解説:文葉

千秋楽(せんしゅうらく)

(1) 雅楽曲のひとつ。唐楽に属する盤渉(ばんしき)調の曲。舞のないもの。
(2) 能「高砂」の終わりにある文句。付祝言(つけしゅうげん)に用いる。
(岩波書店『広辞苑』より)

 あれ? 演劇、相撲などの興行の最終の日のことじゃないの? もちろんもちろん。通の間では、はしょって “楽(らく)”とか“楽日(らくび)”と呼んだりする最終日のことです。その呼ばれ方の由来は、上に挙げたように日本の伝統音楽からで、法会などの最終日に千秋楽を奏したからとも、演能の最後に、世阿弥が生んだ名作「高砂」から千秋楽で始まる謡(うたい)を謡ったからともいわれるそう。江戸時代は、火事を嫌って千穐楽と表記していました。演じる側は有終の美を飾ろうと、お客は明日からは観られないことへの憂いから、最終公演はどちらも最高の出来を求めて劇場内はすごい熱気に包まれ、祝祭ムード。ところが欧米では、海外のアーティストたちにとって初日(プルミエ)が命。バレエもオペラも、とっておきのキャスティングをぶつけてきます。