解説:文葉

サパテアード (西/ zapateado)

フラメンコ舞踊と言ったら、これ、ではありませんか? 靴から響き出されるリズム。
いつ観ても、床を踏みならすその素早さに舌を巻いてしまいます。力強く、ときに哀愁帯びた、ときに祈りのように、あらん限りの情熱が吹き出る靴音。歌とギター溶け合って、高みへと上りつめていくようです。
一度だけフラメンコを体験しに行ったとき、講習の最初はサパテアードの基本から入りました。おそらくフラメンコのアルファベットABCのようなものなのでしょう。これができなければ、フラメンコが成り立たない。わかっているけど、そんなに簡単にできるものじゃなかった…。

床を打つにもいくつか種類があります。主なものに
・タコン tacon かかとで打つ。
・ゴルペ golpe 足の裏全体で打つ。足の裏全体で床を強くたたく感じ。
・プランタ planta 足の裏前半分で打つ。
・プンタ punta つま先で打つ。

バレエは「パ」(歩み)が基本で、足が進んでいくのにさまざまな動きのバリエーションがあるように、フラメンコの基本は打つ動作で、打ち方にバリエーションがあるんですね。一つ一つは簡単そうでも、つなげると初心者には難しかったです。でも、リズムを鳴らすのがたまらなく楽しいフラメンコ。観るものも踊るものも靴音に酔うフラメンコ。ヒーリング効果がある気がするのは私だけでしょうか。