今年は銀世界で迎えました
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- コラム 針山愛美
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2009年も宜しく御願い致します。
今年は銀世界で迎えました。
クリスマスは比較的暖かかったのですが、新年はマイナス10度、雪が積もり銀世界の美しい朝でした。
1月の5日からは連日マイナス15度からマイナス20度の日が続いています。
本当にモスクワに住んでいた時代を思い出す寒さです。
空気はフレッシュで気持ちが良いですが、、、、さすがに15分も外にいると少し辛いです。
12月に入り、ベルリン国立バレエ団で上演している『くるみ割り人形』と『白鳥の湖』の振付家、パトリス・バルトや春に上演する新作、『白雪姫』の振付家、プレルジョカルなどがカンパニーを見にいらっしゃいました。
パトリス・バルトは『くるみ割り人形』の手直し指導を2日間にわたって行ってくださり、振り付けであいまいだった所をきっちり判りやすく指導してくださいました。
12月22日
今年1回目の『くるみ割り人形』の公演でした。
キャスト
マリア:ヤナ・サレンコ
プリンス:マリアン・ワルター
ドロッセルマイヤー:マルティン・ブツコ
『くるみ割り人形』はベルリンバレエ学校から子役が沢山出演しています。
今日は皆少し緊張していたようでしたが、小さい頃から舞台の経験をつむことが出来るのは素晴らしいと思います。
チケットは売り切れで、沢山の方が来てくださいました。
12月25日
ドイツオペラで2回公演、15時と19時でした。
オーケストラはメンバーを入れ替えていたようですが、ダンサーは主役以外はそのままでした。
アメリカのバレエ団では2回公演は普通のことで慣れていましたが、ベルリンでは滅多にないので懐かしい感じがしました。
2回とも満席のお客様が迎えてくれました。
ベルリンを初め、ヨーロッパは24日の午後から25・26日はお店などがほとんど閉まってしまいます。
日本ではそう言う事が無いのでこの雰囲気は特別です。
街全体が眠ってしまったようでした。。。
12月28日
今日は国立歌劇場で2回公演、同じく15時と19時でした。
この日はクリスマスマーケットも最終日とあり、劇場の周りは歩けないほどの人で賑わっていました。
劇場の横には、特設のアイススケート場もあり、賑やかでした。
12月29日
バレエ団はおやすみ。
ベルリンフィルのシルベスターコンサートを一足先に聞きに行きました。
プログラムは30・31日と同じものです。
今年はアメリカの作曲家のガラコンサートで明るく楽しい雰囲気でした。
ライティングも美しく、最後はサイモン・ラトルの挨拶で締めくくられました。
ベルリンフィルハーモニーのこの様な演奏を聞けるのも滅多にないので面白かったです。
12月30日
2008年最後の本番でした。
ドイツオペラにて『くるみ割り人形』
国立歌劇場とドイツオペラで上演するのはスタッフ、衣装、セットを運ぶのがとても大変そう。
毎回大型トラック何台も使っての大移動です。
来シーズンも両方の劇場での上演になるようです。
12月31日
今日は思う存分ゆっくり寝てから、コンサートに行きました。
出来る限り恒例にしているのが、年末年始はベートーベンの9番、喜びの歌を聞くことです。
ベルリンでも幾つかのオーケストラが色んな会場で第九を演奏しますが、私はシュタッツカペル、グスタフ・ドゥダメル指揮で聞きました。
マエストロ、ダニエル・バレンボイムが今年はウイーンニューイヤーコンサートを振ったので、ベルリンは代わりにドゥダメルでしたが素晴らしかったです。
日本でも放送されたようですが、ウイーンニューイヤーコンサートのバレエの部分はマラーホフ監督やジーヌ・タマズラカウが出演されました。
その後カウントダウンはブランデンブルグ門で迎えました。
ベルリンは日本の厳かな雰囲気とは違って華やかに花火で迎えます。
外はマイナス10度にもかかわらず、物凄い人でした。
1月1日
今年も年初めにコンサートに行くことができ光栄でした。
街は昨夜とはうって変わってひっそりとしていて、、静かな銀世界でした。
1月2日
今年の仕事初めです。
早速、朝は『白鳥の湖』の舞台稽古。
そして夜はドイツオペラで『くるみ割り人形』の本番でした。
私と一緒に踊ってくれたバレエ学校の生徒が、次回からセカンドキャストに代わるので一緒に写真を撮りました。
1月8日
『くるみ割り人形』本番。
クリスマスや新年が過ぎて、『くるみ割り人形』を上演するのは何か違和感があるような気がしますが、あと2回公演があります。
9日は、、、8日の公演後だということなど関係なく、朝の9時からオーケストラ付で『白鳥の湖』のリハーサルです。。。
1月に入り毎日、『白鳥の湖』と『くるみ割り人形』をリハーサル中。
『白鳥の湖』は今シーズンは8回あり、4キャストで上演します。
今年も色々と勉強でしながら頑張りたいと思います。
2009年もどうぞ宜しく御願いいたします。
針山 愛美
インタビュー & コラム
針山 愛美 Emi Hariyama
13 歳でワガノワ・バレエ学校に短期留学、16歳でボリショイ・バレエ学校に3年間留学した後、モスクワ音楽劇場バレエ(ロシア)、エッセン・バレエ(ドイ ツ)、インターナショナルバレエ、サンノゼバレエ、ボストン・バレエ団(アメリカ)、と世界各地のバレエ団に入団し海外で活躍を続ける。
2004年8月からはベルリン国立バレエ団の一員に。
1996年:全日本バレエコンクールシニアの部第2位、パリ国際コンクール銀メダル(金メダル無し)
1997年:モスクワ国際バレエコンクール特別賞
2002年:毎日放送「情熱大陸」出演 、[エスティ ローダー ディファイニング ビューティ アワード]受賞
◆Emi International Arts
◆針山愛美のバレエワールド