6月5日にドイツオペラにて、お客さまを入れて公演が行われました。

ドイツから(ベルリン国立バレエ団)

6月5日にドイツオペラにて、お客さまを入れて公演が行われました。
クラスは今までと同じくグループに分けて行っていますが、以前より1グループ毎の人数が多くなっています。また来シーズンに向けて、「オネーギン」のリハーサル中だそうです。
リハーサルに参加するダンサーは、週に2回コロナの検査をしなければならず、もし検査を忘れた場合はリハーサルに参加出来ないそうですが、公演が再開したのは素晴らしい事です。

6月5、6、23日に、ガラ公演『From Berlin with Love IV』がドイツオペラにて開催されました。
6月10日は、シュプレー川沿いの船上で公演が行われる予定です。

プログラムは以下の通りです。
「DUETTO INOFFENSIVO」 振付:Mauro Bigonzetti
「真夏の夜の夢」より 振付:Heinz Spoerli
「ゼンツァーノの花祭り」 振付:Auguste Bournonville
「ゴパック」 振付:Fedor W. Lopuchow
「グラン・パ・クラッシック」 振付:after Victor Gsovsky
「HALF LIFE」 振付:Sharon Eyal
「MARE CRISIUM」 振付:Arshak Ghalumyan
「PROMENADE」 振付:Arshak Ghalumyan

ベルリン国立バレエ団来シーズンは、「オネーギン」「ドンキ・ホーテ」「眠れる森の美女」「ジュエルズ」「セカンドディテール」、その他、サーシャ・ワルツの作品なども上演予定です。

カザフスタンから

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カザフスタン国立オペラバレエ劇場の2020−2021シーズンを振り返り、レポートしていただきました。

2020年夏、シーズン初めはクラスレッスンを男女2クラスずつ、3回に分けて行われました。
劇場出勤時にはマスク着用義務、検温、クラスやリハーサルの間には消毒が毎度あります。
その後、各自リハーサルが徐々に入っていき、10月末公開予定の改訂版「海賊」に向けて9月中旬には本格的なリハーサルが行われました。その頃国内では第2波が噂されていて、予定されていた公演も延期や中止になりました。
しばらくは、公演の休憩時間を設けられないことや、お客さまを劇場内に長く留めておくことができない理由から、1幕ものの演目を上演していました。「シェヘラザード」、「カルメンスイータ」、ダイジェスト版「白鳥の湖」、「くるみ割り人形」等です。観客は座席の30%、2席ずつ間隔が設けられていました。
10月末の改訂版「海賊」の公開をきっかけに、全幕を上演することが可能になりました。振り付け、各自パートのリハーサル、最後に1週間の舞台上でのリハーサル。誰も感染者が出ないまま、無事にプレミエの幕を下ろすことができました。その頃観客席は、50%は入場可能になりました。

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その後は、今年はできないだろうと言われていた、「くるみ割り人形」のシーズンも少ないながら上演することができました。毎年約20回ほど上演されるところ、年末年始にかけて約10回ほどでした。
年が明けて2021年、国内では急激に感染者が増えることなく、順調に生活していました。舞台も週に2回、毎週行われましたが、2月末頃から風邪を引いて休むダンサーが少し増え始めました。
3月初め、「コッペリア」の舞台がありましたが、(2020年同じ頃ロックダウン前も「コッペリア」の練習をしていて、公演当日に劇場に出勤したところ公演中止の知らせがあり、ショックを受けたのを覚えています)その後劇場閉鎖と同時に市内では変異型ウイルスが拡大し始め、市内もロックダウンになりました。
2021年4月は、各自家でトレーニングをし保健省の許可が出ない限り劇場に戻りレッスンを再開することができませんでした。
4月末より街の検疫が緩和された後、劇場のリハーサルが再開、5月中旬より舞台が再開しました。
客席は1席ずつ間隔が開けられていています。
舞台は予定通り進んでおり、今シーズン最後に予定している、初演の「スパルタクス」を上演するまで残り1ヶ月となりました。

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スロバキアから(コシシェ州立劇場)

スロバキアの感染状況はかなり良くなっており、劇場では販売するチケット数に制限があるなどまだ規制はありますが、お客さまを入れての公演が可能になりました。
バレエ団では、5月19日に久しぶりの公演を行いました。大劇場にて公演が出来るようになり、
5月26日には「クラシックガラ」
6月1日、3日には、「オズの魔法使い」を上演しました。
今後も状況が悪化しなければ、今シーズン終了までに何回か公演がある予定です。

クロアチアから(クロアチア国立バレエ団)

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5月に入り「ベニスに死す」の公演が6回ありました。
席の制限があり、30〜40%ほどの観客を迎えての公演でした。
バレエ団は「ホセ・マルティネス」と「ジゼル」を行っています。
初演は2021年6月末の予定でしたが、2022年2月に延期になりました。
しかし、6月5日から劇場前に野外舞台を作り、「ジゼル」2幕と「白鳥の湖」からアダージオのパ・ド・ドゥ、数人がバーレッスンを披露するパフォーマンスを開催しました。
基本的にリハーサルがあるダンサー、無いダンサーはクラスが別れており、夕方からクラスのみの人もいる中1ヶ月に1回程度全員が検査を受け、チェックしながら仕事を続けています。

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[ご報告]
2021年4月、豊中市立文化芸術センターの舞踊部門プログラムディレクターに就任しました。
劇場がオープンする前から様々なプロジェクトに関わらせていただく機会があり、この様なお話をいただき、感謝しかありません。
2016年に「ベルリン・フィルハーモニー」の演奏家とデュオコンサートを開催しました。
その後、ワークショップの参加者と一緒に舞台をつくる「針山愛美ダンスプロジェクト」を4年間毎年手掛けてきました。
2020年10月に予定していた「With love from Malakhov」の公演は、2年がかりで準備していましたがコロナ禍のため延期になりました。その際、急遽誰でも参加できるステージ「Be on the stage」を企画し実現する事ができました。
そして先日「With love from Malakhov 」のオーディションを行う数日前に緊急事態宣言発令され、5月末までオーディションで使用する予定だった豊中市文化芸術センターが使用不可になりました。
急遽場所を変更し、6時間にわたりリモートでマラーホフさん自ら審査され、自らキャスト表を直筆で下さりました。
感謝は尽きません。
現在、ヨーロッパやロシア、アメリカでも公演が再開しつつあります。
しかし、日本はまだまだまだコロナの状況から、厳しい状況にあります。
出来る限りの事を精一杯続けよう、と思っても自身の力ではどうしようも出来ない時もあります。
しかし一瞬一瞬を大切に、前向きに臨機応変に対応しつつ、人々の力になれる様な活動をしていきたいと思います。
1つの舞台を作ること、どれだけの方々のお力を借りて成り立っているかわかりません。
全ての方々に感謝し、精一杯...止まらず歩み続けたい...と思います。

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インタビュー & コラム

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針山 愛美 Emi Hariyama

13 歳でワガノワ・バレエ学校に短期留学、16歳でボリショイ・バレエ学校に3年間留学した後、モスクワ音楽劇場バレエ(ロシア)、エッセン・バレエ(ドイ ツ)、インターナショナルバレエ、サンノゼバレエ、ボストン・バレエ団(アメリカ)、と世界各地のバレエ団に入団し海外で活躍を続ける。
2004年8月からはベルリン国立バレエ団の一員に。

1996年:全日本バレエコンクールシニアの部第2位、パリ国際コンクール銀メダル(金メダル無し)
1997年:モスクワ国際バレエコンクール特別賞
2002年:毎日放送「情熱大陸」出演 、[エスティ ローダー ディファイニング ビューティ アワード]受賞
Emi Hariyama Official Page

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『世界を踊るトゥシューズ〜私とバレエ』

針山愛美/著 Emi Hariyama
体裁:四六版並製、240頁ISBN978-4-8460-1734-7 C0073(舞踊)

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