今回は香港・日本からの便りをお届けします。

『Awaji World Ballet ハイライト公演Vol4』を4月8、9、15、16日に開催しました。
世界旅行をしているような気分で見ていただきたく、会場の客席を機内に見立てて飛行機に乗りながら生の舞台を見ているような演出でお届けしました。
世界各地の音楽を一曲ずつ選び、バレエと生演奏と共に映像やいくつもの大きな鏡や影絵などを使ったコラボレーションで舞台を彩りました。
今回は「海賊」から グラン・パ・ド・ドゥ、アルゼンチンからは、「リベルタンゴ」「オブリビオン」を日替わりで、ウクライナ民族ダンス、アメリカからは、ジャズスタイルで「Sing Sing Sing」、日本は「桜」のオリジナル版、その他スペインやフランスなど盛り沢山でお届けしました。
また新たなチャレンジを続けていきたいと思います。

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ゴールデンウイーク期間中は、『こどもフェスタ』と称したワークショップ開催と、気軽に楽しめるプログラムを演出構成し、開催しました。

ウクライナから昨年避難で日本に来たネリア、スベトラーナ、ソフィア、マルガリータ先生、カテリーナ先生と一緒に活動を始めてほぼ1年になります。
淡路島を拠点に彼らの生きがいでもあるバレエを通じた芸術活動を共に続け、地域はじめ全国の皆様にバレエを学んでいただける機会も更に作っていきたいと思っています。
引き続きレポートいたします。

香港便り

今回は香港から、パワフルな情報をお伝えしたいと思います。

香港バレエ団(Hong Kong Ballet)でマラーホフ版『バヤデルカ』をステージングさせていただく機会をいただきました。
2023年6月2日アジア初演の予定です。
マラーホフ版『バヤデルカ』には、沢山の思い出があります。
2005年には、ベルリン国立バレエ団とともに、日本公演に行き各地で公演しました。その日本来日公演の時には、ベジャール 振付の『ニーベルングの指環』も上演し今でも昨日のことのように思い出します。
そしてスロバキア国立コシシェバレエ団でも振り付け指導させていただいた経験もあります。
さて、現在(2023年5月)ウラジーミル・マラーホフさんも香港にいらっしゃり、熱のこもったリハーサルが行われています。

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香港バレエ団のダンサーは、香港始め、中国、韓国、台湾、マカオ、日本、アメリカ、ヨーロッパやオーストラリアなどからもダンサーが集まり、国際的でレベルの高いカンパニーです。そのレベルの高さにびっくりしました。
振付け指導のほかに、カンパニークラスも担当させていただいています。
皆様は常に全力、その日の修正点は次のリハーサルにはクリアにしてきます。常にポジティブで、バレエ団の雰囲気は素晴らしいです。そして芸術監督のSeptime WebreバレエマスターのLuis R. Torresさん、Egami Yuh さん、バレエミストレス兼プリンシパルのXuan Cheng さん、リハーサル中は常に全力でダンサーの為、作品の向上の為ご尽力されています、本当に皆様に助けられています。皆様、素晴らしい方々です。
今回は、ゲストプリンシパルも豪華です。
パフォーマンスの様子は次回お届けいたしますのでお楽しみに!

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スタッフ、キャスト
Choreography: Vladimir Malakhov (after Marius Petipa)Music: Ludwig Minkus

Assistant Choreography :
Emi Hariyama
Set & Costume Design: Jordi RoigLive Accompaniment: Hong Kong SinfoniettaConductor: Robert Reimer

Guest principal :
Marianela Núñez
Principal Dancer, The Royal Ballet

Iana Salenko
Principal Dancer, Berlin State Ballet

Vadim Muntagirov
Principal Dancer, The Royal Ballet

振付演出:ウラジーミル・マラーホフ
振付演出アシスタント:針山愛美
セット&コスチュームデザイン:ジョルディ・ロイグ
演奏:香港シンフォニエッタ
指揮者:ロバート・ライマー

ゲストプリンシパル
マリアネラ・ヌニェス(6月2日昼、4日昼)
ロイヤル・バレエ団 プリンシパルダンサー

ヤナ・サレンコ(6月3日夜、4日夜)
ベルリン国立バレエ団 プリンシパルダンサー

ヴァディム・ムンタギロフ(6月2日昼、4日昼)
ロイヤル・バレエ団 プリンシパル・ダンサー

香港バレエ団プリンシパルキャスト(6月3日昼)
https://www.hkballet.com/en/see-hkb/production/la-bayadere

2023年4月21日
香港ダンスアライアンス(HKDA)がKwai Tsing Theatre Auditorium で『第24回 香港ダンスアワード』の受賞者を発表式典に行って来ました。
今回は、専門家による審査で決定された合計16の賞が授与されました。
アライアンス会長のアレン・ラムさんは、「ライブでの授賞式の復活と、香港のダンスコミュニティが久しぶりに集まり、ダンス界の功績を称えることができ、本当に喜ばしい出来事でした」と述べました。
ガラ公演では、この授賞式で振付賞を受賞したリッキー・フー・ソンウェイが特別に振り付けた作品や、香港バレエ団、香港ダンスカンパニー、シティコンテンポラリーダンスカンパニーのパフォーマンスが披露されました。
どの作品も素晴らしく演出も素敵で感動しました。

今回は2022年1月から12月までに制作された作品を対象に、15部門で50以上のノミネーションが最終選考に残りました。審査委員長のナターシャ・ロガイは、2022年に制作された作品の質が高く「最終候補に残った作品はすべて受賞に値するものでした。振付、パフォーマンス、制作、デザインの質が本当に優れており、ダンスアーティストたちがライブパフォーマンスに戻ることでいかにインスピレーションを受け、再活性化しているかを示しています」と述べました。
また、共同委員長のステラ・ラウは、「今年は、ダンス部門が包括性を新たなレベルに引き上げ、さまざまなプロジェクトがダンスの喜びをより広いコミュニティにもたらしました」と述べました。

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◎最優秀中劇場作品賞
 韓国を代表する振付家キム・ジェドクの新作「Brown」
◎最優秀女性パフォーマンス賞
 ペギー・ラム
◎最優秀音楽賞
 キム・ジェドク
◎最優秀代替空間作品賞
 『Meeting In-Between Time』
◎最優秀振付賞
 リッキー・フーソンウェイ
◎最優秀大劇場作品賞
 香港バレエ団の2本立ての公演「カルミナ・ブラーナ」から感動的な作品「The Last Song」が、受賞しました。
◎トム・ブラウン新進振付家賞
 テリー・ツァン
◎最優秀オンライン作品賞
 「Labora-Terry Landscape」振付テリー・ツァン
◎特別功労賞
 リンゼイ・マカリスター
何十年にもわたって香港で若者を芸術に引き込むことに多大な貢献をしたことが評価された
◎最優秀男性パフォーマンス賞
 香港ダンスカンパニーの「Nezha」のタイトルロールを見事に演じたOng Tze-shen
◎ビジュアルデザイン賞
 ヤン・ウォン
◎最優秀小劇場作品賞
 革新的なマルチメディア「Phygital D」
◎コミュニティ・ダンス賞
 パーキンソン病患者にダンスを身近に感じてもらうプロジェクトを行った香港舞台芸術学院ダンススクール

「Freespace Dance」が開催

世界の先鋭的な女性振付家を称えるダンスフェスティバル
「Freespace Dance」が1か月にわたり開催されました。このフェスティバルはダンス界で活躍する女性たちの作品を上演しました。
世代や文化の異なるアーティストの作品を紹介し、コンテンポラリー振付の創意工夫と多様性にスポットライトを当て、ジェンダー、力関係、政治に対する新鮮な視点、ダンスやムーブメントにおける創造性と想像力に対する新たな洞察を提供しました。
フェスティバルは、ハンブルクのデュオ、リサ・ライケナとカロリン・ユングストによる作品『She Legend』のアジア初演で幕を開けました。
地元香港の著名な振付家、ムイ・チェクインは、新作『ダブル・ハピネス』は伝統的な結婚式の儀式をテーマとした作品「The Promise of Red」を披露。
振付家のムイ・チェクインさんとパフォーマンス終演後話しを伺いましたが、現代の結婚式と昔の儀式、そして結婚にまつわるポエムの3つの結婚式典の特徴を折り込み制作したそうです。コンセプトを聞いてより一層作品の内容を理解出来ました。時折、言葉を用いてのパフォーマンスでしたので内容がわかればより一層楽しめたかと思います。
ベルギーのVoetvolk/Lisbeth GruwezとMaarten Van Cauwenbergheによる『It's going to get worse and worse, my friend』を披露。
アジア初演となるイスラエルの著名な振付家インバル・ピントは『Living Room』で独自の世界観を演出、日常生活の予測不可能性を描いた作品を披露。
そして、フランスとオーストリアの振付家ジゼル・ヴィエンヌによる「Crowd」でフェスティバルを締めくくりました。


さて、5月28日に香港でコラボレーションパフォーマンス『When Ballet meets Chinese Music』を開催していただける事になりました。
香港は、物事が進んでいくスピードがすごいです。このパフォーマンスの話は、私が香港に来て数日間で実現することに......本当に奇跡のような気持ちです。
文化交流の一環でもあり、香港大学附属大学の中にあるステージにて、こちら現地香港の音楽科の方々と共演させていただきます。

次回は、香港はじめ海外、そして日本から様々な事をお伝えしたいと思います。

そして、こちらもお知らせいたします。
◆淡路島公演
『Awaji world ballet1周年特別バレエ公演「Souls For Peace vol.2〜平和を祈る魂の舞〜」』

バレエ界の真髄"ウラジーミル・マラーホフ氏"をゲストにお招きし、Pasona world ballet tent theaterオープン1周年記念特別バレエ公演を開催。
「世界平和」をテーマに、日本の伝統楽器である和太鼓や箏ともコラボレーションし、繊細かつエネルギッシュな豪華パフォーマンスをお届けします。ダンサー募集いたします。
日程:2023年8月24〜27日
https://www.awajiballet.com/audition

◆豊中公演
【 With Love From Malakhov 2023】
日時:2023年10月14日(土)18:00開演(17:00開場)
予定会場:豊中市立文化芸術センター大ホール
プログラム:パキータ(マラーホフ版)「くるみ割り人形」ハイライト(マラーホフ・針山愛美オリジナルバージョン)バレエ×和 (和太鼓)リニューアル新作その他 バレエ作品集
指導:ウラジーミル・マラーホフ、針山愛美 他
お問合せ 豊中市立文化芸術センターチケットオフィス
Tel: 06-6864-5000Mail: malakhov@toyonaka-hall.jp
詳細
https://www.toyonaka-hall.jp/news/post-35966/

8月と10月にウラジーミル・マラーホフさんをお招きしパフォーマンスを開催予定です。
ダンサー募集中ですので、ぜひ皆様ご一緒していただければ光栄です。

日々の感謝を込めて
針山愛美

 

インタビュー & コラム

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針山 愛美 Emi Hariyama

13 歳でワガノワ・バレエ学校に短期留学、16歳でボリショイ・バレエ学校に3年間留学した後、モスクワ音楽劇場バレエ(ロシア)、エッセン・バレエ(ドイ ツ)、インターナショナルバレエ、サンノゼバレエ、ボストン・バレエ団(アメリカ)、と世界各地のバレエ団に入団し海外で活躍を続ける。
2004年8月からはベルリン国立バレエ団の一員に。

1996年:全日本バレエコンクールシニアの部第2位、パリ国際コンクール銀メダル(金メダル無し)
1997年:モスクワ国際バレエコンクール特別賞
2002年:毎日放送「情熱大陸」出演 、[エスティ ローダー ディファイニング ビューティ アワード]受賞
Emi Hariyama Official Page

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『世界を踊るトゥシューズ〜私とバレエ』

針山愛美/著 Emi Hariyama
体裁:四六版並製、240頁ISBN978-4-8460-1734-7 C0073(舞踊)

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