「マラソン・ダンス」というのを聞いたことがありますか?

友人Tome Cousinがシアター大学ポイント・パークスユニバーシティーの演劇科の公演で、この作品のディレクタ−をしたので、私は初めてそれを観て知りました。
簡単に説明すると、カップルで競うダンスです。それぞれのカップルが倒れるまで踊り、残ったカップルが優勝し、賞金をもらいます。
ここまでだと、普通のダンスコンテストみたいですが、カップルは、お互いの足を長い手錠でくくられています。右足同士、左足同士と二つの手錠です。
そして、寝る場所、食事(簡単なスープ等の食事です。)をする場所があり、怪我人を手当するためのフィジオルームもあります。そこは、長蛇の列になり、けんかなど、ドラマがあったみたいです。
そうなんです。これ、作り話ではなく、アメリカでは本当にあったコンテストです。「エンドレスショー」と呼び、1947年まで、貧しい若いカップルが賞金を目当てに本当に手錠を両足にはめて、他のカップルが倒れるまで何日も踊ったそうです! もちろん観客たちもいます。

Photo:Mami Tomotani

24時間、毎時間45分踊っていないといけません。1日に12回あり、残り時間は食事です。60カップルから始まり、最後の1カップルが残るまで。このコンテストは町から町へとツアーがあり、ダンサーたちのポストカードも売っていました。
ダンサーは、とても誇りを持って参加する人たちもいましたが、だんだん、歌を歌ったり、違うダンスをしたりと、色々とエンターティメントにおどける参加者も増えていったそうです。 ルールは、会場から出ては行けない、寝てはいけない。そうスローでも動いていれば良かったみたいです。もちろん、彼らは馬鹿げたことをしているのを分かっていましたが、観客が待っているので、そこに出場(出演)していました。この状況を楽しんでいたみたいです。なんだか、考えさせられますよね。
舞台は演技科の生徒さんたちでしたが、 体が半分に折れて、寝ながら踊っている相手を必死に倒れない様に、支えながら踊ったり、妊婦さんもいたり、結婚しているカップルの男性にちょっかいを出す女性など、いろいろな人間模様が映し出されていて、とてもおもしろくて2時間ぐらいありました。私も見終わった後は、相当疲れました・・・ この舞台上の役の人たちと同じ気持ちで見ていたからでしょうね。私は本でも映画でもドキュメンタリーが好きなのでちょっと長く書いてしまいました。

Photo:Mami Tomotani

話は変わり、ブロードウェイの最新ニュースです!
私の友人でもあるブロードウェイミュージカルのプロデューサーの川名康浩さんからお聞きしたのですが、川名さんは、4月5日にブロードウェイでオープンのミュージカル『EVITA』をプロデュースされているそうです。12日にファースト・プレビューをスタートされ、ここからは、ブロードウェイの興奮が伝わってきますので、川名さんの言葉で紹介させていただききます。

「アンドリュー・ロイド・ウェーバーの作品の中でも最も愛されている『EVITA』が30年ぶりにブロードウェイに蘇りました。アンドリュー・ロイド・ウェーバーが新たに書き下ろした美しいオーケストレーションに観客は酔いしれ、チェ役のリッキー・マーティンによる軽妙かつ存在感たっぷりの狂言回し、エビータ役のエレーナ・ロジャーによるリアリティー溢れるパフォーマンス、ペロン大統領役のマイケル・セルベリスによる抜群の歌唱力に観客は大歓喜でした。この記念すべき日のカーテンコールにはテレビ・カメラが25台入り、終演後のメインキャストと演出家によるプレス・カンファレンスにも60人以上のジャーナリストが集まり、中身の濃い質疑応答が続きました。翌朝のNYのエンターテインメント・ニュースは『EVITA』一色でした。」

観たいですね! 是非、ニューヨークに行かれる予定がある方は、観に行ってください。私も下記の映像を観ただけで、リアリティーがある作品で、ドキドキしました。http://www.evitaonbroadway.com/

さて、私はこの「踊りある記」がアップされている頃は、日本です!!
道に迷いません様に。。。日本の携帯の使い方を憶えています様に。。。

Ricky Martin, Michael Cerveris and Elena Roger. Photo credit Frank Ockenfels, Jewelry by Fred Leighton

Ricky Martin, Michael Cerveris and Elena Roger.
Photo credit Frank Ockenfels, Jewelry by Fred Leighton

インタビュー & コラム

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友谷 真実 Mami Tomotani

マーサ・グラハム・サマースクール、劇団四季研究所、川副バレエスクールでダンスを学ぶ。
★主な出演作品:
ニュー・アドべンチュアーズ『くるみ割り人形』(クララ、キューピット役ほか)、『白鳥の湖』、『カーマン』、『エドワード・シザーハンズ』(ペグ 役ほか)、『Highland Fling』(愛と幻想のシルフィード)、州立バレエ・リンツにてロバート・プール、オルガ・コボス、ピーター・ミカなどの作品(オース トリア)、 アルティ・ブヨウ・フェスティバル(京都)、ベノルト・マンブレイの振付作;スイセイ・ミュージカル『フェーム』、『ピアニスト』; 劇団四季『キャッツ』、『ジーザス・クライスト=スーパースター』、『アスペクツ・オブ・ラブ』、『ウエストサイド物語』、『オペラ座の怪人』、『ハン ス』、『オンディーヌ』など
★TV/映画:『くるみ割り人形』(BBC)他。
★振付作品:『just feel it?以・真・伝・心』個人のプロローグ(02年);アルティ・ブヨウ・フェスティバル(98年)、他。
http://ameblo.jp/mami-tomotani/

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