オニール八菜にインタビュー!パリ・オペラ座でオデット/オディールにデビューした直後に
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-------4月9日 16時30分 グランマルシェにて
4月8日にオデット/オディールを踊ったオニール八菜に9日の午後、夜の公演(『白鳥の湖』最終公演にコール・ド・バレエのメンバーとして)への楽屋に入る前に話をうかがうことができた。
S 昨晩の主役デビュー公演のご成功、おめでとうございます。一晩経った今の気持ちを一言お願いします。
オニール 一回だけでしたので、なんといいますか、三週間毎日一生懸命練習しているうちにあっという間に終わってしまった、という感じなんですけれど。やはり昨日の疲れは、まだ残っています・・・
S 決まったのは三週間前なんですね。
オニール ええ、そうです。本当に予想してなかったんです。
S 一回だけの舞台なので緊張されませんでしたか。
オニール いいえ、それほどまでは緊張しませんでした。
S オーケストラ席の1列目の中央1番の座席で、フランスのベテランバレエ評論家ジェラール・マノーニがみていて、休憩時間にお会いしたら「オニールさんはエネルギーがあって技術も表現も素晴らしい」と手放しで賞讃していました。
ところで、リハーサルの指導はどなたでしたか。
(C) Ann Ray / Opéra national de Paris
オニール クロチルド・バイエです。時間がありませんでしたから、振りをはやく習わなければなりませんでした。それぞれ自分たちで振りを見ながら練習しました。三週間しかないのではじめから通したりして練習しました。一回、バスチーユの舞台で練習することができました。
これだけずっと舞台に出続けている役は初めてです。『白鳥の湖』はお話がすごく大事なんです。クロチルドには、いろいろと教えてもらいました。白鳥は白鳥ですけど、すべてが白鳥ではないので。人間ぽいところもありますから、そこを出したかったのです。
S 後半はがらっと変わりますからね。
オニール はい。昨日の舞台には満足しています。
S ジークフリード役のヤニック・ビッテンクールがパートナーでしたね。
オニール すごく二人で楽しめましたので。ヤニックには勢いがあって、すごく息が合ってよかったです。
オニール八菜、ヤニック・ビッテンクール (C) Ann Ray / Opéra national de Paris
S 客席から見ていてとってもきれいな絵になるカップルでした。
オニール (微笑)
S 今度また機会があったら誰と踊ってみたいですか。
オニール まだあまり多くのダンサーと(主役を)踊ったことがないので、パートナーは実際に踊ってみないとわからないこともありますね。もちろん憧れのパートナーはたくさんいます。マチュー・ガニオもマティアスも、とたくさんいます。
S 昨日の後半は客席から見ていると、ロットバルト役のカール・パケットとも呼吸が合っている感じがしました。
オニール カールとはいつも安心して踊れます。
S この調子だと別の演目でも大役が回ってきそうですね。
オニール どうでしょうか。
S 昨晩、幕がいったん下りてもうこれで終わりかと思ったら、拍手が続いていてまた幕が上がって長いカーテンコールになりましたね。
バレエ監督がブリジット・ルフェーブルからバンジャマン・ミルピエになって大きく変わったことがありますか。
オニール 代わって間もないですから、大きくは変わったわけではありませんが、やはり若い人に気をつけてくれていますので、がんばりたいという気持ちになりますね。
S 今回の『白鳥の湖』の配役は、最初に発表されていたのはエミリー・コゼットとステファン・ブリヨン、リュドミラ・パリエロとマティアス・エイマンというエトワールカップルが中心だったのが、実際には若手が大幅に器用されました。オデット/オディールにはエロイーズ・ブルドン、エトワールに昇格したローラ・エケ、セ・ウン・パクにオニールさんと新しい花がたくさんぱっと開いた感じで、ファンは若手が競い合うことに期待していると思います。
オニール がんばりたいと思います。
オニール八菜、カール・パケット (C) Ann Ray / Opéra national de Paris
S 秋の昇級試験も激戦になりそうですが、期待しています。
オニール ありがとうございます。
S これからの予定は。
オニール 『パキータ』ではパ・ド・トロワに出演します。あとはコール・ド・バレエの一員として参加します。『ラ・フィーユ・マル・ガルデ』はまだわかりません。
(その後、ピエール・ラコットに乞われて『パキータ』の主役に抜擢されることになった。)
https://www.chacott-jp.com/news/column/interview/detail005575.html
S お疲れのところ、ありがとうございました。大いに期待しております。
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- 三光洋