緑が美しい季節になりましたね。
- インタビュー & コラム
- コラム 針山愛美
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日本はゴールデンウイークも終わり、またいつも通りの日々が始まった頃でしょうか?
ベルリンも日が長くなり、夜9時を過ぎても昼のようです。
先月で少し触れたロシア公演の続きですが、
4月9日
ヤスカラワではガリーナ・ウラノワ フェスティバルの最終日の公演。
ウラノワのポートレイトがステージの真中上に掲げられ、彼女が見守る中、公演が素晴らしい雰囲気で行われました。
この劇場の監督は、元ボリショイバレエのスター コンスタンティン・イワノフさんですが、街の為にバレエ団や劇場に力を入れ活動されています。
最終日4月10日は、ニージヌイ・ノボゴロドで公演でした。
どの街も本当に忘れられない場所となり、沢山の思い出を胸にベルリンに無事帰ってきました。
4月13日、15日
ペリの公演
<キャスト>
ペリ:ヤナ・サレンコ
アフメット:マリアン・ワルター
夫婦競演です。とてもよく似合っていて二人共雰囲気がぴったりでした。
ペリは、来シーズン、シラー劇場で上演されます。
4月22日から25日
デュッセルドロフへ行ってきました。
火山灰の影響で、飛行機で行く予定が変更になりICE列車でデュッセルドロフへ。
バレエ団のダンサー6人で、デュッセルドロフのギャラリープロジェクトで踊ってきました。
この作品はNYのMOMAでも行われたもので、アーティストとギャラリーのコラボによって上演されました。
デュッセルドロフの桜
博物館
以下詳細
JULIA STOSCHEK COLLECTION
SCRYING - EIN BALLETT IN 3 AKTEN
Regie: Jen DeNike
Choreographie: Melissa Barak
鏡やライト、スペースを使ったコンセプトで私にとっても面白い経験となりました。
エッセンのFolkwang 美術館や、デュッセルドロフのK21、安藤忠雄さん設計の博物館なども訪れることが出来、色々勉強、吸収する機会に恵まれ充実した数日でした。
4月24日
振り付けをしたロナルド・サフコービッチは、私が入団した頃はバレエ団のプリンシパルダンサーとして活躍していました。
今回の作品は、2年前から構想、アイデアを温めていたそうです。彼に少し話を聞くと、まず真っ先に、黒澤監督の名前があがりました。黒澤監督の作品からもインスピレーションを頂いたそうです。ダンサーとして、、、時の流れ、、、メランコリー、、、など沢山の要素がテーマだそうですが、音楽も伴ってかなり新鮮で面白い作品に仕上がっています。
作品は休憩無しで、1時間15分位のものにまとまっています。
バレエ団では正に今までに無いタイプの作品で、新しい一面をお見せすることが出来よかったと思います。
新聞の批評も凄くよく、観客受けも良いので、、、ベルリンはこの様な作品が大好きなようです。
Symphony of Sorrowful Songs
(Arbeitstitel: A Brief History of Time)
演出:Tomaz Pandur
振付:Ronald Savkovic
音楽:Henryk Górecki u. a.
リブレット:Darko Lukic und Livija Pandur
ステージ:NUMEN
衣装:Angelina Atlagic
ライト:Juan Gómez-Cornejo Sánchez
振付補佐 Alessandra Pasquali
語り:Hanna Schygulla
音楽:Henryk Górecki
出演
Vladimir Malakhov
Ronald Savkovic
(20.05. | 21.05. | 29.05.)
Nadja Saidakova
Beatrice Knop
(13.05. | 20.05. | 21.05. | 29.05.)
SYMPHONY OF SORROWFUL SONGS Photo (C)Enrico Nawrath
4月27日
ベルリンフィルを聞きました。
指揮はバレンボイム
コンサートマスターは樫本 大進さん。
曲目はマイスターシンガーから抜粋、エルガーのチェロコンサート、ブラームスの1番でした。
このプログラムはベルリンでは1回限定。同じプログラムが5月1日にオックスフォードでも演奏されました。
特にブラームスの1番、これ程感動した演奏は久しぶりでした。
本当に素晴らしかった、、、心洗われる思いでした。
4月29日から5月2日
ギャラリーウイークエンドがベルリン市内で催されました。
ベルリン市内のギャラリーが、著名なアーティストのオープニングをこの週末に一斉に行いました。
私も、この機会に、20箇所くらい訪れてみましたが、コンテンポラリーアートをディスカバー出来た興味深い週末でした。
ベルリンではオペラ劇場ウイークエンドや、博物館美術館ロングナイトなど、芸術の様々なイベントが常に行われていて本当に芸術家にとって贅沢な環境であると思います。
今月は国立歌劇場でのバレエ公演29日で最後、2013年まで修理のため閉鎖してしまいます。
長年愛されてきたこの劇場のこの姿を見るのも今月で最後。
寂しいですが、又数年後新しく生まれ変わる事でしょう。
来月は最後の様子もお伝えしますね。
Abb.: Jen DeNike. Scrying. 2009. Collage auf Papier mit Fotografie, Spiegelfolie, Aquarell, 25 x 20 cm, Courtesy of the Artist
インタビュー & コラム
針山 愛美 Emi Hariyama
13 歳でワガノワ・バレエ学校に短期留学、16歳でボリショイ・バレエ学校に3年間留学した後、モスクワ音楽劇場バレエ(ロシア)、エッセン・バレエ(ドイ ツ)、インターナショナルバレエ、サンノゼバレエ、ボストン・バレエ団(アメリカ)、と世界各地のバレエ団に入団し海外で活躍を続ける。
2004年8月からはベルリン国立バレエ団の一員に。
1996年:全日本バレエコンクールシニアの部第2位、パリ国際コンクール銀メダル(金メダル無し)
1997年:モスクワ国際バレエコンクール特別賞
2002年:毎日放送「情熱大陸」出演 、[エスティ ローダー ディファイニング ビューティ アワード]受賞
◆Emi International Arts
◆針山愛美のバレエワールド