今月は、アメリカと、キューバからお届けいたします。

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9月にニューヨークを訪れ、パフォーマンスで踊ったり、クラスを見せていただいたりしました。
まずアメリカン・バレエ・シアターでリハーサルを見学しました。
私が20年以上前にアメリカのバレエ・インターナショナルバレエ団で踊っていた時に指導していただいた、イリーナ・コルパコワ。本当にお世話になったアメリカの母とも言える先生、元マリンスキー劇場の世界的バレリーナでした。そのコルパコワ先生とアメリカン・バレエ・シアターの芸術監督であるケビン・マッケンジーが指導するリハーサルは、そのお手本、一言一言が素晴らしく、全てが心に残りました。
リハーサルをしていたのは、ミスティ・コープランドと、いま若手男性期待ナンバーワンの、アラン・ベル。アランは、ユース アメリカ グランプリに出場した際、ドキュメンタリーフィルムでも取り上げられたことがあり、注目度も高いダンサーです。現在ではすっかり大人になり、実力も伴い、これから活躍が期待される楽しみなダンサーです。
2人は「くるみ割り人形」のリハーサルをしていました。

アルヴィン・エイリーの学校とカンパニーも見学させていただきました。
施設全体を見せていただきましたが、規模が大きく、ニューヨークの真ん中にこれほど素晴らしいスタジオや、パフォーマンスできるステージまで持つ団体は少ないです。
学校では、ホートン・テクニックのクラスを見学させていただきました。指導されていたのはFreddie Moore先生。生徒の皆に意見を聞きながら、ポジティブにレッスンが進み活気あふれる雰囲気に溢れていました。

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9月22日
ニュージャージーで開催されたガラ公演で踊らせていただきました。
この公演は、なんと全員入場無料。市などのサポートにより実現しました。私の妹でアメリカ在住15年以上になる針山真実がオーガナイズに関わりました。
私は「ジゼル」2幕と「瀕死の白鳥」を踊りました。パートナーは現地ニューヨークの方で、リハーサルは1回しか出来ませんでしたが無事に終えることができました。
バレエを見たことがなかった方々もたくさん見にいらっしゃって、入り切れない人々の整備で開演が20分も遅れました。
アメリカならではの明るいノリで、ブラボーを随時叫んで下さり熱気に満ちていました。
モスクワ・コンクールや、ジャクソン国際コンクールで金メダルを取ったエリザベスは、安定したテクニックで、毎回4回転を軽々と披露して拍手喝采を浴びていました。
ニューヨークのカンパニーのコンテンポラリー作品や、ジャズのナンバーもあり、様々なダンスが楽しめるエンターテイメント溢れるパフォーマンスでした。

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9月23日
ガラが終わった数時間後に、ニューヨークからキューバに出発しました。
キューバでは、今回で3度目になる「ウラジーミル・マラーホフ・グランプリ」のアシスタントを務めさせていただきました。

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予選審査から

無事に入国できるか半分不安のまま半分チャレンジャーの気分でした。アメリカからキューバに飛行機で入る事は、今また難しくなったという情報が流れていたので、大使館などに問い合わせましたが正確な情報は得ることができませんでした。
それでも事前に入国に必要な書類を準備して空港へ。搭乗券を受取るまでに質問に質問・・、いろいろなことを聞かれましたが無事に飛行機に乗せてくれ、キューバに入国することができました。
アメリカとキューバの国交が回復されたかと思ったのですが、実際には全く変化していないどころか、ここ近年逆戻りになっているような気がします。
キューバの方々に混じって、無事パスポートコントロールやセキュリティーチェックも終えて、市内の会場へ向うとちょうど予選が始まるところで、全ての参加者の作品を見ることができました。
コンクール期間中は、毎朝9時からがマラーホフ氏が舞台上でクラスを行いました。参加者の方々、見学に来た方々にはかけがえない素晴らしい機会になった事は間違いありません。その他にも並行してコンテンポラリーのワークショップや、インプロビゼーションのワークショップも行われていました。
グランプリコンクールでは、昼に予選が行われ、夜にはそれと並行して決戦も行われました。
今回は、スペイン、パラグアイ、メキシコ、アメリカ、アルゼンチンなど世界各国から90名が集まりました。
予選は、市内にあるバレエ学校のスタジオで行われました。学校の生徒たちも見学に来て、キラキラと輝いた瞳で見ていました。
予選から気迫溢れたダンスを見せてくれ、時々見ていて怪我をするのではないかと心配してしまう程で、迫真のダンスは鳥肌ものでした。

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予選審査から

予選を見る生徒たち20180925-IMGP0586.jpg

予選を見る生徒たち

決戦審査より20180928-IMGP1078.jpg

決戦審査より

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決戦審査より

決戦では、劇場で照明や衣装も付けて本格的な舞台のような形で行われました。
作品の中には、声を発して叫んだり、話したりするものも多く、一つ一つの作品が、踊りだけではなくまさに総合芸術でした。
限られた環境で、セットなどに費用をかけなくても素晴らしい演出、照明により独特の世界観を描き出すキューバのダンサーたち。その踊りは魂の叫びでした。
今年まで、5年連続で行われていたコンクールですが、次回は2020年9月を予定しています。

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コンフィレンス

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コンクール結果
振付家部門
1位:Yoel Gonzales: 作品名Oblivion (Medula)
1位:Norge Cedeño: 作品名Isla Escena de un crimen
2位:Vianki Gonzalez: 作品名Segundo Sexo (Codanza)
3位:Hurycan Company: 作品名"Je te Haime"

ダンサー部門
グランプリ:Thais Suárez

1位:Hermes Ferrera (Retazos)
2位:Liannet Díaz e Inés María Prevalde (Codanza)
3位:Aracelis Dianet (Medula)
3位:Julio César Rodríguez(ISA Danza)

カンパニー部門
グランプリが2組でました
Codanza
Danza del Alma

来月も、世界各地からのレポートをお届けしたいと思います。

針山愛美『世界を踊るトゥシューズ〜私とバレエ』

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針山愛美/著 Emi Hariyama
体裁:四六版並製、240頁
ISBN978-4-8460-1734-7 C0073(舞踊)

チャコットにも、置いていただいています。
今とはかけ離れた世界のことも触れていますが、是非皆様に読んで頂けると嬉しいです。

インタビュー & コラム

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針山 愛美 Emi Hariyama

13 歳でワガノワ・バレエ学校に短期留学、16歳でボリショイ・バレエ学校に3年間留学した後、モスクワ音楽劇場バレエ(ロシア)、エッセン・バレエ(ドイ ツ)、インターナショナルバレエ、サンノゼバレエ、ボストン・バレエ団(アメリカ)、と世界各地のバレエ団に入団し海外で活躍を続ける。
2004年8月からはベルリン国立バレエ団の一員に。

1996年:全日本バレエコンクールシニアの部第2位、パリ国際コンクール銀メダル(金メダル無し)
1997年:モスクワ国際バレエコンクール特別賞
2002年:毎日放送「情熱大陸」出演 、[エスティ ローダー ディファイニング ビューティ アワード]受賞
Emi International Arts
針山愛美のバレエワールド

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