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【くるみ割り人形で世界1周】ボストン・バレエ Boston Ballet

華麗に踊るクマ「Nutcracker Bear」が登場し、観客を沸かせるミッコ・ニッシネン振付

香月 圭 text by Kei Kazuki

ボストン・バレエ Boston Ballet
『くるみ割り人形』The Nutcracker

振付:ミッコ・ニッシネン
美術・衣裳:ロバート・ペルジオラ
主演: 大賀千佐子、ジェフリー・シリオ、ポール・クレイグ、ヴィクトリナ・カピトノヴァ、パトリック・ヨカム、リア・シリオ、ソ・ヘハン、クリスティン・フェントロイほか(2024年)

2025年11月28日~12月28日 ボストン歌劇場(Citizen's Opera House)
https://www.bostonballet.org/performances/the-nutcracker/

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Mikko Nissinen's The Nutcracker, photo by Liza Voll, courtesy of Boston Ballet

ボストン・バレエでは、芸術監督ミッコ・ニッシネン版が2012年に初演されて以来、定番として毎年ホリデーシーズンに上演されている。1820年代のドイツを舞台としているヴァージョンだ。

1幕のクララの家のクリスマス・パーティーで叔父のドロッセルマイヤーがおもちゃの人形を出して披露するシーンに、華麗に踊るクマ「Nutcracker Bear」が登場し、観客を沸かせる。この役を最も長く演じてきたのが、ファースト・ソリストのローレンス・ラインズ。彼はBBII(ボストン・バレエのセカンド・カンパニー)在籍中からクマを演じてきた。クマの着ぐるみはメッシュ素材の布や薄いチュールでできているので、総重量約4kgと、とても軽いそうだ。それでも、巨大なクマの頭部をかぶったまま複雑な振付をこなし、舞台セットの中を動き回ることは容易ではない。ラインズはクマ役を演じる他のダンサーたちに長年の経験で得たコツを惜しみなく伝授するそうだ。

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Mikko Nissinen's The Nutcracker, photo by Liza Voll, courtesy of Boston Ballet

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Mikko Nissinen's The Nutcracker, photo by Liza Voll, courtesy of Boston Ballet

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Chisako Oga in Mikko Nissinen's The Nutcracker, photo by Liza Voll, courtesy of Boston Ballet

ボストン・バレエでは、大賀千佐子と管井円加がプリンシパル・ダンサーを務める。シンシナティ・バレエのプリンシパルだった大賀は2019年にボストン・バレエに移籍、2020年にソリスト、2023年にプリンシパルに昇進した。管井は11年間在籍したハンブルク・バレエから今シーズン、ボストン・バレエに移籍、11月バランシンの『ジュエルズ』より「ルビー」に中国出身のプリンシパル 史越(Yue Shi)をパートナーとして、ボストンでのデビューを果たした。『くるみ割り人形』に管井の出演予定ありとバレエ団広報は明かしている。2003年~2019年までは、現在サンフランシスコ・バレエ団のプリンシパルとして活躍している倉永美沙が在籍していた(2009年、ボストン・バレエではアジア人として初のプリンシパルに昇格した)。

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Chisako Oga in Mikko Nissinen's The Nutcracker, photo by Liza Voll, courtesy of Boston Ballet

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Mikko Nissinen's The Nutcracker, photo by Liza Voll, courtesy of Boston Ballet

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Mikko Nissinen's The Nutcracker, photo by Liza Voll, courtesy of Boston Ballet

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