一期一会(いちごいちえ)

一生に一度限りの機会のこと。語源は茶の湯において「茶会に臨む際は、その機会を一生に一度のものと心得て、主客ともに互いに誠意を尽くせ」といった教えからきた言葉。「一期」は仏教用語で、人が生まれてから死ぬまでの間、一生涯のこと。「一会」は主に法要などのひとつの集まりや会合を意味していて、仏教とも関係の深い言葉だそうです。

以前買い物中に茶道をされている店員さんと、バレエと茶の湯に通じるものがある!と盛り上がったことが。そのときは両方ともに決まった型があって、その様式を何度もさらうことで洗練された動きが身に付き己の内面も高まっていく...ということだったのですが。この「一期一会」こそ、茶道に舞台芸術が通じるじゃありませんか。茶の湯をもてなす主人とお客様。舞台の上の演者と観客。劇場に脚をお運びの方なら分かるはず。舞台とはつくづく「一期一会」だなと思いませんか。だから、様々な演目との出会いや、同じ演目でも前回とは違う何かを求めて、劇場通いは止められないのです。

 

[解説]
文葉

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