解説:文葉

ブラソとマノ(buraso/mano)

先月より始めたフラメンコ舞踊用語。サパテアードからご紹介しましたが、それにも増して大事なのが女性のブラソ(腕)とマノ(手)の使い方です。顔の周りで円を作るように腕を上げ、腕を滑らかに空気に絵模様を描きながら回し、同時に手首を粘るように内にも外にも回し、指先はひらひら舞う。これぞフラメンコ。踊りを華やかなものにするブラソなのです。極端な話、足が動くよりもこのブラソの技が長けていた方が良しとされるとか。流れるように優美に、それでいて気高さをも感じるこのブラソをマスターすることが、フラメンコ上達の鍵を握っていそうです。

何かを物語るような力強さと優美さで、うっとりしてしまうような魅惑的な指先と腕のライン。
これには、まず、指、指の付け根、手首、肘、肩(肩甲骨)とすべての関節を柔軟に、滑らかに淀みなく動かせるように手や腕、肩周り、肩甲骨周りの筋肉をほぐしてあげることから始めましょう。意外と凝り固まってます。指を一本ずつもう片方の手で甲の方に反らせて手首の方へ近づける指のストレッチ、手首をより大きな円を描くように回すなど可動範囲を広げるように上半身をほぐし、魅せる腕づくりの土台を築きます。

ブラソでは、次のことに気をつけると良いそうです。

  • 基本姿勢として肘、手首を垂らさない。肘を身体から離すように外に張り、手首は手の甲側に物を乗せているようにして平らに伸ばします。腕全体が上からも下からも押されているようにイメージすると力強く表現豊かな腕の動きになれるでしょう。
  • マノは内回し、外回しそれぞれ一定の速度で回し、空気をかきまわすように粘りを出す。そのとき、指先同士がくっつかないように注意。指先は一本一本独立して動かせ、力を入れて使えるようにならないといけない(カスタネットを打つときも指一本で音を鳴らせるようにしなければなりません)
  • 腕を動かすには肘を動かす。手を上から下に下ろすときは肘を残して指先を下に向けてから腕を肘を使って下に動かす(クレーン車みたい?)。逆に腕を下から上へと戻すときは肘から先に上に吊り上げ、それに連動して手首も釣られ、最後に指先がおへその前を通りながらついていく。
  • 肩は持ち上げず、下ろして。肩甲骨の可動範囲を広げて腕の根元から大きく動かせるように。
  • 鳥が羽を広げたように身体の中心から腕を動かす。
  • マノを回すときは音楽・リズムとの調和が重要。そして、ブラソは最終的に足の動きにも調和すること。

とここまでたどり着いて、音楽のエネルギー、自分の情熱が体全体で表現できる、というわけですな。

バレエでもスペイン舞踊の要素が取り入れられた踊りを踊る機会があるでしょう。ブラソの動きを効果的に取り入れれば、きっとキャラクテール名手になれること間違いなしですね。