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[2009.01.10]

ステラ・アラウソ芸術監督、第1舞踊手アンドリアン・ガリア
アントニオ・ガデス財団理事長エウへニア・エイリツ(ガデス未亡人)インタビュー

09年2月末から3月にかけてアントニオ・ガデス舞踊団が来日する。公演に先駆けて来日したアーティストとガデス未亡人にお話を聞いた。

ステラ・アラウソ芸術監督、第1舞踊手アンドリアン・ガリア
アントニオ・ガデス財団理事長エウへニア・エイリツ(ガデス未亡人)インタビュー

◎芸術監督ステラ・アラウソ

ガデス本人

----アントニオ・ガデスと出会った時のこと、その時の彼の印象を教えてください。

アラウソ 雲の上の存在で怖かった。

----ガデスとの仕事で最も印象的だったことは何ですか。

アラウソ すべてが思い出深いけど、ガデスは感情を舞台で表現する魔術師のような人だったわ。『アンダルシアの嵐』に至っては、一生のうちに経験してきたことがすべて注ぎ込まれているかのよう。
自分がもっと成熟していたらもっともっと違うことが学べたのに・・・と思うことがあります。

----今後、アントニオ・ガデス舞踊団をどのような方向に導いていこうと思っていますか。

アラウソ  舞踊団として、あと『炎』という作品を復活させる仕事が残っています。個人的にはガデスが教えてくれたことを団員たちには伝えていきたいし、もし自分が踊 らなくなって、第3者の立場になっても、ガデスが教えてくれたことを舞踊団のダンサーたちに教えていきたい。またダンサーたちが教えられたことを守って変 わっていく姿を見ているのも私は楽しいです。

----もし、アントニオ・ガデスと出会っていなかったら、どんな人生を送られていると思いますか。
アラウソ とても考えられません。

◎第1舞踊手アドリアン・ガリア

----ガデスが創った舞台をガデスの役で踊った時は、プレッシャーを感じましたか。

ガリア 最初はプレッシャーは大きかった。今は、あの頃よりは少ない。自分を信じているから。 そして、そうできるように一生懸命努力している。この仕事の責任の大きさを十分に感じているが、自分としては今、満足している。

----あなたとって、ガデスはどのような存在ですか。

ガリア マエストロは20世紀が生んだ天才。動きですべての物語を語るので、ダンサーを俳優に変える人だよ。

◎ガデス財団理事長エウへニア・エイリツ(ガデス未亡人)

----ガデスとの出会いについて、教えてください。

エイリツ マドリッドの王立劇場で仕事をしていた時、そこのカフェにガデスが入ってきて、初めて出会いました。そのときガデスは王立劇場での公演に来ていたのです。初めて会って素敵な人柄に、15歳の乙女のように面と向かって見ることも、息すらもできないほどでした。

----ガデスという人のことを知ったのは、いつですか。どんな人だと思われていましたか。

エイリツ 9歳のころ映画『カルメン』をみてすぐに恋におちました。ただ幼かったので、舞台でガデスが発する力強さに怖くなったことも事実です。

----ガデスは、アーティストとして優れていましたが、人間的にも非常に高い精神性をもっていたと
いわれていますが、そういうことは感じられましたか。

エイリツ 実際の人間性に触れて、素晴らしい人であると思いました。7歳の子供の好奇心を失わず、常に何かを学び、若い気持ちを持っていました。また他の人への心配りもよくできる人でした。

----ガデスとの一番印象深いの思い出はなんでしょうか。

エイリツ  ガデスが亡くなるときの様子が一番印象に残っています。おだやかでした。すべての才能と力を出し尽くし、多くを学んだこと、悔いのない人生だったからで しょう。自分の作品を守り続けて欲しいといっていました。そのほかの思い出は、たくさんありすぎます。些細なことでも2人楽しんでいました。

----日本については、どのように感じられていますか。

エイリツ 初来日で見るものがスペインと違うので驚いています。日本人はスペインやフラメンコが好きで、また理解してくれていると感じます。

----現在は、どのようなお仕事をなさっているのですか。

エイリツ ガデス財団のディレクターをしています。ガデスの娘さんと一緒にガデス作品の保護と普及に努めています。