フレックス(英/flex)

本来は「(関節・筋肉などを)曲げる」という意味の動詞。足首を曲げ、つま先を持ち上げ身体の方に寄せる動作を意味します。レッスンでよく耳にする言葉ですが、プリエだとかルルベといったバレエの動きの呼称ではありません。あくまでエクササイズのひとつ。エクササイズならば、何か目的とする効果を狙って先生も入れるはずですよね。皆さんはこのフレックス、レッスンで出会ったら何に意識してやってますか?

「タンジュ、フレックス、そのままドゥミプリエ...もっとかかとで押して...」 バーレッスンが始まってまもなく、バットマン・タンジュから先生はフレックスを組み合わせてくるでしょう。足の甲を一生懸命伸ばしているのとは逆に、甲を縮めなくちゃいけない。なんでこんなことするの? と無意識にやってしまっているあなた!勿体ないですよ!! フレックスのすごいところは、やり方一つで縮こまっていた全身を一気に伸ばせるところなんです。

片方の足の甲を縮ませると考えてはいけないのです。両足のかかとを押し出す意識を持ちましょう。フレックスした方の足は透明の壁がかかとに当たっていると想像して、立っている軸足は床をかかとでぐぐっと押す。するとどうですか。アキレス腱はもちろん、膝の後ろからハムストリングス(太ももの裏側)、背骨、首の骨までがぐぅーーーっと伸びてきませんか? そしてフレックスからタンジュに戻るとき、ここもポイント。かかとの意識を保ったまま甲も伸ばす。身体を天地に引っ張る意識がわかりますよね。

それから、甲を縮めるとき表側の太ももの筋肉も力んでしまっていた方、脚の裏側を意識するのは大変ですがそのままでは身体の軸も分からないままになってしまう。フレックスで脚の伸ばすだけでなく、背骨も柔軟さを増せば、引き上げる力がアップして、「脚だけどんどんたくましくなってしまう...どうして...!」という悩みも解消してくれるでしょう。しなやかな身体づくりは、まずはフレックスで足首をほぐして血流・リンパの流れをよくしてから。ストレッチ前のお約束にしてしまいましょう☆

 

[解説]
文葉

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