今回はイギリスでの食事、リラックスするためについてお話しますね。

私は、朝はあまり食欲がないので、紅茶とクッキーでスタートし、お昼頃に朝兼用でブランチのように1食食べます。パンとサラダだったり、焼きそばやパスタ、温かいお蕎麦を作って食べるときもあります。

毎日舞台が始まる時間が違うのですが、1回公演の時は3時ごろからカンパニークラスがあります。2回公演の時は11時スタートです。
私は週に1、2回しか受けずそれ以外は自分でウォーミングアップをしています。カンパニークラスを受けなくても良い許可をもらっています。
やはり、50代で週に6、7回公演で2役ですと、クラスで体力や脳を使いたくなく、本番のダンスに必要なウォーミングアップだけをしたいからです。
40代のダンサー達は、クラスの最後の10分を休むと本番にも体力、集中力が残っていると言っていました。やはりダンス公演で200ステージ以上あるので人それぞれ調整しています。

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ランチ

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マシューのインスタグラム

若いダンサー達はクラスでもっと上達するためマストで必ず受けないといけません。でも私がバリバリ踊っていた12年ぐらいは90分クラスでしたが、今は60分クラスなので良い方だと思います。

ウォーミングアップ前にバナナを食べます。これはフィジオセラピーの方にバナナは筋肉に良いからと言われたからです。
カンパニーにはフィジオセラピーの方が常にいます。(怪我をみてマッサージをしてくれる人)
私達は8回公演、あるいはツアーは7回公演中、1、2回お休みをもらえます。
その出演しなくてよい日と2回公演の間に私はフィジオセラピーを予約して20分から30分見てもらいます。

そして、クラスレッスンやノート(マシューやリハーサルディレクターからもらうアドバイスです)、リハーサルが終わった後に夕食を食べます。ここではしっかり食べます。公演後に食べたくないからです。
食事休憩は、(『シザーハンズ』は主役のエドワードがヘアー&メイクに時間がかかるので)組合で決まっている休憩時間+エドワード役も休めるために他の作品より多めにあります。
5時半にクラスやリハなどが終わり、公演は7時半からです。だからしっかり食べても大丈夫です。マーク&スペンサーの電子レンジで温めるだけの食事は美味しいです。もちろん自分で作っていくときもあります。

公演後は、家に帰り着くのが夜11時から11時半なのでそれからビールやワインとクラッカーとチーズなど食べて少し気持ちを落ち着かせるためにネットフリックスなど見たり本を読んだりして夜中の1時ごろ寝ます。
あまりにも疲れた時は、何も飲まず食べずに寝ます。

外国生活ですと、お風呂に入ることが少ないです。一つは日本のように追い炊きもできないですし、洗濯にも使用できないのでたった一人のために使用するので週に1回だけ入ります。ロンドン公演の時は親友のエタ・マーフィットの家に滞在しています。
どうしても疲れた時は週に2回ほど入りますが、ほとんどシャワーです。
浴槽にエプソムソルトという筋肉によいのを入れて、よい香りのキャンドルをつけて入ります。このエプソムソルトは日本でもアマゾンなどで購入できお勧めです。
以前、NYのリンカンセンターに「マクベス」で公演にいらした市村正親さんに差し入れをしたら喜ばれて日本でも購入されたそうです。

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化粧前

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テニス選手も飲んでいるもの

疲れているなと思ったら日本から持ってきているチョコラBBも飲みます。
「キャッツ」をやっていたときは、2回公演の時はリポビタンDやユンケルを飲んでいましたが、外国ではないので(あるいは日本人には強すぎるので)テニスの選手が試合中にのんでいるエネルギーになるものを飲みます。これらはフィジオから貰えます。

でも、ダンサーみんな食事に気をつけています。男性陣もみんな自分で作ってタッパーに入れて夕食を持ってきますよ。
私は、睡眠が一番大事と思うのでなるべく寝ています。1日休みは10時間ほど寝ています。途中で起きてもそのままベットで横になっています。
フェイストリートメントや髪のトリートメントは週に1回しっかりしています。本当はもっとしたいのですが、疲れて寝てしまっています。

身体はフィジオ以外に自分で鍼治療をしてもらったり湿布を貼ったり、マッサージの機械でほぐしています。

現実から離れるためには、ドラマや映画、本、料理が私には一番よいです。
でも、なるべく劇場と家だけの生活にならないように、月に1回か2回は友人に会いに行ったりと出歩くこともしています。ただ、本当にニューアドベンチャーズカンパニーは1回公演でも2時や3時入りなのでクタクタで休むのを先決にしていますが。
こんな感じです。
面白い本がありましたら是非教えてください。

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エアーマッサージ

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インタビュー & コラム

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友谷 真実 Mami Tomotani

福岡シティ川添バレエ学苑、三ノ上万由美バレエスタジオでバレエを黒田バレエスクールにてコン テンポラリーダンスを学ぶ。
15 歳で劇団四季合格し、ミューシカルで活躍後、英国マシュー・ボーンのニュー・アドベンチャーズに日本人として初めて入団。「くるみ割り人形」では主役クララを演じ、 「エドワード・シザーハンズ」「Highland Fling」(愛と幻想のシルフィード)、トニー賞 受賞の「白鳥の湖」「カーマン」 「眠りの森の美女」出演。 現在は、マシュー・ボーンのインターナショナルツアーの「前座公演」振付、ワークシ ョップを担当。2023 年―2024 年は「エドワード・シザーハンズ」イギリス公演に出演 する。
また、「ハリー・ポッターと呪いの子」日本アソシエイトムーブメントディレクター 担当。最近では NY のアーティスト、Kazue Taguchi の作品で NY の The Museum of Art and Design で踊り、福岡美術館でバンドネオン演奏者、川波幸恵とのコラボで踊った。
振付家として N.Y の全米 No.1 のミュージカル「フェーム」のモデルにもなったラガー ディア芸術高校で「サウンド・オブ・ミュージック」や芝居の「プライドと偏見」「キ ルトに綴る愛」「Compleat Female Stage Beauty」振付で活躍中。 ピッツバーグ大学の「Zanna Don't!」振付やコンテンポラリーのコンクール作品振付で は、NY の NYDA/Hariyama Ballet の二名のダンサー達が銀賞を受賞。YAGP N.Y でもトッ プ 12 入賞。2019 年には、国際バレエコンクールで 1 位と 4 位を受賞。 振付助手としては 2021 年、ホリプロミュージカル、マリア・フリードマン演出、振付 家ティム•ジャクソン「メリリー・ウィー・ロール・アロング」の 1 幕を担当。マシュ ー・ボーンの「ドリアングレイ」日本公演のリハーサルアシスタントも経験した。
ブロードウェイミュージカルを学ぶ NY のプログラム「Mid Manhattan Performing Arts」 芸術監督。
マイズナーテクニックで有名な「ネイバーフッド・プレイハウス
」、N.Y の Hariyama Ballet、でコンテンポラリー、シアターダンス指導、ジョフリーバ レエサマーインテンシブでコンテンポラリー、シアターダンス、バレエを指導、ステッ プス、カーネギー・メロン大学、プリンストン大学など全米、日 本でワークショップ を開催している。
チャコットの web マガジン「踊りある記」連載中。
その他出演作品は「王様と私 」(ロイヤルアルバートホール)、 劇団四季「キャッツ」、「ジーザス・クライスト=スーパースター」、「アスペクツ・オブ・ラブ」、「ウエストサイド物語」、「オペラ座の怪人」、「ハンス」、「オンディーヌ」、スイセイ・ミュージカル「フェーム」、「ピアニスト」。 オーストリア、州立バレエ・リンツにてロバート・プール、オルガ・コボス、ピーター・ミカなどのコンテンポラリー作品。
Website : https://www.mamitomotani.com/
X : @mamitomotani
Instagram : mami.lesson_choreograph

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