1月に入り、新しいもう一つの役に挑戦しました。
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- コラム 友谷真実
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現在私は母親役をしていますが、今回は子供の役です。
今度の舞台はいままでの作品と違い、最初から全員が二役をしません。
みんな一つの役に集中し、5人のダンサーだけが3~5役を覚えてみんなをカバーします。この5人のダンサーたちはダンスキャプテンの二人を含め、色々な役をすぐにできる実力のあるダンサーたちです。この5人がカバーしてもまだ、役がたくさんあるので、私など含めて何人かがもう一つの役をカバーするように言われていました。
同じ子役でも違うファミリーの子供を演じる人や、大人役でもファミリーが違う役を演じる人は、去年のうちに二役目をしていましたが、大人役から子供役、あるいはその反対を覚えないといけないダンサーたちは、場所が違うだけでなく、振りを最初から習わないといけないので、大変でした。私やジェームス、ロスはその大変な組です。この舞台は子供と大人が一緒に出ているシーンが少なく、初めて教わった時はまったく違う舞台を教わっている感じでした。
休みがなく、おまけに風邪をひいているとき新しい役をするのはとてもきつかったです。普段は新しい役をする時、マチネ公演で経験をするのですが、私だけ土曜のマチネではなく金曜の夜に出演しても大丈夫という、ありがたいカンパニー(エタ)の判断でみんなよりも1日早く、というか1日少ない練習で出ることになりました。しかも、新しい役をする時は相手がなれている人でするのが普通なのに、2回目は同じように新しい人と踊ることになり、お互いに位置も良くわかってないから、助けることは出来ないし、オーケストラなのでC.D.の様に全部の音がきちんと聞こえるとは限らず、出遅れたらどうしよう。という感じでした。
年明けから根性とハッタリを駆使して頑張りました!
カンパニーがリハーサルや出演をする日を決めるのですが、他のメンバーと同じに、リハーサル(お金が支払われる)の時はもちろん教わりましたが、それだけでは足りないので家でビデオを見たり、リハーサルではない日でも誰かに振りを聞いたりしました。1週間前のスタンバイの日は同じスタンバイの男性にお願いして、空いているスタジオで全幕通したりとしました。この時は「周りがいないとこんなに解らないところがあるのか」という思いと、ある場面は振りを知らないので、「絶対リハーサルをしてもらわないと」という感じでした。
本番では、袖に入るたびに周りのダンサーたちに「次は何の場面?」と聞いたり、舞台奥でぬいぐるみを投げ合うシーンは、はっきり言って声を出して「次は何? どうすればいいの?」と叫んでいました。(笑)
ここまで頑張ったのも、この役をやっているジェマが初演から休みが一度もなかったからです。私がこの役をできるまで彼女はずっと出演をしていなければいけなかったからです。彼女は私より随分若いから大丈夫でしたが。
やはり、違う役をやると今までの役が新鮮に冷静に色々と見えてくるので良いですね。
マシューから、これからは作品の変更したいところのリハーサルが始まる、という説明がありました。さっそく、最初の場面が変わるみたいです。
せっかく覚えたのに2回やっただけで、変わるなんて!
インタビュー & コラム
友谷 真実 Mami Tomotani
マーサ・グラハム・サマースクール、劇団四季研究所、川副バレエスクールでダンスを学ぶ。
★主な出演作品:
ニュー・アドべンチュアーズ『くるみ割り人形』(クララ、キューピット役ほか)、『白鳥の湖』、『カーマン』、『エドワード・シザーハンズ』(ペグ 役ほか)、『Highland Fling』(愛と幻想のシルフィード)、州立バレエ・リンツにてロバート・プール、オルガ・コボス、ピーター・ミカなどの作品(オース トリア)、 アルティ・ブヨウ・フェスティバル(京都)、ベノルト・マンブレイの振付作;スイセイ・ミュージカル『フェーム』、『ピアニスト』; 劇団四季『キャッツ』、『ジーザス・クライスト=スーパースター』、『アスペクツ・オブ・ラブ』、『ウエストサイド物語』、『オペラ座の怪人』、『ハン ス』、『オンディーヌ』など
★TV/映画:『くるみ割り人形』(BBC)他。
★振付作品:『just feel it?以・真・伝・心』個人のプロローグ(02年);アルティ・ブヨウ・フェスティバル(98年)、他。
http://ameblo.jp/mami-tomotani/