色々な事があった2011年、一言では言えない1年でした。

2012年も、前向きにそして、色々な方のお力を借りながら、人々の為に何か役立つことをしていきたいと強く思っています。
皆様、2012年もどうぞ宜しくお願いいたします。

今年の元旦は『白鳥の湖』の公演で始まりました。
ベルリンのニューイヤーは日本の雰囲気とはうってかわって大騒ぎ!大晦日から元旦のカウントダウンと共に、街中が打ち上げ花火で華々しく彩られました。1年でこの日だけは個人で花火を買って打ち上げても良い事になっているので、街中打ち上げ花火などを楽しむ人で賑わい、その賑わいは早朝まで続きました。
そんな次の日も満員のお客様が『白鳥』の舞台を見に来てくださいました。

12月16日、25日
『白鳥の湖』の公演、25日は2回公演でした。
15時と19時半の公演でみんな「1回目は少しセーブしなくては・・・」などと言いながらも、始まればそんな事言ってられません。皆、全力で踊っていました。気がつけばあっという間に、無事2回終えることが出来ました。
<キャスト>
16日と25日昼
オデット/オディール :ポリーナ・セミョーノワ
プリンスジークフリード:ミハイル・カニンスキー
25日夜
オデット/オディール :ベアトリス・クノップ
プリンスジークフリード:ドミトリー・セミョーノフ
昨年の夏、ABTでもゲストとして『白鳥』を踊り絶賛されたポリーナですが、黒鳥は(白鳥は舞台上のため見ることができませんでした)ぞくっとする程、シャープ、ダイナミック、妖艶、エレガントさをかもし出していました。ミハイルもしっかりサポートし、プリンスを演じていました。
ベアトリスとドミトリーのカップルは、コールドからも頭ひとつ出る長身、それだけでもダイナミックですがベアトリスの情感あふれる白鳥、ドミトリーのテクニックが融合し素晴らしい舞台を作っていました。

ポリーナとミハイル Photo:Emi Hariyama

ポリーナとミハイル Photo:Emi Hariyama

ポリーナとミハイル Photo:Emi Hariyama

ポリーナとミハイル Photo:Emi Hariyama

12月28日、1月2日
『白鳥の湖』
<キャスト>
オデット/オディール :エカテリーナ・クリサーノワ
プリンスジークフリード:ジーヌ・タマズラカウ
この日はボリショイバレエ団のプリマ バレリーナ、エカテリーナ・クリサーノワがゲスト出演しました。
本来ならば『ペリ』を踊る為に来たのですが、折角なのでと『白鳥』も踊ることになりました。
ジーヌはこの日がプリンスデビューでした。
若いフレッシュコンビで、素晴らしいエネルギーに満ちた舞台を見せてくれました。
ジーヌはデビューとは思えない落ち着きぶりで、迫力あるジャンプと共に観客を沸かせ、クリサーノワもロシア仕込の素晴らしい白鳥でした。
クリサーノワいわく、ボリショイバレエ団のスタジオが小さくて踊りにくいので、ベルリンのスタジオのほうが良いと言っていました。でも、一度新しくなったボリショイ劇場を見に行きたいと思っています。

クリサーノワとジーヌ Photo:Emi Hariyama

クリサーノワとジーヌ Photo:Emi Hariyama

クリサーノワとジーヌ Photo:Emi Hariyama

クリサーノワとジーヌ Photo:Emi Hariyama

12月30日
2011年最後の公演は『ラ・ペリ』でした。
<キャスト>
ペリ  :エカテリーナ・クリサーノワ
アフメド:ミハイル・カニンスキー
エカテリーナは1週間ほど前にベルリンに来て、『ラ・ペリ』全幕全ての振付を覚え、しかも余裕を持って踊りきりました。
上半身の使い方がさすが、ロシア、、、自由自在にのびのび使っていて美しかったです。

12月29日、31日

ベルリンフィルハーモニーのシルベスターコンサート。
今年はサイモンラトル指揮、ゲストはピアニスト、エブゲーニー・キーシン。
キーシンのグリークピアノコンサートが本当に素晴らしく心が嘆き喜び何ともいえない気持ちになり鳥肌が立ちました。
音楽によってこれ程感動を得ることが出来、私は改めて自分自身、音楽が大好きで幸せにしてくれるものだと再確認しました。
グリーク以外の火の鳥、サロメ、ハンガリー舞曲なども本当に素晴らしくベルリンフィルならではの完成度の高い演奏でした。

フィルハーモニーのシルベスター Photo:Emi Hariyama

フィルハーモニーのシルベスター Photo:Emi Hariyama

1月1日
まず、16時から私の例年恒例のコンサートに。
毎年、ベルリンに来てからベートーベンの第9を聞いて新年を迎えているのですが、今年もバレンボイム指揮、シラー劇場で素晴らしい演奏を聞くことが出来ました。
例年少しずつ違う演奏、今年はしっとり大らかしかもダイナミックな演奏でした。
その後、そのままドイツオペラに直行。国立歌劇場が2014年まで工事中のためシラー劇場でのコンサートでしたがドイツオペラが500メートル先なので終演後5分後にはドイツオペラで白鳥の準備にかかりました。
新年早々『白鳥の湖』
<キャスト>
オデット/オディール :ベアトリス・クノップ
プリンスジークフリード:ドミトリー・セミョーノフ
満員御礼!休み無くずっと公演があるので、新年という気持ちにはならなかったのです、それでも1日が終わるにつれ、年が変わったという実感が少しずつ出てきました。

バレンボイムの第9 Photo:Emi Hariyama

バレンボイムの第9 Photo:Emi Hariyama

バレエ団では『ロメオとジュリエット』のリハーサル、それに加え『白鳥』や『シンフォニー』など並行しながら忙しい日々を送っています。
『ロメオとジュリエット』ではシュツットガルトからバレエミストレスが来て振り写しをして下さっています。
まだ雪も降らず、去年に比べると信じられないくらいのベルリン。何だか雰囲気が出ませんが、このまま暖かくなってほしいです。
お元気にお過ごしくださいね。

インフォメーション
2012年4月5日から15日までペルミ国際バレエコンクールが開かれます。
審査委員長はウラジミル ワシリエフ氏。ソロ、デュエットで出場可能です。
決勝出場者には渡航費が負担されます。
http://www.arabesque.permonline.ru/rules2012en.html
日本語でのサポートが必要な方は
mail@eiarts.net
までご連絡ください。

インタビュー & コラム

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針山 愛美 Emi Hariyama

13 歳でワガノワ・バレエ学校に短期留学、16歳でボリショイ・バレエ学校に3年間留学した後、モスクワ音楽劇場バレエ(ロシア)、エッセン・バレエ(ドイ ツ)、インターナショナルバレエ、サンノゼバレエ、ボストン・バレエ団(アメリカ)、と世界各地のバレエ団に入団し海外で活躍を続ける。
2004年8月からはベルリン国立バレエ団の一員に。

1996年:全日本バレエコンクールシニアの部第2位、パリ国際コンクール銀メダル(金メダル無し)
1997年:モスクワ国際バレエコンクール特別賞
2002年:毎日放送「情熱大陸」出演 、[エスティ ローダー ディファイニング ビューティ アワード]受賞
Emi International Arts
針山愛美のバレエワールド

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