ニューヨークに帰ってきました!

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日本で冬を過ごし最後の4月は急遽、東京で仕事が入り、いろいろと東京の様子も分かりとても良かったです。

私は、グリーンカードを持っているのでアメリカで働けます。また、Covit-19の時でも日本人なので日本に帰国でき、アメリカにも入国できます。
このように今後は日本半分、アメリカ(海外)半分の生活ができればと少しずつ模索した日本滞在でした。

ワクチンですが、NYは私が帰った次の日、4月28日から予約なしで飛び入りで打ってくれることになり、すぐに友人と近くの大学に行って打って貰いました。ほとんど並ばず、IDを見せて登録したら簡単にあっという間に済みました。終わってその場で15分様子を見て何も副作用が出ないので帰りました。
そして自動的に2回目の摂取の日にちが決まっていました。
帰ってからも何もなく腕が痛いだけです。
2回目を打った最初の日も夜になると腕が痛くなり打った側の腕を下にして体が少し熱いかな?と言う感じでした。
2日目は、皆さんいろいろと熱が出たりするみたいですが、そういうことも無く少しだるいぐらいだったのでゆっくりし、夜にはオンラインで指導しました。

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夏は、私が指導している《Hariyama Ballet NY》も《ジョフリーバレエ》もサマーインテンシブが始まります!
ジョフリーはかなり厳しく、ワクチン摂取のカードを添付して登録をしないと指導できません。もちろん生徒の方も。
それも、摂取して21日から28日経ってからしかスタジオに来てはいけない、と言われています。なので、7月5日に指導する方は、1回目はファイザーだと5月31日、モデルナだと5月24日、ジョンソン&ジョンソンだと6月21日に打ってください、という表が来ました。

ニューヨークは、ワクチンを打った人は州外の旅行も可能、またレストランでもワクチンを2回打った人だけ館内に座れるなどの規定を作っているところもあります。
2回接種した後、2週間経った人はマスクをしなくて良いとなりました。地下鉄や人が多いところはしないといけません。また、レストランなどは独自でルールを決めて良いことになっています。
ブロードウェイも9月には大きな作品がスタートします! それも隣を1席開けないで普通に座ってです。
どうなるのか私も気をつけて様子をみようと思いますが、イギリスも舞台は始まりますし、来年には普通に生活できるという期待が膨らみます。

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(左から)平方元基、ウエンツ瑛士、笹本玲奈 (C) 岩田えり

日本は、その中で本当に気をつけながら劇場側の皆さんは活動をずっと続けていました。日本人だから出来たことと思います。
私も2週間だけ『メリリー・ウィー・ロール・アロング』の振付助手をし、1幕のステージングを担当しました。
振り返ってみると23年ぶりに日本のリハーサルに参加しました!

毎回、着替えて検温と外からのマスクを捨てて、用意された新しいのに変えます。また、食事場所は仕切りがあり喋らず前を見て食べるようになっており、お手洗いも違うスリッパで行きます。
リハーサルのスタジオでは食べてはいけません。飴玉のような口にさっと入れるのとお水は大丈夫でした。
もちろん、役者の皆さんはずっとマスクで演じます。PCR検査もしょっちゅうあります。私の席もお隣の演出助手の陶山浩乃さんとは、仕切りがありました。
本当に、スタッフ、キャストの皆さんは毎日気をつけてリハーサルをするのです。
これが本番最後の楽日まで数ヶ月続きます。

今回は演出家、マリア・フリードマンと、振付家ティム・ジャクソンもイギリスからオンラインで指導です。私は昔、ロンドンのロイヤル・アルバートホールで『王様と私』に出演していたので、その時共演したマリアとの再会はとても嬉しかったです。

この緊張感+オンラインで指導は、それぞれがもどかしくて大変だっただろうと思います。でも、時差もありイギリス側が参加できるのは日本の午後から夜までです。その後は宿に戻り私ともう一人の振付助手の鎌田真梨ちゃんと英語の資料を全部日本語にしながら次の日のイギリスチームがオンラインで入れるまでに、役者さんに立ち稽古をします。
そうなのです、ほとんど助手というより、振付家がする仕事をそれも大量の細かい作業を英語から日本語に翻訳するというのを夜中の2時か3時までしていました。
振り返ってみれば、とても中身の濃い面白い仕事でした!

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(左から)今井清隆、昆夏美、平方元基、ウエンツ瑛士、笹本玲奈(C) 岩田えり

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(左から)昆夏美、平方元基、ウエンツ瑛士 (C) 岩田えり

主演の平方元基さんは、1幕は感情の起伏の激しい役柄だったのに見事に演じられ、しかも急に入った私にも初日から気をつかってくださり、同じ福岡出身ということで楽しくお話できたのが私の救いでした。演技の深いウエンツ瑛士さんとパワフルな個性を発揮した笹本玲奈さんなど、出演者の皆さん大人のキャストでとても素敵でした!流石に飲み込みが早くセンターで華のある役者さん揃いでした。

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最後の日は皆さんからシャンパンを頂き思わず涙ぐみましたが、濃い2週間でした。また、役者さんと舞台監督のチームワークも見事で、この大変なリハーサルをみんなで作り上げたという感じでしたので、私がNYに帰ってもこのチームワークはもっと素晴らしくなり素敵な舞台をお客様に観ていただくために、最後まで心を込めて仕上げられたことと思います。そしてその空気が舞台でも出ているのだろうな・・・と初日にNYで想像していました。

本番が見られないのが本当に残念でしたが、どの年代も共感できるキャラクターがいて、人間の多様な感情が表出した奥深いストーリーになっています。演出のマリアが言っていましたが、観客が休憩や終演後に自分に置き換えて考えて感動に浸る作品です。
ホリプロステージ情報は下記をご覧ください。
https://horipro-stage.jp/

私にとってとても忘れられない経験となりました。このご縁にとても感謝します。
そして、早く日本もCovit-19と戦う時間が減ると良いですね。

インタビュー & コラム

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友谷 真実 Mami Tomotani

福岡シティ川添バレエ学苑、三ノ上万由美バレエスタジオでバレエを黒田バレエスクールにてコンテンポラリーダンスを学ぶ。
15歳で劇団四季に合格し、ミュージカルで活躍後、英国マシュー・ボーンのニュー・アドヴェンチャーズに日本人で初めて入団。『くるみ割り人形』では主役クララを演じ、『エドワード・シザーハンズ』『Highland Fling』(愛と幻想のシルフィード)『白鳥の湖』『ザ・カー・マン』『眠りの森の美女』に出演。
現在は、マシュー・ボーンのインターナショナルツアーの「前座公演」振付、指導を担当。『ドリアン・グレイ』日本公演のリハーサルアシスタントも経験した。また、振付家としてN.Yの全米No.1のミュージカル『フェーム』のモデルにもなったラガーディア芸術高校で『サウンド・オブ・ミュージック』や芝居の振付で活躍中。ピッツバーグ大学の『Zanna Don't!』振付やコンテンポラリーのコンクール作品振付では、N.YのHariyama Balletの2名のダンサー達が銀賞を受賞。
ブロードウェイミュージカルを学ぶN.Y のプログラム「ブロードウェイ・エクスペリエンス」(TBE)のアシスタント・ディレクター。N.YのHariyama Ballet、ジョフリーバレエでコンテンポラリー、シアターダンスを指導、カーネギー・メロン大学、プリンストン大学など 全米、日本でワークショップを開催している。
チャコットのウエブマガジンDance Cubeに「私の踊りある記」連載中。
その他出演作品は『王様と私 』(ロイヤルアルバートホール)、 劇団四季『キャッツ』、『ジーザス・クライスト=スーパースター』、『アスペクツ・オブ・ラブ』、『ウエストサイド物語』、『オペラ座の怪人』、『ハン ス』、『オンディーヌ』、スイセイ・ミュージカル『フェーム』、『ピアニスト』。 オーストリア、州立バレエ・リンツにてロバート・プール、オルガ・コボス、ピーター・ミカなどのコンテンポラリー作品。
WEBサイト https://www.mamitomotani.com/
Twitter @mamitomotani
踊りある記 https://www.chacott-jp.com/news/column/usa/
TBE https://www.thebroadwayexperience.com/tokyo

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