4月のドイツはいつも不安定な季節。

太陽が貌を出したと思ったら、あられが降ってきたり、気温も、冬のように寒くなったり暖かくなったり。体調を崩さないようにすごしたいと思います。

3月10日から18日
バレエ団は1週間の休暇でした。
皆、自分の故郷や旅行に出かけリフレッシュして元気に再会しました。

3月26日

ベルリンバレエ学校の2年生のクラスを見に行きました。バレエ学校は素晴らしい施設を備えていてスタジオも広く美しい。
2年生の担任の先生は、私がボリショイバレエ学校時代からお世話になっている方。
この日は父兄の方々に公開する授業参観でした。年齢より難しい事を、手や上半身の表情も豊かにのびのびと、そして一生懸命踊ってる姿が素敵でした。未来のバレリーナたち、微笑ましかったです!

バレエ学校2年生クラス (C)Emi Hariyama

バレエ学校2年生クラス (C)Emi Hariyama

3月31日、4月1日
ベルリンから1時間くらいの所にブランデンブルグ州がありますが、自然の美しい町での公演でした。
音楽は生オーケストラで素晴らしい演奏。
小さな町ですがとても喜んでくださいました。
<プログラム>
『白鳥の湖』
Pas de deux Adagio 2. Akt
振付 Marius Petipa
Beatrice Knop - Dmitry Semionov

ALLES WALZER - ADAGIETTO Duett
振付Renato Zanella
Shoko Nakamura - Wieslaw Dudek

『瀕死の白鳥』
振付 Mauro de Candia
Vladimir Malakhov

Sonett VX11I
振付 Tim Plegge
Nadja Saidakova und Vladislav Marinov

『ドン・キホーテ』
Iana Salenko - Dinu Tamazlacaru

『四季』(仮面舞踏会から)
振付 Vladimir Malakhov
Beatrice Knop - Shoko Nakamura - Elena Pris - Iana Salenko
Wieslaw Dudek - Dmitry Semionov - Dinu Tamazlacaru

3月31日
3月30日から4月9日まで国立歌劇場でフェスティバルが開催中です。
バレンボイムが全てを指揮、ワーグナーの『指輪』からラインの黄金と、バルキューラやミラノフィルハーモニーによるコンサートを連日見る事ができます。
31日はアルバン・バークのオペラ、ルルの新演出初演を見に行きました。
何とも言えない演出で、もう1度見ないと意図がわからない難しいものでしたが、滅多に見る事のできない、珍しいオペラで貴重な機会を存分に楽しみました。
4月7日はミラノフィルハーモニーの演奏を聞きました。イタリアのオペラから抜粋集など、得意分野を軽快にかつダイナミックな演奏で魅了。同じバレンボイムが指揮されても、いつもバレエでもお世話になっているシュタッツカペル(国立歌劇場のオーケストラ)とミラノでは音がかなり違った音色で、その違いを聞き比べできるのがさらに面白かったです。

4月3日
ハノーバー公演。
<プログラム>
『白鳥の湖』2幕から
振付Patrice Bart
Polina Semionova, Vladimir Malakhov とカンパニーメンバー

Alles Walzer >>Adagietto<< (Duett)
振付 Renato Zanella
Shoko Nakamura 、Wieslaw Dudek

Barocco
振付: Renato Zanella
Rainer Krenstetter

『ル・パルク』(Duett)
振付: Angelin Preljocaj
Nadaja Saidakova und Vladimir Malakhov

『ドン・キホーテ』 (Pas de deux)
振付: Marius Petipa
Iana Salenko und Dinu Tamazlacaru

2.幕
『エスメラルダ』2幕(Pas de deux)
振付: Agrippina Waganowa
Iana Salenko und Marian Walter

Alles Walzer >>Strauss incontra Verdi<<
振付: Renato Zanella
Polina Semionova

Sonett XVIII (Duett)
振付: Tim Plegge
Nadja Saidakova und Vladislav Marinov

『カラバッジョ』
振付: Mauro Bigonzetti
Beatrice Knop und Leonard Jakovina

『瀕死の白鳥』
振付: Mauro de Candia
Vladimir Malakhov

『ラ・ペリ』(Gartenszene)
振付: Vladimir Malakhov
Shoko Nakamura und Mikhail Kaniskin, Stephanie Greenwald, Anastasia Kurkova , Sarah Mestrovic, Krasina Pavlova, Rainer Krenstetter, Dinu Tamazlacaru, Marian Walter

ハノーバーへツアーに行きました。
4月2日にICE(日本で言う新幹線です)でハノーバーへ。マラーホフ監督やスタッフも皆でハノーバーへ。
2日は13時半に到着して16時からクラス、18時からゲネプロを行いました。その日の夜から翌日の16時半までは自由行動。私はバレエ団の友達とハノーバーのとても美しい噴水や宮殿の庭園に行き感激でした。
本番は19時半から始まり、上記のようにクラッシックやネオクラッシックの混じったガラプログラム。1作品終わるごとにブラボーの歓声で盛り上がりました。

(C)Emi Hariyama

(C)Emi Hariyama

幕開きの『白鳥の湖』はポリーナとマラーホフ監督が2幕のアダジオを踊り、4羽、バリエーション、コーダまでをコールド付きで踊りました。スタジオでのリハーサルを躍りながら少し見ていましたが、とても素敵でした。『ドン・キホーテ』や『エスメラルダ』ではヤナ、ジーヌ、マリアンがそれぞれ持てるだけのテクニックを披露し観客は割れんばかりの拍手。『アダージェット』や『カラバッジョ』、『Sonett』、『ル・パルク』などネオクラッシックの作品では、それぞれ感情豊かに心にぐっとくる感動の踊りを見せてくれました。最後のぺリはマラーホフ監督の作品。2幕の花園のシーンを抜粋でコールド付きで披露しました。ペリの髪型をしてくださるハノーバーのオペラで働くヘアさんも、私は長年バレエで働いているけどペリの髪をするのは始めて、とおっしゃっていました。勿論ハノーバーのお客様は始めてだったと思いますが、楽しんで下さったようでした。
ガラ終演後、観客は大変喜んでくださりカーテンコールが何度もあり、15分位続いたのではと思います。
その日はもう1泊し、4日の朝に皆でベルリンに戻ってきました。

ポリーナ (C)Emi Hariyama

ポリーナ (C)Emi Hariyama

ヤナ (C)Emi Hariyama

ヤナ (C)Emi Hariyama

(C)Emi Hariyama

(C)Emi Hariyama

(C)Emi Hariyama

(C)Emi Hariyama

4月4日
ハノーバーから12時半ごろベルリンに到着。
一旦解散して14時から早速リハーサルがありました。5日、6日、7日とベルリンで公演が続きます。

4月6日
『ロミオとジュリエット』
<キャスト>
ジュリエット     ポリーナ・セミョーノワ
ロミオ        フリードマン・フォーゲル
3月に続きポリーナとフリードマンのキャストです。この公演は3月から完売していて観客の期待度も伺えますが、本当に見ていて幸せの気持ちになります。この日はリード・アンダーソンが見に来ていました。終演後、リード氏が「皆待って、一言言いたい」と団員をステージ上に集め、「私は一度初演が終わってからは再度見に来ることはないのだけど、今日は私の記憶の中でも本当に素晴らしくクランコも喜んでいると思う」と興奮気味にスピーチしてくださいました。

4月の末にはダンス週間があり、エイフマンのバレエ団がゲストで来てくださいます。
その他、ベルリン国立バレエ団でもトリプルビルの初演があり楽しみです。

来シーズンの事を少しふれます。
来シーズンは、ベジャールの『指輪』、マラーホフ監督の『バヤデール』、エイフマンの『チャイコフスキー』がレパートリーに復活しますので楽しみです。

インタビュー & コラム

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針山 愛美 Emi Hariyama

13 歳でワガノワ・バレエ学校に短期留学、16歳でボリショイ・バレエ学校に3年間留学した後、モスクワ音楽劇場バレエ(ロシア)、エッセン・バレエ(ドイ ツ)、インターナショナルバレエ、サンノゼバレエ、ボストン・バレエ団(アメリカ)、と世界各地のバレエ団に入団し海外で活躍を続ける。
2004年8月からはベルリン国立バレエ団の一員に。

1996年:全日本バレエコンクールシニアの部第2位、パリ国際コンクール銀メダル(金メダル無し)
1997年:モスクワ国際バレエコンクール特別賞
2002年:毎日放送「情熱大陸」出演 、[エスティ ローダー ディファイニング ビューティ アワード]受賞
Emi International Arts
針山愛美のバレエワールド

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