『愛と幻想のシルフィード』のリハーサル

『Highland Fling』、日本では『愛と幻想のシルフィード』というタイトルになったマシュー・ボーン作品のリハーサルが始まりました。
『Nutcracker!』のアメリカツアーの1週間後にスタートしたので、みんなとても身体的に疲れていましたが、作品の内容や衣装、キャラクターの説明がマシューからあるとみんなの目が輝きだしました。

1幕の台本を読みながら、作品のもとになった『ラ・シルフィード』、『レ・シルフィード』、『ジゼル』の話や、この作品の設定の80年代から90年代の話、『トレイン・スポッティング』は全員見るようになどのマシューからの説明がありました。

リハーサルは『SWAN LAKE』の公演をやっている劇場です。今年はマシューの作品が3つ同時に違う国であり(『SWAN LAKE』『HIGHLAD FRING』『PLAY WITH OUT WORDS』)私たちダンサー達はなかなか会えないので、最後の週の公演をしている『SWAN』のメンバー達に会えてとてもうれしかったです。

『Highland Fling』のステージングはとてもおもしろいです。
例えば、最初の場面(トイレの中でのシーン)は設定の説明と、カウントを聞いて、後は自分たちでキャラクターにそって意見を出し合って自分たちで演技の場面は創っていきます。もちろん、マシューの指示に従ってですが。演技の即興やアイデアが豊富でないとすぐにできませんが、みんなで助け合って創っていくので楽しいです。マシューとエタが的確なアドバイスをくれるのでやりやすいです。

『SWAN』のクラブシーンに似たシーンがありますが、スコットランドのグラスゴーの話なので、「きれいにセクシーに踊らず、もっとラフで下町の男女がセクシーに踊っている感じ。年代も忘れないで。」と、エタがなんども言っています。すぐ後にマシューが「でも、踊りはラフではなく、クリアに。ラフな演技で、きちんと、クリーンに踊るのは難しいけどね。」と言っています。

1幕と2幕で踊りが、ガラッと変わるので、ダンサーとしてはとてもやりがいのある作品です。1幕はそれぞれキャラクターが違いますが、2幕は全員同じ役で、裸足で踊ります。上演時間は短いのですが、マシューの作品の中で、1番ダンスシーンが長いように思います。

どんな舞台になり、どんなお客さんの反応があるのか楽しみです!

インタビュー & コラム

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友谷 真実 Mami Tomotani

マーサ・グラハム・サマースクール、劇団四季研究所、川副バレエスクールでダンスを学ぶ。
★主な出演作品:
ニュー・アドべンチュアーズ『くるみ割り人形』(クララ、キューピット役ほか)、『白鳥の湖』、『カーマン』、『エドワード・シザーハンズ』(ペグ 役ほか)、『Highland Fling』(愛と幻想のシルフィード)、州立バレエ・リンツにてロバート・プール、オルガ・コボス、ピーター・ミカなどの作品(オース トリア)、 アルティ・ブヨウ・フェスティバル(京都)、ベノルト・マンブレイの振付作;スイセイ・ミュージカル『フェーム』、『ピアニスト』; 劇団四季『キャッツ』、『ジーザス・クライスト=スーパースター』、『アスペクツ・オブ・ラブ』、『ウエストサイド物語』、『オペラ座の怪人』、『ハン ス』、『オンディーヌ』など
★TV/映画:『くるみ割り人形』(BBC)他。
★振付作品:『just feel it?以・真・伝・心』個人のプロローグ(02年);アルティ・ブヨウ・フェスティバル(98年)、他。
http://ameblo.jp/mami-tomotani/

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