リンバリング(英/limbering)

limberは筋肉をしなやかにする、柔軟体操するという意味の英語です。
スプリッツが床を使っての股関節を柔らかくする体操を指しますが、リンバリングは柔軟体操全般のことで、特にバーを使ったものが多く、バーレッスンの最後の方に組み込まれることが多いでしょう。
よく行われるのは、片脚をバーに乗せ、ポール・ドゥ・ブラ。バーに乗せるときは脚をアン・ドゥオールしておきます。

まずは横方向。バーに正対したのち、片脚をバーに乗せ片手を離してポール・ドゥ・ブラ。バーに乗せた脚の方向に体を倒します。軸足の方向にもポール・ドゥ・ブラしましょう。左右両方ともに行います。
前後方向も行います。アン・ドゥオールした脚を前方向にバーに乗せ、体は脚に垂直に向き合います。そこから、腕はアン・オーにして脚に鼻がつくくらいまで前に傾斜、一度戻って、そのまま後ろに反ります。次に、乗せた脚はそのまま残し、フェッテするように体を180度向きを変え、バーに乗せた脚は後ろ方向に上げている状態になります。そして軸足に鼻がつくくらい前に傾斜、一度戻って、上げた脚に頭をひきつけるように後ろへ反ります。

スプリッツともまた違って、体の芯、ハムストリングス、上半身も自由に伸びていく感覚。植物が根から水を吸い上げ体全体、指先爪先、髪の毛の先にまでに水を行きわたらせるような。骨盤、脊椎が大きく刺激されるからでしょう、バーのリンバリングの後はすっきりして身体が喜んでいませんか?
柔軟体操は身体に話しかけながら行うほうが、心も体も解放されることでゆるみ、効果が高いように思います。この形になるよう身体を持っていこうと、筋肉を伸ばすことだけに集中するのではなく、何か想像力を刺激するようなことを話しかけながら行う。例えば、床に寝ころんで脱力するときは、肩も背中も床の下にどんどん落ちて吸い込まれていく...・ドゥ・ブラは、指先が宇宙に浮かぶ星に届きそう...体が地球から飛び出し宇宙の中に浮かんでる...。などと、ちょっとした催眠術のように体に暗示をかけて。体に気持ちの良いことや優しい言葉を話しかけ、「イメージ・トレーニング」を重ねていくことで、身体の可能性は広がっていくのですよ。

 

[解説]
文葉

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