インタビュー&レポート

インタビュー: 最新の記事

インタビュー: 月別アーカイブ

[2018.04.15]

英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン2017/18で上演される
『冬物語』シェイクスピア原作、クリストファー・ウィールドン振付で主演した
平野亮一 インタビュー

----『冬物語』の主役リオンディーズ役、素晴らしかったです。
世界的に大ヒットした『不思議の国のアリス』を振付けたクリストファー・ウィールドン、ジョビー・タルボット、ボブ・グローリーというトリオの大作の主演ということで、プレッシャーはありませんでしたか。

平野 プレッシャーは特にはなかったですね。ちゃんとやらなきゃいけないという気持ちはありましたが、プレッシャーに負けるよりはそれをバネに毎日一生懸命練習しました。役柄は特に考え込みましたね。

1804RHO_hirano01.jpg The Winter’s Tale. Sarah Lamb as Perdita and Vadim Muntagirov as Florizel.
© ROH,2018.ph.byTristram Kenton(すべて)

----シェイクスピアのかなり複雑な物語をテンポ良く、スピーディに展開していますが、主人公の感情は激しく劇的に動くので、一つ一つの表現が大変だったのではないでしょうか。

平野 大変でしたがやりがいもすごくありました。
たった一晩の感情表現の変わり具合を、すごく毎日考え込んで自分なりに解釈しながらリハーサルして、周りから見てもらって注意もいただき・・・すごい考え込みましたね。

----ハーマイオニー役のローレン・カスパートソンは第1幕では妊娠しています。普段とは異なった姿勢で踊らなくてはならないので、気を使われたのではないですか。

1804RHO_hirano03.jpg Ryoichi Hirano as Leontes and Laura Morera as Paulina.

平野 (妊娠している役の)女性と踊るときにおなかが出ていると持ちにくいということがあって、やっぱりもうちょっと下の方を持たなくてはいけないわけです。それは注意しましたね。

----第3幕の冒頭は、家族をすべて失って絶望している王、リオンディーズを演じられました。あまりダンスの動きがありませんでしたが、どういう点に注意して踊られましたか。

平野 この作品では踊りをあまり考えなかったですね。表現というか、物語を伝えることを考えました。その場面も自分の人生に照らし合わせながら(笑)。

----ラストのカスパートソンとのパ・ド・ドゥは、独特の動きで構成されていましたが実にドラマティックでした。この作品の中では一番難しかったのではないでしょうか。

平野 パ・ド・ドゥ自体はそう難しくはなかったと思います。この作品で一番難しいのはやっぱり物語の語りというのが一番でした。

----シェイクスピアの国でシェイクスピアの作品を踊るということで、特別に意識されましたか。

平野 やはり光栄に思いました。シェイクスピアの国で日本人の僕が作品の主役を演じた舞台が世界的に上映されるというのは。

----金子さんがハーマイオニー、高田さんがバーディダを踊られたと聞きましたが、ご覧になりましたか。

平野 リハーサルではちょくちょく見ました。高田茜ちゃんとはオーストラリアのツアーで僕の娘役として踊りました。
金子扶生ちゃんの方は今回が初めてで、初めの方は見てたんですが舞台は見られなかったです。でも評判はよかったです。

1804RHO_hirano04.jpg Ryoichi Hirano as Leontes and Lauren Cuthbertson as Hermione.

----この舞台のライヴ映像は世界中で放映されます。ロンドンでも多くの人が見ると聞きますが反響はいかがでしたか。また、ご自身でもご覧になりましたか。

平野 舞台に出てる時が多いので見たことはないです。

1804RHO_hirano06.jpg Sarah Lamb as Perdita.

----次はどんな役を踊られる予定ですか。

平野 『バーンスタイン・センテナリー』を今やっていて、それも映画上映される予定です。クリストファー・ウィールドンのパートに出ています。
そのあとは『マノン』でマノンの兄レスコーの役をやっていて、それも映画上映されます。『エリート・シンコペーションズ』、”Obsidian Tear”などにも出演しますが、その後に『白鳥の湖』に出演します。

----日本では4月20日から全国の映画館で上映されます。日本のバレエ・ファンにメッセージをお願いいたします。

平野 ロイヤル・バレエにすごくあった作品なので、物語を楽しんでもらいたいと思います。バレエはバレエなんですが、僕たちが演じるドラマを楽しんでください。

1804RHO_hirano02.jpg The Winter's Tale. Ryoichi Hirano as Leontes and Lauren Cuthbertson as Hermione.
1804RHO_hirano05.jpg The Winter's Tale. Sarah Lamb as Perdita and Vadim Muntagirov as Florizel.
1804RHO_hirano07.jpg The Winter's Tale. © ROH, 2018. Ph. by Tristram Kenton

(注)『バーンスタイン・センテナリー』はバーンスタイン生誕100年を記念して、ウェイン・マクレガー、リアム・スカーレット、クリストファー・ウィールドンが振付けた作品。6月には英国ロイヤル・オペラ・ハウスのシネマシーズンとして全国で上演される。『エリート・シンコペーションズ』(ケネス・マクミラン振付)と”Obsidian Tear”(ウェイン・マクレガー振付)は、『マルグリットとアルマン』(フレデリック・アシュトン振付)とともにロイヤル・オペラハウスで4月に上演されているが、シネマシーズンの上映予定はない。『白鳥の湖』の上映されるヴァージョンは未定)

<ロイヤル・バレエ『冬物語』作品情報>

【振付】クリストファー・ウィールドン 
【音楽】ジョビー・タルボット 
【指揮】トム・セリグマン
【出演】ローレン・カスバートソン(ハーマイオニー)、平野亮一(リオンディーズ)、サラ・ラム(パーディタ)、ワディム・ムンタギロフ(フロリゼル)、マシュー・ボール(ポリクシニーズ)、ラウラ・モレ-ラ(ポーリーナ)
© ROH,2018.ph.byTristram Kenton

2018年4月20日(金)よりTOHOシネマズ 日本橋ほか、全国順次公開
※ディノスシネマズ札幌劇場、フォーラム仙台、中洲大洋映画劇場でも公開いたしますが、公開日が異なります。詳しくは公式サイトをご確認ください。

■公式サイト:http://tohotowa.co.jp/roh/​
■配 給:東宝東和