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【大阪・関西万博 Expo 2025 】日本国際博覧会シグネチャーオープニングイベント第3部にて

2025年4月13日に、【大阪・関西万博 Expo 2025 】日本国際博覧会シグネチャーオープニングイベント第3部にて『鶴の恩返し』オリジナルバレエを、上演させていただける機会がありました。
今回はいつもと違う気持ちでした。本当に迷いや不安があり珍しく悩みました。ですが、いただいた機会に感謝を込めて、伝えたい思いを精神込めて表現しようと決心して進み出しました...。そして感動と共に無事幕を降ろすことができました。
作品には、平和への願い、いのちの大切さ、日本の文化や歴史を、言葉や国境を超えて、ひとりひとりの心に届けることができますようにと想いを込めました。

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パフォーマンスは万博の開幕日と言うことで、それ以前に下見やリハーサルはほぼできず、本番を迎えることになりました。
また、会場となった、EXPO ナショナルデーホールレイガーデンはオリジナリティー溢れるデザイン。(ウェブサイトより→古代から国際交流のゲートであり続けたこの場所の海や大地との関係をセレブレートする、生命のような建築です。複数の帯状のスラブが織りなす屋外の広がりと、屋内の催事の場が入り混じる、生き生きとした環境を目指しました。)
ナショナルデーホールがまだ建設中のときに、場所を拝見することができましたが、まだ未完成。それでもウェブサイトのイメージ画で白い素敵なタペストリーをステージや、観客的にデザインされているの画像を見て、様々なインスピレーションが湧いてきて、新しい演出に切り替えることにしました。
『鶴の恩返し』は、2024年6月に淡路島で世界初演を迎え、その後2024年12月にはじめての海外での上演、ラトビア国立歌劇場で全編パフォーマンスさせていただきました。
その際の演出は、紗幕使ったプロジェクトマッピングの映像が重要な役割をもたらしていました。万博の会場では、紗幕とプロジェクターを使うことが不可能ということがわかり、演出を180度変更しました。
白の短冊幕を、周りのデザインにマッチし、かつ『鶴の恩返し』にふさわしい雰囲気を想像して、制作しました。
関西万博の開幕日ということで、劇場もそれ以前に使用したことがない状態、全員にとって全てが初めてのチャレンジでした。そして限られた時間の中、舞台設定、リハーサルは12日から13日にかけての深夜0時から早朝までと言う過酷な状況でした。
ダンサーたちも深夜3時に集合し、4時ごろ舞台で踊っていました...笑。そんな状況でしたが、あっという間に本番の時間。
本番前には、河瀨直美さん(大阪・関西万博シグネチャーパビリオン「Dialogue Theater - いのちのあかし - 」プロデューサー、映画監督)とトークイベントを舞台上でさせていただいてから、幕が開きました。
ウクライナから淡路島に来て一緒に活動している全員が出演、みんなも様々な思いを込めて、平和な思いを込めて舞いました。
スタッフの方々、関わってくださったすべての方々、ご尽力がなければ、1人でも欠けていたらできなかったパフォーマンス。まさに奇跡のような出来事でした。
自分の中では、様々な迷いや悩みがありましたが...決心してからは、素晴らしいものをお届けしたいと言う一心でした。
本当に奇跡のようなひとときでした。言葉では伝えられない感覚です。
舞台を終えて、肩のが降りて、呼吸できるようになりました。
このような機会に感謝しかありません。これからもできることを精一杯続けて参りたいと思います。
ダンスキューブにもすずな様がレポートしてくださっていますので、バックステージをレポートしました)

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『清水寺』
清水寺の舞台で、踊る。
身体で受け取ったインスピレーションで身体が自然に舞う、そんな感覚を感じたのは、生まれて初めてと言っても過言ではなかったかもしれません。
篠笛の生演奏と、水の音、かすかな風の音、大自然の奏でるをオーケストラ、流水紋と共に魂のリトリート。
今でも信じられない空間と時間...。言葉では伝えられない大切なことを学んだような気がします。
一瞬、一瞬大切に...いのちの大切さを感じました。
一期一会の出会いにありがとう、感謝を込めて。

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関西・大阪万博『イタリア館』パビリオン
5月20日、21日、イタリアパビリオンでパフォーマンスさせていただく機会を急遽いただき、演出構成、そして出演させていただきました。イタリアの雰囲気をバレエを感じていただける曲目を抜粋し、お届けしました。
『乾杯の歌』、『アヴェ・マリア』(カッチーニ作曲)、『四季』から抜粋 (ヴィヴァルディ作曲)、『カヴァレリア・ルスティカーナ』などを、プロジェクトマッピングの映像とともに、イタリアの彫刻や教会、街の中をイメージしていただけるように特別プログラムを考えました。
パフォーマンスの舞台の横では、ミケランジェロやカラバッジョの絵画など、本物の芸術作品の数々を拝見することができ、心の充電ができました。
万博の開場前、閉館後の限られたリハーサルでしたが、いつも一緒に活動している仲間の皆、現地のスタッフの方々の素晴らしいサポートのおかげで、無事に公演終えることができましたと心よりの感謝です。

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万博で、淡路島の魅力を発信するイベント「はじまりの島、淡路」に出演します。
南あわじ市の「淡路人形座」、益子ゆうさん、藤井泰子さんと共に、コラボレーションさせていただきます。
ご一緒する作品は、昨年淡路人形座でも一度コラボレーションさせていただいた『戎舞』。楽しみです。

様々な機会や経験に心から感謝です。
関西では10月13日まで万博が開催されていますので、私にできる事は限られていますが、様々な方々に平和や命の大切さ、明日への活力などを感じていただけるような活動を微力ながら続けて参りたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

インタビュー & コラム

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針山 愛美 Emi Hariyama

13 歳でワガノワ・バレエ学校に短期留学、16歳でボリショイ・バレエ学校に3年間留学した後、モスクワ音楽劇場バレエ(ロシア)、エッセン・バレエ(ドイ ツ)、インターナショナルバレエ、サンノゼバレエ、ボストン・バレエ団(アメリカ)、と世界各地のバレエ団に入団し海外で活躍を続ける。
2004年8月からはベルリン国立バレエ団の一員に。

1996年:全日本バレエコンクールシニアの部第2位、パリ国際コンクール銀メダル(金メダル無し)
1997年:モスクワ国際バレエコンクール特別賞
2002年:毎日放送「情熱大陸」出演 、[エスティ ローダー ディファイニング ビューティ アワード]受賞
Emi Hariyama Official Page

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『世界を踊るトゥシューズ〜私とバレエ』

針山愛美/著 Emi Hariyama
体裁:四六版並製、240頁ISBN978-4-8460-1734-7 C0073(舞踊)

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