解説:文葉

デガジェ(仏/dégagé)

タンジュの欄でも名前を出しましたが、バットマンの一種。脚の動作のひとつ。
このバットマン・デガジェ、流派によって呼び名がバットマン・タンジュ・ジュテやバットマン・グリッセに変わるのですが中身はほぼ同じ。dégagéは「放たれた、解放された」、jetéは「投げられた」、glisséは「滑らせた」。どれも動きの特徴をとらえているでしょう。タンジュのお兄さん格といいますか、発展形で似ています。タンジュと同様に脚を伸ばしていき、甲を伸ばし土踏まずを持ち上げポワントにしたその延長で床からつま先を離します。グリッセは床上数センチ、ジュテやデガジェはもう少し離して45度程度までつま先で蹴りあげます。

タンジュとの違いは、つま先が宙に浮く以外にそのスピードの速さ。タンジュもデガジェも、足裏、特につま先周りの筋肉や甲を強くすることができます。それプラス、デガジェはスピードを倍にして動かすから、脚全体を俊敏に動かす筋肉を鍛えられるのですね。

デガジェは、一瞬でアン・レール(en l’air)まで蹴りあげる動きと5番や1番ポジションに戻す動きを1:1の割合で考えない。つまり、往路と復路を切り離して考えるのではなく一連の動きととらえて。ヨーヨー遊びをするとき、投げたらその勢いを利用して戻そうとするでしょう。それと同じ要領で、最後軸足に引き寄せるまでを長い1拍の中で納めることを忘れないでほしいです。
その他、タンジュと同じで足を動かす最中はアン・ドゥ・オールし続けることは大前提に大切なこと。そして、外側の太ももでつま先を上げない。これ大事です。足だけを投げ出すように、甲、つま先裏の筋肉、太ももの内側を使って振り上げて、外には余計な力を加えてはなりません。
正確に1番・5番ポジションへ引き寄せる意識を高めてレッスンしてみると、意外と自分が外に力を込めて振り上げていたことに気づけるはず。蹴り出す力はほとんどかけず、ポジションに戻ってから引き寄せたエネルギーを身体の芯や内側の筋肉に伝えてさらに体全体を引き上げる…。これをデガジェ一つ一つに大切に行えば、その後のバーレッスンがぐんと楽になるように思います!