すべての出演ダンサーが主役、『ODYSSEY』稽古場レポート

「すべての出演ダンサーが"主役"」と銘打って、今月18日から銀座・博品館劇場で上演される「DIAMOND☆DOGS ENTERTAINMENT SUPER DANCE THEATER『ODYSSEY』」。
新メンバーを迎えて再始動した新生DIAMOND☆DOGS と5人のゲストによる2部構成のステージで、1部は個々のダンサーに焦点を当てたソロパート&アンサンブルパート、2部はストーリーを持たせた内容になるという。
スタジオでのリハーサルはあと10日という暑い日に、制作過程の稽古場に伺って、今回演出も担当しているDIAMOND☆DOGSのリーダー東山義久と中塚皓平にコメントしてもらった。

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----7月にグループとしての活動を再開されてから2回目のステージとなりますが、前回公演を経て何か変化はありましたか。

東山 前回公演の時は新しいメンバーを迎えて、DIAMOND☆DOGS7人の内3人が新しいメンバーで、このメンバーでグループとして作品をつくるというのが初めてでした。彼らにどういう良さがあって、DIAMOND☆DOGSに入ってどう一緒にやればいいかな、と探りながら進めていっていました。
そして博品館劇場で初めてやってみて、色々な手応えを感じました。彼にはこういうことをさせていきたい、こういうことを伸ばしたいとか、彼にはこんなことができるんだ、とかメンバーそれぞれに色々と思うことがあったので、「ODYSSEY」は以前に一度やったショーケースですけど、出演者全員が主役という副題にもあるように、1部はそれぞれの良さが出るように、それぞれがやりたいことをやってもらおうと思っています。

中塚 本当にみなさんに良い意味でわがままに作って、わがままに踊って欲しい、やりたいようにやって欲しいです。

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----やりたいことというのは、ぞれぞれみなさんから提案してもらったのでしょうか。

東山 そうです。何でもやりますがどういうことをしたら良いのかわからない、と言われた時にはこちらから提案したりもしています。さっき稽古で見ていただいたタップのシーンなんかは廣瀬の得意なことだったりするので、やってみたらどう?とシーンを作ったりもしました。

----「ODYSSEY」という作品は以前にもやられたのでしょうか。

東山 全員ダンサーというメンバーで、2013年に1幕もののショーケースとしてやりました。その時の作り方のわがままさは踏襲していますが、今回は歌もありますしお芝居も少しいれるつもりなので、ダンス公演というよりはもっとエンターテイメント性がある感じに仕上がると思います。

中塚 作品タイトルは同じですが、今回は新生D☆Dにとって初めての新作になります。7・8月の前回公演は思い出のある曲が多かったのですが、今回は本当に新作ばかりです。

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----前回公演「ヴァレンタインに逢いましょう」から、とても短期間での次回公演となりますね。

東山 そうなんです。音楽監督のTAKAを中心に音楽制作から僕らでやっていますが、曲って時間があったらできるものでもないので、結局僕らが何をするか、どういうものをやりたいかなんです。逆にTAKAが作ってきてくれた曲からインスピレーションをもらって、こんなシーンにしてみようか、ということもたくさんあります。まだ時間はあるので、これからまだまだ煮詰めていこうと思っています。さっき稽古を見ていただいた通り、いま出来立てのシーンもとんでもないことになっているので(笑)、これをブラッシュアップして。

----先ほど見せていただいたお稽古の中でも、みなさんで色々と意見を出しながら作っていってましたね。

東山 そうですね。1幕の方はそれぞれでおおよそ作ってあるので、あとはつなぎ部分のチェックなどが残っています。2幕はまだ如何せん・・。
中塚 今回、大人数というのもあって、揃わないとなかなかできないということもあります。1人抜けているだけで見えない部分もあったりするので、揃ってみんなで話し合って作り上げていってます。

----最後に、見どころをお聞かせください。

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中塚 1幕に関しては、様々なジャンルの世界の音楽を使っているので曲も楽しめますし、様々なジャンルのダンサーがいますので、タップだったり、ヒップホップだったり、バレエなども楽しめます。また、ボーカルがいるということで普通のダンス公演ではなく、歌もしっかりと魅せて聴かせられるので、本当にみなさんに楽しんでいただけると思っています。楽しみにしていてください!

東山 副題にもあるように、すべてのダンサーが主役だというのがまずはいちばんの見せどころだと思います。いろんなダンスのジャンルの方がいるので、オールジャンルに近いダンスを見られるのも楽しいと思いますし、それぞれのコラボレーションを見ていただくのも楽しみ方の一つだと思います。
(ここで急に後ろから、休憩中に個々に練習していたメンバーがつい叩いてしまったジャンベの音が大きく鳴り響き・・)
東山 (振り返って)嘘でしょ、このタイミングで!?ま、あんなんもいますしね(笑)。
中塚 面白い人たちばっかりですから(笑)。
東山 そんな面も楽しんでいただければと思います(笑)。

稽古では、今回ゲストの木村咲哉を中心とした物語仕立ての2部から、全員出演のシーンを見せてもらった。
ミュージカル『ビリー・エリオット』でデビューを飾った当時はビリー役世界最年少の小学5年生だった木村は今年中学生になり、その間にDIAMOND☆DOGS とは2度共演している。このシーンではD☆D新メンバーの廣瀬真平と二人で得意のタップダンスを披露した。
この1シーンだけでも様々なダンスジャンルが融合しており、ざっとみただけでもタップ、ジャズ、ストリート、モダン、バレエ、アフリカンと本当に多種多様。男性ダンサーならではのアクロバティックな要素も多く迫力がある。最終的に舞台に乗る時には、一体どんな仕上がりになるのか大変楽しみだ。

ENTERTAINMENT SUPER DANCE THEATER『ODYSSEY』は9月18日から23日まで、銀座・博品館劇場にて上演。

▼公演詳細
http://theater.hakuhinkan.co.jp/pr_2019_09_18.html

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ENTERTAINMENT SUPER DANCE THEATER『ODYSSEY』舞台稽古より

インタビュー&コラム/インタビュー

インタビュー・写真=上村 奈巳恵

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