10月、芸術の秋ですね。

ベルリンも色々なカルチャーイベント満載です。

9月2日から20日まで行われていた Musicfestberlin が終了しました。
前回号に引き続き、今月は以下のコンサートを聞きました。

Berliner Philharmonikerベルリンフィル
Hans Pfitzner [1869-1949]
Prelude for the second act
of the musical legend Palestrina [1917]

Heinrich Kaminski [1886-1946]
Dorische Musik
for violin, viola, cello and orchestra [1933]

Wolfgang Rihm [*1952]
Marsyas
Rhapsody for trumpet with percussion
and orchestra, 2nd version [1998/99]

Richard Strauss [1864-1949]
バラの騎士から[1944]
指揮Andris Nelsons

このコンサートの指揮者Nelsonsはその後10月2日に発表されたエコー年間最優秀識者に選ばれました。
Sächsische Staatskapelle Dresdenドレスデン歌劇場オーケストラ
Ferruccio Busoni [1866-1924]
Nocturne Symphonique
for orchestra op. 43 [1914]

Hans Pfitzner [1869-1949]
Concerto for piano and orchestra E flat major op. 31 [1922]

Johannes Brahms [1833-1897]
Symphony No. 1 C minor op. 68 [1862-77]

ピアノTzimon Barto
指揮Christian Thielemann

ティーレマン率いるドレスデン歌劇場オーケストラ、素晴らしかったので、是非ドレスデン現地に行って彼(ティーレマン)の得意分野であるワーグナーオペラを見に行きたいと思いました。

Berliner Philharmoniker ベルリンフィル
Antonio Lotti [1667-1740]
Cruzifixus C minor for eight-part choir a cappella

Thomas Tallis [1505-1585]
Spem in alium for eight five-part choirs a cappella [around 1575]

Gustav Mahler [1860-1911]
Symphony No. 8 B flat major
指揮 Simon Rattle

マーラーシンフォニー。先シーズンより1番から全曲演奏中。
1番から全部聞いていますが、残すは9番のみ。8番は総勢5百人とも言える迫力の演奏で度肝を抜かれました。。。

9月6日から17日まで
"ASIEN - PAZIFIK - WOCHEN BERLIN"と表したイベントがベルリン各地で行われました。ダンスや音楽、写真や食などあらゆる分野のイベントでアジア各国を紹介すると言う催しです。
Radialsysytemで日本デーを開催していたので行ってみましたが、お寿司デモンストレーション食文化を始め、尺、琴など芸術まで本当に幅広く日本が紹介されていました。。
9月13日は日本からのお能とのフルートのコラボを見ましたが、大変興味深く勉強になりました。日本伝統芸能は本当にいつか勉強してみたいもののひとつです。

アジア週間

アジア週間

9月にドイツオペラでリチャード・ワーグナーの指輪4本立てを見ました。
滅多に無い機会でしたので全て見ましたが、流石に凄いエネルギーを要しました。
何しろ、ドイツオペラでバレエ団のリハーサルを終え、そのまま客席で6時間座って、、、、つまり1日中ドイツオペラにいた事に、、、!!
世界各地からこの為に訪れている方も多数いて熱気に包まれていました。30年前のゴッドフリードリッヒの演出は本当に壮大ですばらしく、演奏と共に満喫しました。

9月23日
マーサ・カニングハムが2009年7月26日に亡くなってから2年間の世界ツアーを行っているカンパニー。
カニングハムの意志で、カンパニー自体の活動は自身が他界してから2年間だけ、と言い残したそうです。その最終公演が迫っているカンパニーをベルリンで見る事ができました。
タイトルは「 Nearly 90²」
その名の通りカニングハムの90歳の誕生日にむけ9ヶ月をかけ、90分の作品を作り上げたそうです。
会場は満員で、当日階段に座る特別チケットを出したほど。やはり沢山の方が興味を持っていたようです。
それに加え、カニングハムと関わりの深かったJohn Cageの特別展も行われています。
2011年9月6日から2012年9月5日までの365日間、生きていらっしゃれば彼の100歳の誕生日となる来年9月5日まで色々なイベントが行われる予定です。

9月28日

ベルリン国立バレエ団のオープニングガラ。
何週間も前からチケットはソールドアウト。ガラは1度限り、やはり凄い人気です。

<プログラム>
RAST DER KAVALLERIE「騎兵隊の休日」
振付:Marius Petipa
出演:Sebnem Gülseker
Marian Walter

ARAZ
振付 Zeynep Tanbay
出演:Elisa Carrillo Cabrera
Vladimir Malakhov

BAROCCO
振付:Renato Zanella
出演:Rainer Krenstetter

SONETT XVIII
振付:Tim Plegge
出演:Nadja Saidakova
Vladislav Marinov

CARMEN「カルメン」
出演:Polina Semionova
Ibrahim Önal

CLEAR
振付:Stanton Welch
出演:Vladimir Malakhov
Mikhail Kaniskin
Maria Boumpouli

THE SOFA「ソファー」
振付:Itzik Galili
出演:Iana Balova
Michael Banzhaf
Leonard Jakovina

「四季」
振付:ウラジーミル・マラーホフ
出演:バレエ団員


ヴェルディの「四季」はマラーホフ監督がウイーン国立歌劇場で振付初演を行い、日本では東京バレエ団とも競演している作品ですが、ベルリンでは初お披露目でした。
衣装も華やかで音楽も振付も私自身もとても素敵だと思いましたが、観客もとても盛り上がりブラボーの嵐だったと言う事です。今回は初めての作品が多く、新鮮なガラだったように思います。
特に、マラーホフ監督は全て初披露の作品ばかりで、どれも素敵でした。
「ソファー」は当日怪我で出られなくなったダンサーの変わりに、当日に振付を覚えてヤナ・バロバが代役出演、見事に何事も無かったように踊りきり皆から祝福されていました。
バレエ団、今シーズン始動です!

9月27日
私自身、バンコクでのインペリアルガラに出演しました。
バンコクは初めてでしたが、凄いエネルギーを感じさせる街でした。
バンコクでのガラはバレエだけではなく、現地のシンフォニーオーケストラの演奏、ロンドンのバンド、インドからマジシャン、ロンドンと現地のオペラ歌手も出演し、芸術総合ガラでした。
私は、「眠れる森の美女」の3幕のパ・ド・ドゥを踊りましたが、とても楽しいひと時でした。
会場の豪華な事。。。!!!こんな豪華な会場は見たこと無い位でしたが、バンコクの外の町並みとのギャップが凄くて、同じ街で行われているイベントと信じがたいくらいでした。
バンコクのカルチャーセンターでは同じ時期に、音楽ダンスフェスティバルが開催されている最中で、マリンスキー劇場なども公演中でした。
街を観光していると、芸術とはかけ離れたイメージだったのですが、色々な所で公演やイベントもあり、これからもっと面白くなる街だと思います。とても興味深い時間でした。

バンコクで

バンコクで

バンコク会場写真

バンコク会場写真

10月2日、7日
「エスメラルダ」の再演。今シーズン1回目の公演でした。
その週は、振付家のブルラカ氏とメドベージェフ氏も数日間滞在しリハーサルを行いました。
<キャスト>
エスメラルダ:ヤナ・サレンコ
フェブ:マリアン・ワルター
フロデルス:ベアトリス・クノップ
ヤナ以外の2人の主要キャスト、マリアンとベアトリスは本来昨年の初演のときに踊るはずでしたが、今回二人はデビューを果たしました。マリアンとヤナは公私でもペア。二人は、一緒に踊ってるときも終演後も本当に嬉しそうで微笑ましかったです。

10月5日
「オズの魔法使い」の公演。
オズは去年に引き続き再演です。エスメラルダに続きヤナ・サレンコ主演。ヤナは今シーズン早々大活躍です。

今月は「エスメラルダ」「オズの魔法使い」に引き続き「カラバッジョ」の公演もあります。「ペール・ギュント」のリハーサルも本格的になってくると忙しくなりそうです。
芸術の秋。芸術の街ベルリン。
色々活気がついてきました。来月もよろしくお願いいたします。

リハーサル風景

リハーサル風景

衣装確認

衣装確認

インタビュー & コラム

hariyama.jpg

針山 愛美 Emi Hariyama

13 歳でワガノワ・バレエ学校に短期留学、16歳でボリショイ・バレエ学校に3年間留学した後、モスクワ音楽劇場バレエ(ロシア)、エッセン・バレエ(ドイ ツ)、インターナショナルバレエ、サンノゼバレエ、ボストン・バレエ団(アメリカ)、と世界各地のバレエ団に入団し海外で活躍を続ける。
2004年8月からはベルリン国立バレエ団の一員に。

1996年:全日本バレエコンクールシニアの部第2位、パリ国際コンクール銀メダル(金メダル無し)
1997年:モスクワ国際バレエコンクール特別賞
2002年:毎日放送「情熱大陸」出演 、[エスティ ローダー ディファイニング ビューティ アワード]受賞
Emi International Arts
針山愛美のバレエワールド

ページの先頭へ戻る