メリークリスマス! いろいろなことがあった2019年も終わろうとしています。

いろいろなことがあった2019年も終わろうとしています。
今年は私も含めたくさんの方がチェンジの時だったみたいです。

11月に、お芝居を三つ、ミュージカルを一つ、光のアートイベントにも行きました。また、生徒のためのソロのコンテンポラリー、シアターダンス、合計4つ振付けし、それにプラス、以前振付けたコンテのソロの変更もかなりして、現在、それらのナンバーのためのプライベートのリハーサルもしています。

光のアート、良かったです! ロンドンに住んでいる時は良くこう言うアートのイベントに出かけていましたが、NYに住むとすっかり舞台ばかり観に行っていて、こういうものから遠のいていたので、新鮮で楽しみました。

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友人のkazueさんの作品も展示されていて、とても美しかったです。
白い壁に銀色の長い飾りが光で写し出されるのですが、風で動くたびに壁にも反射して一瞬で違う世界に入る感じでした。この作品でダンスの作品が出来ると伝えると、すでにドイツでダンサーとなさったそうです。でもニューヨークや日本ではまだなので、是非やりましょう!と話しました。
宇宙的でもあるし、雪にも見える、雨にも見え、冬の森の中にもいる感じもします。
なんとこの作品は、とても軽く袋に入れて持ち運べるそうで、セットとしては最高ですね。
踊りたいダンサーの皆さんいますか? スポンサー、場所を提供してくださる方いますか? 使用する曲も頭にあります。こう言うアートを見ていて、色々と想像するのは大好きです!

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他のアーティストの作品でニューヨークの街を3Dメガネでみるのもあり、よく見るとビルにメッセージが書いてあり、(よく覚えていないのですが)私が感じたのは忙しい街と対照的な「森」「オアシス」と書かれていて、なんだか「自然がなくなってきるよ」と言うメッセージにも取れるし、この街、ビルが人にとっては自然、オアシスと感じるのがニューヨークなのか、色々と考えました。
作者とそれを話すと、「あ、気づいてくれたんだ。嬉しいな」と言われました。答えは見る人によって違っていいのでコンテンポラリー・ダンスと似ていますね。ただコンテンポラリーは、つまらなくてもずっと見ていないといけないのですが、こう言う作品は「メッセージはこうかな? はい、満足」とその場を離れられるので良いですね。ha ha!

私もコンテンポラリーを踊り、振付をしている立場でこう言うのもなんですが、良い作品は意味が分からなくても何か感じて、ずっとその場で見ていたい気持ちにさせるのは不思議です。

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長さで言えば、最近3時間以上の話題の芝居『INHERITANCE』を観ました。
それもパート1とパート2があり、パート1だけで3時間です! パート2は、違う日なので、そのチケットを購入して次回改めて観にいきます。ゲイの人たちから観たアメリカ、ニューヨークのお話でした。
パート1には、女性は一人も出演せず、全員男性です。セットもシンプルでした。椅子やカバンなどの小道具であとは、お話を観ながら観客が場面、場面を想像します。休憩は1回普通にあり2回目は8分だけの休憩でした。少し動きもあり、恋愛のシーンでセリフはそのままなのですが、走る前などにするストレッチをしながら表していて、とても可笑しかったです。劇場も爆笑でした。こう言う表現するのねー、とアイデアに感心させられます。振付家としては、台本で読んだ恋愛、喧嘩のシーンをどう表現するか、結構アイデア勝負です。もちろん、そのまま表現もできますが。

(私には一つ恋愛である物を使って表現できるアイデアがあり、それ自体は全然関係ないのですが、そのアイデアが使える時を待っています・・・)もちろん、笑えるアイデアです。

お芝居は、やはり好きです。
初めてピッツバーグ大学から全幕のミュージカルの振付の依頼が来た時のご縁で、その時のディレクターだったCTが衣装デザイナーで関わったお芝居 "The White Chip" をNYで観ました。
内容は、アル中になっていく主人公、その周りの人たち、カウンセリングなどでしたが、私の周りにもアル中になった人を見たことがあり、禁酒して頑張っている方達もいます。でも、こんなに大変とは知りませんでした。応援するつもりでもこういう方達と会う時はバーではなく、お酒の話もせず、もっと真剣に協力しようと思いました。

演出で目を引いたのは役者が袖に引っ込まず、毎回同じ衣装の着方を変えて役を表すという、斬新な演出でCTさすがだな。と思いました。芝居をわかっているので、ディレクターも一緒に仕事をしていて楽しかっただろうな、と思いました。お芝居やミュージカルでこう言うことや歴史などかなり勉強できますよね。

CTと仕事をした時には、このシーンはこの時代のアメリカのゲイのミュージシャンのイメージ、この映画のようなイメージとたくさんディレクターとしてのアイデアをもらい、方向性がしっかりしていて、とても振付がやりやすく、勉強にもなりました。マシューもこんな感じですね。たくさんの映画や本をそれぞれの役で与えられ、方向性がはっきりしていて、難しくなく楽しく役作りできましたね。楽しいと自分からのアイデアも湧きますし。

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12月は、マシューの『白鳥の湖』の2年ツアーのラストがアメリカで公演されます。
私もワークショップ指導、カンパニークラス指導で参加します。
2019年の最後が古巣のカンパニーと終えることはとてもラッキーです!
感謝します。

皆様も暖かく、リラックスした楽しい年末をお過ごしください。

インタビュー & コラム

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友谷 真実 Mami Tomotani

福岡シティ川添バレエ学苑、三ノ上万由美バレエスタジオでバレエを黒田バレエスクールにてコンテンポラリーダンスを学ぶ。
15歳で劇団四季に合格し、ミュージカルで活躍後、英国マシュー・ボーンのニュー・アドヴェンチャーズに日本人で初めて入団。『くるみ割り人形』では主役クララを演じ、『エドワード・シザーハンズ』『Highland Fling』(愛と幻想のシルフィード)『白鳥の湖』『ザ・カー・マン』『眠りの森の美女』に出演。
現在は、マシュー・ボーンのインターナショナルツアーの「前座公演」振付、指導を担当。『ドリアン・グレイ』日本公演のリハーサルアシスタントも経験した。また、振付家としてN.Yの全米No.1のミュージカル『フェーム』のモデルにもなったラガーディア芸術高校で『サウンド・オブ・ミュージック』や芝居の振付で活躍中。ピッツバーグ大学の『Zanna Don't!』振付やコンテンポラリーのコンクール作品振付では、N.YのHariyama Balletの2名のダンサー達が銀賞を受賞。
ブロードウェイミュージカルを学ぶN.Y のプログラム「ブロードウェイ・エクスペリエンス」(TBE)のアシスタント・ディレクター。N.YのHariyama Ballet、ジョフリーバレエでコンテンポラリー、シアターダンスを指導、カーネギー・メロン大学、プリンストン大学など 全米、日本でワークショップを開催している。
チャコットのウエブマガジンDance Cubeに「私の踊りある記」連載中。
その他出演作品は『王様と私 』(ロイヤルアルバートホール)、 劇団四季『キャッツ』、『ジーザス・クライスト=スーパースター』、『アスペクツ・オブ・ラブ』、『ウエストサイド物語』、『オペラ座の怪人』、『ハン ス』、『オンディーヌ』、スイセイ・ミュージカル『フェーム』、『ピアニスト』。 オーストリア、州立バレエ・リンツにてロバート・プール、オルガ・コボス、ピーター・ミカなどのコンテンポラリー作品。
Twitter @mamitomotani
踊りある記 https://www.chacott-jp.com/news/column/usa/
TBE https://www.thebroadwayexperience.com/tokyo

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