ワシントンDCでオープンしたミュージカル『ビートルジュース』とブロードウェイでオープンした『キングコング』を観ました!!

今回は先に『キングコング』を取り上げますね。
映画で有名な『キングコング』がミュージカルになっていました!

オーストラリアで数年前にオープンし、その後ほとんど新たなスタッフでスタートしたのですが、なんと振付だけではなく、ディレクターを担当したのは、マシュー・ボーンの『くるみ割り人形』で私がクララを演じた年のUKツアーでフリッツを演じ、キューピットも一緒に演じていたドゥリュー・マッコニーです!!
彼はイギリスでは『イン・ザ・ハイツ』の振付でオリビエ賞を受賞し、大活躍しています。今回、彼はブロードウェイデビューとなります。

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photo by Matthew Murphy

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photo by Matthew Murphy

キングコングの巨大なパペットが素晴らしいです!!かなり激しい動きが必要なのですが、またそのパペットを操っているチームも舞台上で見えるのですが一体になって迫力がありました。声を出している方も観客席の二階の一番後ろの個室で演じていました。その個室には、キングコングのマークがありますよ。
またCG(プロジェクション)をふんだんに使って船になるシーンは振付も演出もとても良かったです。今はCGでなんでも表現できますね。私が今振付けているサウンド・オブ・ミュージックもCGを使用するので勉強になりました。

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photo by Matthew Murphy

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photo by Matthew Murphy

こちらも音楽のコンポーザーは『ビートルジュース』の音楽家と同じ方ですが、『キングコング』の方は時代設定と音楽がバラバラでした(涙)
昔のアメリカの時代の音楽もあればなぜか「東京」を思わせるような近代的なアジアのポップミュージックのような音楽もあり、あまり合っていませんでした。
友人と話したのは、『ハミルトン』みたいに徹底的に最後までこのモダンヴァージョンでいくことにすれば良かったのに、話の内容から、なぜこの音楽がここに来るのかな? と思うところがありました。
観客はキングコングに大喜びで最後まで見入っていました! かなりお金をかけたミュージカルで話題でしたが、これから観客の反応(ソーシャルメディア)で頑張って、ロングラン続いて欲しいですね!

私は、観客の心を動かすにはやはり物語を一番大切にすることだな、と思いました。
2007年に『シザーハンズ』のツアーで「真実、コーラスラインのジャズコンビネーション、教えて。ブロードウェイのオーディションを受けたいから。」と言っていたドゥリューが、2018年に振付、ディレクターでデビューですよ!! 凄いですね! 本当に嬉しいです。
私も自分が何をしたいかだんだん見えてきたので、それに向かって邁進していきます! お楽しみに(笑)

良いクリスマスをお過ごしください。2018年も応援をどうも有難うございました。

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photo by Joan Marcus

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photo by Joan Marcus

インタビュー & コラム

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友谷 真実 Mami Tomotani

福岡シティ川添バレエ学苑、三ノ上万由美バレエスタジオでバレエを黒田バレエスクールにてコンテンポラリーダンスを学ぶ。
15歳で劇団四季に合格し、ミュージカルで活躍後、英国マシュー・ボーンのニュー・アドヴェンチャーズに日本人で初めて入団。『くるみ割り人形』では主役クララを演じ、『エドワード・シザーハンズ』『Highland Fling』(愛と幻想のシルフィード)『白鳥の湖』『ザ・カー・マン』『眠りの森の美女』に出演。
現在は、マシュー・ボーンのインターナショナルツアーの「前座公演」振付、指導を担当。『ドリアン・グレイ』日本公演のリハーサルアシスタントも経験した。また、振付家としてN.Yの全米No.1のミュージカル『フェーム』のモデルにもなったラガーディア芸術高校で『サウンド・オブ・ミュージック』や芝居の振付で活躍中。ピッツバーグ大学の『Zanna Don't!』振付やコンテンポラリーのコンクール作品振付では、N.YのHariyama Balletの2名のダンサー達が銀賞を受賞。
ブロードウェイミュージカルを学ぶN.Y のプログラム「ブロードウェイ・エクスペリエンス」(TBE)のアシスタント・ディレクター。N.YのHariyama Ballet、ジョフリーバレエでコンテンポラリー、シアターダンスを指導、カーネギー・メロン大学、プリンストン大学など 全米、日本でワークショップを開催している。
チャコットのウエブマガジンDance Cubeに「私の踊りある記」連載中。
その他出演作品は『王様と私 』(ロイヤルアルバートホール)、 劇団四季『キャッツ』、『ジーザス・クライスト=スーパースター』、『アスペクツ・オブ・ラブ』、『ウエストサイド物語』、『オペラ座の怪人』、『ハン ス』、『オンディーヌ』、スイセイ・ミュージカル『フェーム』、『ピアニスト』。 オーストリア、州立バレエ・リンツにてロバート・プール、オルガ・コボス、ピーター・ミカなどのコンテンポラリー作品。
Twitter @mamitomotani
踊りある記 https://www.chacott-jp.com/news/column/usa/
TBE https://www.thebroadwayexperience.com/tokyo

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