まずロシアのソチで毎年行われているバレエ教育プロジェクトについてお伝えします。

日本では緊急事態宣言が発令され、まだコロナ禍の状況は厳しい状況にあります。そんな中でも、様々なところでパフォーマンスが開催されている事は喜ばしく思います。

まずロシアのソチで毎年行われているバレエ教育プロジェクトについてお伝えします。
7月に開催されたプロジェクトには、ロシア国内の6つのバレエ学校から105名のダンサーが参加しました。
参加したダンサー達が所属した6つのバレエ学校は以下の通りです。

モスクワ国立バレエアカデミー(ボリショイバレエアカデミー)
ワガノワバレエアカデミー
ボリスエイフマン国立バレエアカデミー
ラヴロフスキー記念モスクワ国立振付学校
ペルミ国立バレエ学校
ノヴォシビルスク国立バレエ学校

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このプロジェクトでは、約1ヵ月にわたりロシア国内からダンサーが集まり、ウラジーミル・マラーホフ(元ベルリン国立バレエ団芸術監督、世界的バレエダンサー)やユーリ・ブルラカ(ロシアの名誉芸術家、ボリス・エイフマン・アカデミー・オブ・ダンス芸術監督、主任振付家)等、世界で活躍する講師、芸術監督が指導しました。
プロジェクトの最終日には、施設の中にある小劇場でパフォーマンスが行われました。
このプロジェクトの主旨は、未来を担う才能をアーティストとして、バレエダンサーとしての成長させることにあります。
プログラムには、ウラジーミル・マラーホフ振付「ラ・ペリ」から4人のグループシーンやソロバリエーション。
「エチュード」、チャイコフスキーの音楽に合わせた子供向けのパ・ド・ドゥや、バレエ「くるみ割り人形」「パキータ」「バヤデール」「海賊」よりバリエーションが披露されました。
こちらから視聴出来ます。
https://youtu.be/QxtliynHoEE

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さて、ただいま、ヨーロッパ各地、ロシアは劇場も休暇中です。
8月中旬からシーズンが始まるところもあるようで、今後のコロナの状況を見ながら活動していくようですので、またご報告できればと思います。

何度も関わっているスロバキアのコシシェ州立バレエ団では7月11日に今シーズンが終わり、8月25日にソリストのダンサーが、8月30日にすべてのダンサーのシーズンが始まります。
シーズン最初の公演は昨年から延期になっていた「ヌレエフ」で、マラーホフ氏が主演する予定です。

スーザン・ジャフィ芸術監督インタビュー

2020年の夏からピッツバーグバレエ団(アメリカ)の芸術監督に就任したスーザン・ジャフィにお話を伺いました。

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スーザン・ジャフィはアメリカンバレエシアターでプリンシパルとして活躍。2012年からノースカロライナ大学芸術学部のダンススクールの学部長になりました。
2020年7月1日より、彼女はピッツバーグバレエ劇場の芸術監督として活動されています。

バレエ団は、50年の歴史がありスーザンは7代目の芸術監督になります。カンパニーメンバーは30名、それにアプレンティス5名を合わせて35人で活動しています。主にアメリカ人のダンサーが多いですが、イギリス、インド、日本からも1人在籍しており国際色豊かです。
現在に至るまで、歴代アメリカンバレエシアターで活躍したダンサーが芸術監督を務める事が多く、家族のようなアットホームな感覚で芸術監督の仕事を引き継いだそうです。
バレエ学校も隣接しており、卒業生クラスはバレエ団との関わりがあり、リハーサルにも時々参加するそうです。
来シーズンの2022年5月頃には、彼女自身が「白鳥の湖」の振付演出も手がけるそうです。
クラシックが主体ですが、コンテンポラリーにも力をいれ、来シーズンはミックスプログラムも予定されています。
コンクールについて質問すると、コンクールは、他のダンサーを見て学んだり刺激を受ける事は良いことだと思いますが、どの作品のどの部分を踊っているかなど、芸術的なことも理解した上で臨んでほしいとおっしゃっていました。
日本のダンサーがカンパニーに入りたい場合どのようなことをすれば良いですか、と聞いてみました。
前年度は266人からの応募があり、その中から4人のダンサーを選んだそうです。日本のダンサーも実力があれば受け入れます、との事でした。

また、芸術監督やダンサーの方にインタビューしたいと思います。

新型コロナウィルスの影響で「With Love From Malakhov」の公演開催は2022年1月に延期の予定です。
もともと公演予定だった日に何かできないかと考え、大舞台を皆様と共有し自由に使っていただきたい想いがこもった「Be on the Stage2021」を9月12日に開催させていただきます。
出演予定だったオーディションに合格したダンサーの皆様のための全体作品を振付し、出来る状況の中で舞台をご一緒できるように進めています。

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8月8日に1回目のリハーサルを行う予定でしたが、緊急事態宣言が発令されているため、急遽リモート(ズーム)にてリハーサルを試みました。
5つのグループに分けて、振り付けを行いましたが、ダンサーの皆様が本当に早くパを覚えてくださり、ステップだけはお伝えすることができました。
後は直前に1度限りの対面リハーサルになるかもしれませんが、フォーメーションを決めていく予定です。
こんな時だからこそ、色々とチャレンジしながら学ぶ機会があることに感謝します。
ウラジーミル・マラーホフ氏もリモートでご出演して頂ける予定です。
そして、全体作品に参加されない皆様もぜひ思いや夢を叶えていただきたいです。
バレエ、ジャズダンス、コンテンポラリー、ソロ、グループとしてどのような形でも参加可能です。
舞台上では人数制限をした上でワークショップも開催します。
ただレッスンをするだけではなく、大きな空間を感じていただければ
皆様の想いを少しでも叶えられたら、、、
どなたでも参加可能です、皆様にお会いできれば嬉しいです。

https://www.eiarts.art/be-on-the-stage-2021

このような状況が続く中、少しでも海外との架け橋になることができればと、世界で活躍されている芸術監督、ダンサー、教師の皆様にスペシャルレッスンをしていただく機会も作っていこうと思います。

8月16日(月曜日)16:00 〜17:50
ドミトリー・マギトフ先生(シュツットガルトバレエ学校教師)

ズームでレッスンして頂けることが決定しました。
ズームですので、家からでもスタジオからでも、見学でも可能です。こちらも本来でしたら海外に行かなければレッスンを受ける事が難しい時代もありました。
今はズームですが直接ライブで対話をしながらレッスンをすることができます。
もちろん、対面でレッスンできればベストですが。
時代は変わっていくなあ、と思います。皆様ぜひご参加ください。

・詳細
https://www.eiarts.art/speciallesson

インタビュー & コラム

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針山 愛美 Emi Hariyama

13 歳でワガノワ・バレエ学校に短期留学、16歳でボリショイ・バレエ学校に3年間留学した後、モスクワ音楽劇場バレエ(ロシア)、エッセン・バレエ(ドイ ツ)、インターナショナルバレエ、サンノゼバレエ、ボストン・バレエ団(アメリカ)、と世界各地のバレエ団に入団し海外で活躍を続ける。
2004年8月からはベルリン国立バレエ団の一員に。

1996年:全日本バレエコンクールシニアの部第2位、パリ国際コンクール銀メダル(金メダル無し)
1997年:モスクワ国際バレエコンクール特別賞
2002年:毎日放送「情熱大陸」出演 、[エスティ ローダー ディファイニング ビューティ アワード]受賞
Emi Hariyama Official Page

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『世界を踊るトゥシューズ〜私とバレエ』

針山愛美/著 Emi Hariyama
体裁:四六版並製、240頁ISBN978-4-8460-1734-7 C0073(舞踊)

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