが本職ですが、総合でエンタテインメントを提供しているという認識が自分の中にはあります。
ダンサーというよりタップを通して、作品に残してみなさんに伝わるようなものを作って行きたいです。
お客さまが見て楽しめるー笑えたとか感動したとかーそういう舞台を作りたいです。
そのためには演出力を兼ね備えた人間になる事ですね。

----公演を楽しみにしている読者にひとことお願いいたします。

HIDEBOH 生のタップを観に来てください。映像を通してとはまた違った、振動や鼓動を伝えるのは生しかありません。
また、自分は歌も好きだし、全編に沢山のメッセージが込められているので、それらを劇場で実感してください!

----ありがとうございました。今後のご活躍に期待しております。
 

ミュージカル「タップ・ジゴロ」Tap Gigolo >>>発売中

●3/19(金)〜28(日)
●博品館劇場
●脚本=広井王子、演出=三ツ矢雄二、振付=HIDEBOH・森新吾(D☆D)、音楽=鈴木和郎
●出演=HIDEBOH/横山智佐/大鳥れい/藤林美沙/つまみ枝豆/井上和彦/野崎数馬/森新吾(D☆D)/LiBLAZE
●8,000円
●開演時間=19・26日19:00、20日13:00、21・22・28日14:00、23・25日14:00と19:00、27日13:00と18:00、24日休演
●お問い合わせ=博品館劇場 03-3571-1003
http://www.hakuhinkan.co.jp