いよいよロンドン公演です。
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- コラム 友谷真実
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『Edward Scissorhands』のプリマスでの公演が終わり、いよいよロンドン公演です。
プリマスで初めてオーケストラと一緒にしましたが、音楽はとても美しいです。
音楽だけ聞いていても泣けます。
リハーサルの時に感じた、音楽が早いのは解消されちょうど良いテンポです。
ダンサー側からするとこの作品はマシューの他の作品と違い、最初からキャスト全員が物語に絡まず、メインの物語にその時が来たら演じるという感じのバトン式です。もちろん、内容は観る側のお客さんには解りやすくなっています。
「親」を演じている側からは、踊るというより演じているという感じです。踊りで表現するというより、本当に演技だけでそれも言葉は使わないのでかなり大変です。ダンサーの力量より、役者としての力量を試されている感じです。 新しく参加しているダンサーたちは、コンテンポラリーやバレエ界からではなくミュージカル界からの人たちが多いです。
マシューからは場面の説明を受け、それぞれの役で自由に演じています。演じる場所も特定されるまでは自由に動きました。今でも模索中です。みんな毎回、演技や解釈を変えお客さんの反応を見ています。
プリマスでは照明やステージセットなどに変更がたくさんあり、私たちダンサーにはマシューからのだめだしは少なかったのですが、これからたくさん変更があると思うので覚悟しています。
私たちの友人やマシューの作品を踊ったことのある人たちが公演を観に来て、「この作品は大ヒットするよ」、「アメリカが好きな作品」、「『SWANLAKE』の様にマシューの代表作になる」と良い反応を頂いていますが、演じている側はまだ自分たちがどんな作品に出ているのか実感がわかないので、「そうなの?」という感じです。(笑)
カーテンコールでは、コンサートのような反応をお客さんから頂き、特にエドワードが出てくると若い子たちの絶叫が聞こえるので思わず私たちは笑って「アイドル公演みたいだね。」と言っています。「プリマスでこんなだと、日本では女性のお客さんたちはクレージーになるだろうね。」とカンパニーメンバーが話していました。
プリマスでは学生の団体が多かったのですが、一般の大人のお客さんが多いロンドンでは、どんな反応をもらうか楽しみです。
30日のオープニングナイト、ガラパーティーには、ティム・バートンを含めたくさんのゲストが観に来ます。どんな夜になるのでしょう。
インタビュー & コラム
友谷 真実 Mami Tomotani
マーサ・グラハム・サマースクール、劇団四季研究所、川副バレエスクールでダンスを学ぶ。
★主な出演作品:
ニュー・アドべンチュアーズ『くるみ割り人形』(クララ、キューピット役ほか)、『白鳥の湖』、『カーマン』、『エドワード・シザーハンズ』(ペグ 役ほか)、『Highland Fling』(愛と幻想のシルフィード)、州立バレエ・リンツにてロバート・プール、オルガ・コボス、ピーター・ミカなどの作品(オース トリア)、 アルティ・ブヨウ・フェスティバル(京都)、ベノルト・マンブレイの振付作;スイセイ・ミュージカル『フェーム』、『ピアニスト』; 劇団四季『キャッツ』、『ジーザス・クライスト=スーパースター』、『アスペクツ・オブ・ラブ』、『ウエストサイド物語』、『オペラ座の怪人』、『ハン ス』、『オンディーヌ』など
★TV/映画:『くるみ割り人形』(BBC)他。
★振付作品:『just feel it?以・真・伝・心』個人のプロローグ(02年);アルティ・ブヨウ・フェスティバル(98年)、他。
http://ameblo.jp/mami-tomotani/