冬の間日本へ戻ってきました!!

当然、成田から公共交通も使えないのでそのまま福岡に入れず、現在東京で2週間の隔離生活をしています。
私のNYの友人たちもこの2週間の隔離の費用とハイヤーの費用(都内まで2万5千円〜)が高すぎて、帰りたいけど帰れない。と言っています。
成田空港のチェックでは陰性でした! 多分日本の皆さんより、慎重にずっと家で8ヶ月過ごしたので当然といえば当然ですが(笑)

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ニューヨークにて

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ニューヨークにて

この8ヶ月間は、「踊りある記」で書いていたように、NYでいろいろと吸収し、新しい経験もたくさんできました。
最後にLAの映像のための演技のワークショップに挑戦しました!!
私は、ダンスの中で演技をしていても、英語のセリフを言ったことがなく初めての経験で眼から鱗状態でした。
講師は、アリス・カーターさんです。なんと女優の南果歩さんも受講されたことがあり、とっても日本人に分かりやすく、それぞれの持っているものや隠れている感情を引き出してくださいます。

今回は3日間、初めてオンラインでの開催でした。通訳の方が2名ついていて、日本、LA、NY、カナダなどから俳優さんたち、私のダンス生徒も受講しました。
私は英語のセリフを覚えるのは初めてで、ちょっと苦労しました。一緒に参加するNYの俳優のHiroko Yonekuraさんにも手伝ってもらい何度も稽古しました。それをオーディション用と思って携帯で録画し提出します。
ここでもカメラの位置や角度、格好、目線などいろいろと学びました。

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初日は、全員の送ったリールを見ます。これにはびっくりしました。こんなふうに全員の前で見るのなら、もうちょっと何回か撮り直せば良かった!と思いました(笑)
そして、一人ずつに丁寧にアドバイスをもらいます。それを書くのに必死になるぐらい、たった数個ではなく、カメラの位置から感情、エモーショナルをどう持っていくか、どうして、こういうアドバイスをするのかなど丁寧に話してもらいます。
また、アリスが他の俳優さんへアドバイスすることからもたくさん学べます。

私は、バットマンの映画からキャットウーマンになる前のセリーナのシーンをもらい、緊迫しているシーンですが一生懸命演じました。私がもらうだろうと思っていたアドバイスは一切なく、別の視点で捉えたアドバイスをもらいびっくりしました。ここでは書き切れないほどのアドバイスを・・・。
でも、それが私にとっては合っている、嘘のないエモーショナルになれるアドバイスでした! 多分他の俳優さんが同じシーンをするならまた違うアドバイスになるのだと思います。

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私の相手役をしてくださった、LAの俳優さんでネットフリックスMarvel's「The Defenders」の準レギュラーや『ラストサムライ』などの映画などにも出演されているYutaka Takeuchiさんにも、アリス先生からの指示で毎回違う感情で演じる私に合わせていただき、思いっきりできるように助けてもらいました。
また、練習に付き合っていただいたChihiro Kawamuraさんは、全く違うシーン、違う相手役と演じるのに、短時間で見事に演じ分けられ、それも凄いな、と思いました。

もう一つの課題では、『ショコラ』から閉鎖された田舎のクリスチャン信仰が強い街に住むジョセフィーヌ役をもらいました。彼女とその街にやってきた旅人のチョコレート職人が友だちになるシーンです。ジョセフィーヌは盗み癖があり、DVをする夫がいて変人と思われています。
相手役のShiori Idetaさんが上手に「このセリフはどういう気持ちで言っていますか?」など質問してくれたので私はその役になりきりシーンを深めていくことができました。

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実は練習中、もう少しでエモーションが高くなって涙が溢れてしまう、という場面があり「あ、今日はここまでで良いです。」とやめてもらいました。
自分のどこかで、そこまで出したくなかったからです。また、セリフで気持ちをこう持っていけば、エモーションが高まると分かったので、アリス先生の前だけでしようと思っていました。そんなに、何回もこの激しい気持ちに持って行けないだろうし、1回泣いてしまうとまた出来るのかな?とも思っていました。

他の人へのアリス先生のアドバイスを見ていても、エモーショナルを掘り下げて行き、「気持ちの真実」が出るまでかなりいろいろと言われるのを見て、私もこれは隠せない、と思いました。
アリス先生に見てもらう1時間前にもう一度Shioriさんと練習すると、そこまで感情がいかないので役作りのための言葉を読み返しました。何がこのシーンは言いたいのか、Shioriさんに「このシーンはなぜ必要ですか?」と言われた自分の答えに集中しました。
アリス先生の前で、私は「この台詞を自分が言いたい」と気持ちが高まるまで言わない、急がない、ということにも気をつけて演じました。

いよいよアリス先生からアドバイスを受けます。
セリフを言おうとするとアリス先生から「まだ!まだ言わない。気持ちを高めて、もっと、もっと。まだ言わない」などと言われ、セリフとセリフの間の感情をここまでエモーショナルにするのか、というところまで持っていかれました。
最後は、もう怒涛のように涙が出ての演技になったのですが。
1回目から泣いたので、かなり自分でも終わってびっくりしました。

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他のシーンの人もかなりエモーショナルなシーンばかりで凄かったです。もちろんコメディのシーンをもらった人もあり、皆さん上手なのでドラマを見ているように楽しめました。
何より、「私は、演技が大好き!」という気持ちに再度気づかされました。とても嬉しいプレゼントでした。

アリス先生は、この演技のテクニック、と決めつけず、それぞれにあった、アドバイスをされます。もしテクニックがあっていなくても、いろいろな方向で指導してくださる感じです。
アリス・カーターのワークショップは検索できます。
@alicecarterforjapaneseactors


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ニューヨークにて

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ニューヨークにて

クリスマスですが、映像でマシュー・ボーンの「クリスマスイベント」少しだけ参加します!
ニューアドベンチャーズカンパニーのインスタグラム をチェックしておいてくださいね!
振りを習って、一緒に踊れるみたいですよ!@mbnewadventures

日本でも早速、「何かしよう!」とパフォーマンスのお話をいくつか頂き、またワークショップ、振付のご依頼も頂いております。

まずは、兵庫のダンスオブハーツ様で12月28日にキッズダンス(小学生1年〜6年生)、とアドバンスダンスクラスがあります。外部の方も受講できますよ。
そして2月11日は、熊本でカサデアルテ芸術の家様主宰で、2クラスコンテンポラリーのワークショップをします! 九州の方、バレエダンサーの皆さんも是非受けに来てください。

そして、最後にブロードウェイミュージカルを学ぶ「ブロードウェイ・エクスペリエンス」(TBE)ですが、2021年の春は、2日間コース/9am-4pmをそれぞれの都道府県のスタジオ、学校に開催してもらい、そこに私がダンスの指導に行きます。
演技と、歌の解釈の指導は、オンラインでアメリカから通訳つきで行われます!

まずは、開催スタジオと学校を1月2週目まで募集しています。興味のある皆様、下記までお問い合わせください。2日間コースですが、1日だけの開催の場合はご相談してください。
tbetokyo@gmail.com

2020年「踊りある記」の応援をどうもありがとうございました。
2021年は芸術、エンターテイメントの世界が、新たなやり方で、たくさん心の栄養として皆様と発展できますように。

インタビュー & コラム

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友谷 真実 Mami Tomotani

福岡シティ川添バレエ学苑、三ノ上万由美バレエスタジオでバレエを黒田バレエスクールにてコンテンポラリーダンスを学ぶ。
15歳で劇団四季に合格し、ミュージカルで活躍後、英国マシュー・ボーンのニュー・アドヴェンチャーズに日本人で初めて入団。『くるみ割り人形』では主役クララを演じ、『エドワード・シザーハンズ』『Highland Fling』(愛と幻想のシルフィード)『白鳥の湖』『ザ・カー・マン』『眠りの森の美女』に出演。
現在は、マシュー・ボーンのインターナショナルツアーの「前座公演」振付、指導を担当。『ドリアン・グレイ』日本公演のリハーサルアシスタントも経験した。また、振付家としてN.Yの全米No.1のミュージカル『フェーム』のモデルにもなったラガーディア芸術高校で『サウンド・オブ・ミュージック』や芝居の振付で活躍中。ピッツバーグ大学の『Zanna Don't!』振付やコンテンポラリーのコンクール作品振付では、N.YのHariyama Balletの2名のダンサー達が銀賞を受賞。
ブロードウェイミュージカルを学ぶN.Y のプログラム「ブロードウェイ・エクスペリエンス」(TBE)のアシスタント・ディレクター。N.YのHariyama Ballet、ジョフリーバレエでコンテンポラリー、シアターダンスを指導、カーネギー・メロン大学、プリンストン大学など 全米、日本でワークショップを開催している。
チャコットのウエブマガジンDance Cubeに「私の踊りある記」連載中。
その他出演作品は『王様と私 』(ロイヤルアルバートホール)、 劇団四季『キャッツ』、『ジーザス・クライスト=スーパースター』、『アスペクツ・オブ・ラブ』、『ウエストサイド物語』、『オペラ座の怪人』、『ハン ス』、『オンディーヌ』、スイセイ・ミュージカル『フェーム』、『ピアニスト』。 オーストリア、州立バレエ・リンツにてロバート・プール、オルガ・コボス、ピーター・ミカなどのコンテンポラリー作品。
WEBサイト https://www.mamitomotani.com/
Twitter @mamitomotani
踊りある記 https://www.chacott-jp.com/news/column/usa/
TBE https://www.thebroadwayexperience.com/tokyo

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